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31.俺の知らない所で俺の許可の無い俺の模造品

ガシャンガシャンガシャンガシャン



「か、帰りてぇ…」


「創ぞ、造主様?ごご気分…悪い、ですか?」


「いや…だってさこれ…」




 昴が呼んだ報告書によると、この報告書を書いた第37探索班は魔族の国を発見した後警備兵をなぎ倒して(正当防衛と書いてあるが明らかに挑発して攻撃させている事が分かる文章だった)王城?魔王城?に侵入し無理やり魔族の国の王と対談できるように脅迫…いや直談判したと記してあったのだ。


 正直この文章を読んだ昴は血圧が下がり血の気が引き、青ざめてついでに気絶しそうになった。



「虫けらと対談するのは確かに創造主様に失礼でしたね…申し訳ございません」


「チギャウ…フォースチギャウそうじゃない…」



 まるでポッカレモンを直飲みした直後のような酸っぱい顔になる昴。



「デェェェェェェしたらぁッ!!わああああああああたくしがあああああ!!!…対談致しましょうか?」


「それはもっとダメでしょうよ!?」



 昴は既に理解していた。眷属に対談を任せるとか自分で自分の首を絞めているような物である…と。どうせロクな事にならないだろうと予測、いや未来予知していた。


 それなら自分で当たりさわりの無い対談にするのが適切だろう。ガタガタ揺れるマシンの中で必死に考えた末にたどり着いた結論は結局自分で何とかするというものだった。



「というか俺のグッツて何…俺の知らない所で俺の許可の無い俺の模造品が世に出回ってんの…?」


「アヒィ…創造しゅ、主様の許可、な無く…!」


「沈まれシクス…」



 昴がシクスの背中を撫でてなだめているうちに多脚マシーンは森を抜けて草原を突き進んでいた。ちなみに多脚マシーンは一直線に最短ルートを通って来た為、直線状に森が壊滅していて森の向こう側の景色が丸見えになっていたりする。



「創造主様。見えてきました」



 セカンドが指さす方向を昴が見るが、何も見えない。



「全く見えないんだけど…」



 だがセカンドの言葉に嘘偽りはなくそれから少し経つと何もなかった地点に突然大きな城と城下町?が見えてくる。



「おお…fantasy…!」



 昴がそう言ってしまうのも無理はない。いくつかの建物は浮いているし、得体のしれない光に包まれていたりするし何ならドラゴンらしきものも見える。



「ドラゴンですか、あんな下等な生物飼いならした所でなんの役に立つのやら…」


「へぇドラゴンって下等なんだなぁ」



 普通ドラゴンって言ったら結構強そうなイメージのある昴はボケーっと遠目に見えるドラゴンを見ていた。そのドラゴンは赤く、火を噴き、鋭そうな爪で暴れまわっていた…なんともfantasy。



「…いや待てよ、あれ襲われてない?」


「戯れている様にしか見えませんが…」



 昴はその赤いドラゴンをじっと見つめる。そしてついにドラゴンは…明らかにヤバそうなビームをお城に向けて発射しだした。



「いや絶対襲われてるよあれ!!?急げ急げ!!」


「なあああああッるほどォッ!!恩を売る作ッ!戦ッ!!…にございますね」


「んなこと言ってる場合か!?いいいそぐんだよおお!!」



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