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30.なんて狡猾なやり口なんだ…


「はぁ…」


「い、いかが…なさ、さいましたか?」



 昴は眷属を連れて魔族の街に向かっていた。ちなみに現在、フィフス率いる開発チームが作った非常に乗り心地の悪いマシンに搭乗している。初め昴は乗り物を用意してあると聞いていたので馬車とか車作ったんか?と思って居たが実物は四足歩行の見るからに戦闘用なマシンであった。


 見た目通りの戦闘力を有しているらしいこのマシンはそれなりに大きく、先ほどから木々をなぎ倒しながら進んでいる。ちなみに木々といっても暗黒森林ではなく魔族の国近郊の森林部である。森林を破壊しながら魔族の国へと直進している為後で絶対何か言われる…それ故のため息であった。



「こんなもん作れるなら車とか作ってくれよ…」


「フィイイイイイイフスゥゥ!!!か!ら!報ッ告!はッァ!されていなああああああいッのですか!?…この前車を作ったと自慢されましたが」


「あいつううううう!?いつの間に作ってたんだよ!?!はぁ…」



 ガシャンガシャンガシャンガシャン


 昴が分厚いガラスから外を見るとマシンの脚部がせわしなく動いている光景となぎ倒されていく木々が微妙なシュールさを醸し出していた。と言っても全く笑えないのだが。


 ちなみに今回魔族の国へ向かう昴に同行した眷属はセカンド・サード・フォース・シクスの4名だ。本来昴はサードとシクスを連れて行けばなんとかなるっしょ!と思って居たのだが、当日になって急遽無理やりついて来られたのである。



「くっそ…まぁしゃあねぇか…」


「創造主様、お飲み物は如何ですか?」


「絶対にこぼすから要らない」



 英断である。


 ガタガタ揺れるマシン内でやることがなくなってきた昴は魔族の国について調査した報告書を読む事にした。読んでみると初めて見つけた時の事や、会話の内容から筆記者がその時どう考えたのかまでしっかりと記されている様だった。



「へぇ…なになに…」


「ほ、報告しょ書ですか…?」


「うん。お前も読む?」


「デヘ、へへへ…よみ、読みたい、です!」



 昴は暇な時間でその報告書読む事にした、若干乗り物酔いしそうになっていたが。



〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇


~第一回定期報告会の2日前~



 私達第37探索班は4人からなる…文字通り探索を主とする班である。班長のシグさん、副班長のトレフさん、あとは私レールと同僚のクィン。シグさんの得意装備は両刃剣で副班長は魔術に精通している、クィンは槍が得意そして私は小火器…こんな感じで火器を扱えるのは私しかいない班である。


 あともう一人火器を扱える人材が居れば他の班と同じく重火器を与えられるんだけど…まぁ今は量が少ないらしいし…仕方がない。



「ねぇレール」


「クィン…何かあった?」


「いやー、何かあった訳じゃないんだけどさ、シグさんってフォース様が一番初めに生成した部隊に所属してたって本当なの?」


「本当だよ」



 これは私達の中では当たり前の事だけど、早く生成された兵士程敬うべき存在だ。かと言って見た目だと分かりにくいからクィンみたいに気づかない子もいる。



「まじか…!じゃあやっぱり強いの?」


「私達よりは遥かに強いでしょうね」


「スゲー…」


「おい。そろそろ行くぞ」



 そんなこんなでクィンと話をしているとシグさんに声を掛けられる。そう、まさに今探索中なのだ…というか追跡中である。先ほど指定されたルートを通って探索していたところ、遠目に現地人の馬車を見かけた為それを追跡している。恐らくどこかしらの街や村に辿りつくのだろうと予測しての行動だ。



「まだ発見されていない街とかだといいですね~」


「そういえば未発見の街を見つけるとフォース様からご褒美を頂けるんでしたっけ?」



 クィンがトレフさんにそんな質問をした。トレフさんは以前別の探索班に居た時未発見の街を見つけたことがあるらしい、といっても結局後日ファースト様がお持ちになった周辺の地図には普通に載っていたのでがっかりしたそうだが。



「ええ、頂けますよ~」


「何を貰えるんですか!?」


「お金ですね~」


「え…いらない…」



 クィンががっかりしているのにはちゃんと理由がある。そもそも私達は食事を必要としない、それに偉大なる創造主様の為に働く事以外でやりたい事なんて思いつかないのだ。だからお金なんてあっても使い道がない。



「ふふ、でしたらもしご褒美でお金を頂けたら私に下さい~」


「おい。騙されるなよ、恩賞で頂いた通貨があれば創造主様のグッズを買える」


「な、ななにぃいい!?!?騙されるとこだったああああ!!!」


「なんて狡猾なやり口なんだ…」



 というか支給される通貨で創造主様グッズが買えるなんて全く知らなかった、少なくとも数日前はまだそんな物はなかった筈。というか欲しい、創造主様グッズ欲しい!!稼がないと…!



「新しい街…いや国だ…」


「レール…?」


「国を見つけてグッズを買うわ!!!!!!!」


「うわびっくりした!?」



 創造主様のグッズだなんて…一体何千億するか分からない…!ならば国でも見つけ無ければ手に入れる事が出来ないかもしれないのだ。



「やる気満々だな」


「いやいやいや!!完全にレールおかしくなっちゃってますよ!?」


「ははは」


「はははじゃないですよぉおおお!!!」

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