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寝ているだけで代理人が世界征服してしまった話  作者: ルリア
第2章 ペイガン科動物圖鑑編
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狂気への歴史

アンティークの家具と、

落ち着いた調度品の居間に、

僕らは数日ぶりに揃った。


節子とBGさんにレムとノーラ。


僕は横長のソファーに節子と腰掛け、

向かいに側にBGさんとノーラはそれぞれに座り、

レムは僕の横に立っている。


レムがノーラに視線を移した。


ローテーブルには、

コーヒーと紅茶が置かれていて、

飾られた寒牡丹の香りを相殺している。


「子供を殺した母親の話、

覚えていますか?」


「ええ、南山荘での話よね」(第40部狂気の歴史参照)


「あれには続きがあるんです」


ノーラが眉を顰めたが、

レムは話し続ける。


「半裸の少年以外に、

裁判で確定しただけで5人の少年が母親によって殺されました」


「その母親はどうなったの?」


ノーラが怒気がこもった声で訊く。


「終身刑になりましたが、

祖国再統一の2年後釈放され、

80歳の誕生日を盛大にお祝いされた二ヶ月後に天寿を全うしました」


「彼女を支援していたのが、沈黙の友情でしたか」

とBGさんが口を開いた。


「親衛隊長の娘が公には代表でしたが、

本当のリーダーはいまだに不明です。

彼女も2018年には死亡しています」


「その女は、罪を認めたの?」


「母親ですか? 親衛隊長の娘?」

と、レムが訊き返した。


美しいすぎるが故にこうした場合、

酷薄な態度にみえてしまうレムに耐えられず、

「両方よ」

と、ノーラは指差した。


「彼女たちは罪を認めません」


「新たな敵は旧知の敵、でしたか? 彼女たちの仲間の合言葉は」

と、BGさんがため息をついた。


「それで、今日のテーマは、

その沈黙の友情のことだよね」


「主さんのお気分を害するのは、

良くないのですが」


「そうね、レム」

と、節子が僕の頭を撫でながら、

「あなたの気分がすぐれないと、

世相が乱れます」

といったが、

僕は大丈夫と両手で合図をした。


レムが話を続ける。


「ここからは、

言葉よりも、

再現映像を共有します」

と、心配そうにノーラをみた。


「平気よ、やって」


レムは自分の記憶領域を開放して、

全員の目の前にイメージを創造した。


今、

僕たちは全員が同じ映像をみている。


殺されるのは子供ばかりだ。


そして、

殺しているのは女性と医師?か。


   彼らには殺害の権限はありませんでした。


   じゃ、犯罪じゃない!


   当時ですら、

   親衛隊にばれれば

   法的には処罰対象です。


殺された子供達がどこかへ運ばれていく。


   工場?


   製紙工場のようですね。


地下へ運ばれていく。


子供達の衣服が剥がれる。


服が剥がれ、

薬剤で緑色に光っているプールで少年たちは洗浄される。


そして、

天井から吊るされる。


   大丈夫ですか?


   平気、進めて。


少年たちの頭部と足首、太腿の数カ所に切れ目が入れられ、

一気に全身の皮膚が剥がされる。

驚くべきことに、

体液や血液は床を汚していない。

その鮮やかさから、

何度もくれ返されてきたことがわかる。


 今日のは、いいベラムがつくれる。


剥がした人皮を保存箱にしまっている女性が同僚に話している。


数分で子供達の皮膚は着ていた衣服を脱がすよりも簡単に剥がされ、

とても大切に丁寧に保管箱に入れられて持ち去られた。


   残された本体は、

   この後、

   家畜の餌に回されました。


新しい場面が始まった。

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