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主婦から“平和な”転職できますか?Season 1 〜主婦をスカウトしたはずが、俺がスカウトされていた〜  作者: しろ兎
Season 1 〜主婦をスカウトしたはずが、俺がスカウトされていた〜
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30/81

wW-29 Older Brother

小さな視線。

小さな温もり。

小さな…涙。

隣から視線。

覗き込んでくる。


肩越しに、

視線を合わせる。


直樹

「ラファにぃ。お腹いっぱいなの?」


ラファルサ

《…》


少年は、

心配そうな表情。


ラファルサ

「いや…。少しだけな」


直樹

「無理しなくていいよ?」


ラファルサ

《子どもに心配されるとは》


少し、

表情を緩めた。


少年は、

無邪気に微笑む。


ラファルサ

《残すのは悪い》


スプーンを口に運ぶ。


ラファルサ

《美味しい…》


直樹

「ラファにぃ…」


再び、

視線を感じる。


ラファルサ

「どうした」


少年は、

静かに涙を流す。


ラファルサ

《……え。どうした》


直樹

「あ…ありがとうございます」


眉をひそめる。


ラファルサ

「ん?」

《なにが…?》


直樹

「ママ…をっ…」


息を飲む。


ラファルサ

《……どうすればいいんだ》


そっと、

頭を撫でた。


直樹

「ラファにぃ…」


椅子を降り。

抱きついてきた。


一瞬、

固まる。


小さく、

息を吐き。


優しく、

背を撫でた。


ラファルサ

《辛かったな…よしよし》

《…何をやっているんだ。俺は……》


真彩

「直樹。どうしたの?」


少年は、

顔を隠したまま黙る。


真彩

「ラファルサ、食事中にごめんなさい」


ラファルサ

「いや…平気だ」


ラファルサ

《お前らのよりマシだ》

「このままでいい」


大地

「直樹」


少年は、

首を振る。


ラファルサ

「そっとしといてやれ」


大地

「お前…」


ラファルサ

《この状況で来るのか…?》


大地

「……好かれたな」


ラファルサ

《…》


拍子抜けした。


ラファルサ

《好かれた?》

《ラファにぃ…か》

「一人っ子か…」

ぼそっ


背後で沈黙。


ラファルサ

《なんかまずいこと言ったか?》


直樹

「ラファにぃ…」


ラファルサ

「どうした」


直樹

「…お兄ちゃん」


ラファルサ

《…》

《やれやれ。お兄ちゃん…か》


真彩

「あ!」


背後で大声。


頭を撫でながら、

声の方へ、

振り向く。


真彩と、

視線が合う。


ラファルサ

「何だ」


真彩

「大地、疲れてるところ悪いんだけど。買い物頼んでいい??」


ラファルサ

《そっちか》


大地

「いいけど、何買うの?」


真彩

「ああ。ちょっと来て」


別室へ、

消えていった。


ラファルサ

「直樹だったか?」


直樹は、

顔を上げる。


視線が合う。

涙目で微笑む。


直樹

「そうだよ。ラファにぃ」

ニコッ


瞬く。

気恥ずかしく感じた。

微笑み返す。


二人が、

別室から戻ってきた。


視線を向ける。


大地

「ラファルサ。付き合ってもらえないか?」


ラファルサ

「何を…です?」


大地

「買い出し」


ラファルサ

《…》

「なぜ俺」


大地

「男同士の話し合い」


ラファルサ

《断りづらい》

「承知した」


大地

「すぐ行くぞ」


ラファルサ

《え…いま?》


真彩

「直樹。食べたならお風呂入りなよ」


直樹

「えー!行きたい!」


真彩

「お留守番。明日学校でしょうが」


直樹、

悔しそうな顔。


ラファルサ

《かわいいやつだな》


席を立つ。

旦那から上着を渡される。


大地

「行ってくる」


ラファルサ

《…》

《連行されてくる》


真彩

「気を付けてね。いってらっしゃい」

直樹の絵日記


5月27日水曜日。晴れ。

ママが帰ってきた。

ラファルサっていう名前のおじさんも一緒に家に来ました。

外国の人なのかな?でも、英語じゃなかった。日本語だった。

体が大きくて、顔はかっこいい。

おじさんだとママ笑っちゃうから、お兄ちゃんって呼ぶことにした。

らふぁ兄。お兄ちゃんか・・・欲しかったんだ。うれしいな。

一緒に、ママのカレー食べたよ。

美味しかった。

パパが帰ってきて、泣いちゃった。ママをぎゅーってだいてた。

ぼくもかなしくなって、お兄ちゃんにだきついて泣いちゃった。

お兄ちゃん、あたたかかった。

ママを連れて帰ってきてくれて、ありがとう。

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