wW-22 Silence
チップ摘出、
数時間後の出来事。
実行が早い。
ピッポッ…
歩行者信号。
行き交う人々。
新宿〜…新宿〜…
電車の音。
駅の発車メロディー。
真彩
「うちら、何してんだろう」
ラファルサ
「…………」
真彩
「喋ろよ」
ラファルサ
「いや…別に…」
真彩
「なぜにここ?」
ラファルサ
「…………」
《ドヴィラーー!!無理ーー!!》
【ガンバッ!】
《それだけかよ!!》
じっろ…
下から上へ。
スーツ。
違和感は…ない。
真彩
「ねえ。荷物は?」
ラファルサ
「現地で補給と指示されている」
真彩
「流石に下着と普段着買っとくべきかと…」
ラファルサ
「…………」
《ああああ……!》
《くそっ…!》
《はいはい。無言貫いてろ!》
真彩
「迷子にならないように…はい」
手を差し出す。
真彩
「そんな目で見るな」
ラファルサ
「子ども扱いするな」
真彩
「じゃあ、鈴を首から下げてろ」
ラファルサ
「…………」
《牛のほうが喋る。絶対!》
真彩
「でっかい鈴を買いに行こう!」
ラファルサ
「ちっ…」
手首を、
掴んできた。
【わああああっ!!マヤ、一歩前進ですよ!】
《ドヴィラ?》
【はい!】
《落ち着け》
【落ち着いてますよ。フフフッ】
真彩
「家電量販店行こう」
ラファルサ
「…………」
《…詰んでる》
しばらく、
無言を貫いた。
「いらっさいませー」
《AI…》
《スマホだろうか》
《どれがいい?って聞いてもな…》
〈スマートフォン売り場。〉
〈通過。〉
…………。
〈戻ってきた。〉
《便利なのやっぱスマホか》
《通信費とか…大佐に相談するか》
《高機能なのいらないな》
ラファルサ
「………だ」
微かに、
掠れた声。
真彩
「ん?聞こえない」
耳を近づけた。
反射的に、
体を逸らす。
ラファルサ
「…それは何だ」
真彩
「スマートフォン!」
大声に、驚く。
ラファルサ
「き…聞こえている…」
真彩
「通信機だよ」
スマホを手に取り。
「無線機の方がいい?」
ラファルサ
「…………」
チラッと、
視線を向ける。
〈呆然と、半分、口開いてる。〉
《固まってね?》
真彩
「おーいっ」
腕を揺らす。
反応がない。
真彩
「えーん。ドヴィラ…」
【マヤ、落ち着いて。凄く精神状態が不安定だね。ここから離れた方がいいよ】
腕を引っ張る。
真彩
「ねぇ…帰ろう?」
〈凄く、不安そう。〉
真彩
『そこのお前!いちいち行動を報告するな!』
〈!!〉
真彩
《まったく…》
さて問題、
精神不安定なのは一体どっちでしょうか。




