鋭い直感
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この状況を何とかする事は俺には無理だと思っていたさなか、 1人の男が場の空気を変えた。
「奴隷でも何でもええけど、 別に殺さんでもええやろ」
クスクスと笑いながら、 森の中から黒崎たちが姿を表した。
「は? このちんちくりんは他クラスだし殺す」
月影は全く聞く耳を持っていなかった。
「別にあの程度の子、いつでも殺せるし、 利用できそうなら生かしておいた方が得や」
「ん…… 情報は持ってなさそうだけど、 他に使えるかもしれない…… 」
「そうや、 それに明日は、 大荒れするでぇ〜 」
そう告げた後、 黒崎は1年C組の藤波帝の妹、 藤波椿を殺した事と、 3年生の壕魔と2年の宮森先輩たち、藤波帝が交戦しているらしく、 その場に死体を送りつけたと伝えた。
「なんでそんな悪趣味な事をしたのよ?」
興味を無くしたのか、月影は先程まで話していた雀の件など触れることもなく、 黒崎の話に食いついた。
「そりゃ、 帝くんは目の前に妹の死体が送りつけられたら激怒するやろ、 その鬱憤ばらしに壕魔くんも死んでくれたらラッキーかなと思ってやな」
「最悪の性格ね、 それで、 明日が荒れるって言うのは?」
月影がそう尋ねると、 黒崎は笑う事をやめ、 真剣な表情で話を始めた。
「明日、 3年C組、2年A組とB組、1年B組とC組の5つが必ず動く、 恐らく半分は作戦なしの大乱戦状態になる」
────── !?
マジかよ…… 大乱戦? 今さっきまあんだけ暴れてたのにまたやんの!?
てか、 なんでそんな事がこの狐野郎に分かるんだよ…
「なんでアンタが、そんな事が起きるって分かるのよ?」
俺の思っていた事を月影が先に質問ししてくれた。
「感やな、 詳しく説明すると、 戦凪くんと帝くんは性格から考えても明日、各実に出てくる、 そして2年B組はそれを傍観する気はなさそうや、 そして1年B組は帝くんと手を組んでいる、 3年生はこの乱戦をチャンスと感じて参戦するやろうな〜って感じやな」
「なるほど、 つまりは何の根拠もないアンタの予想ってことね」
「酷い言われようや、 けど、本当にそうなれば〜 当然、 僕らも参戦するやろ?」
「当然よ! 全員殺すわよ」
「やっぱ、 月影さんは面白いわ、 じゃ、僕らはこれで」
そう言い放つと、黒崎と数人の生徒たちは森の奥と去っていった。
「なんかスゲー胡散臭いよな…… 」
やべ、 つい口に出しちまった…
「確かに、 なんか感じ悪いと言うか、 なんか苦手だな僕も」
霧雨も黒崎は少し苦手なんだな……
「そんな事はどうでもいいのよ、 それより!武器を受け取りに行くわよ!」
─────── !!!
完全に忘れてた… 宮森先輩から買って貰った武器のこと…
確か3日くらい時間がかかる的な事を言ってたな…
「そうだったな… 今から向かうのか?」
「当然よ! 結構私、楽しみにしてたんだから!」
「僕も武器が手に入るの楽しみだよ」
月影も霧雨も想像以上に楽しみにしてたんだな…
「武器!? どうやって手に入れられたのよ! ちょっとそこのツンツン女! 教えなさいよ!」
ずっと黙っていた雀が武器の話を聞いた瞬間、 羨ましそうに質問した。
「は? アンタなんかに教えるわけないでしょ、 この貧乳奴隷」
そう言い放ち、雀の平らな胸元でゆっくりと指で円をなぞり始めた。
「んっ…… やめ、やめろ、このバカ女…… 琥太郎、やめさせ….ん」
そんなえっちな表情を見せられて、俺が止めに入るわけないでしょ! 普通に愛でさせていただきますけど!
「は?変態、何見てんのよ、 死ね」
「いや…… その、 仲睦まじい光景を目に…… 」
「は? キモい、死ね」
相変わらずの罵倒に俺のハートは傷ついた。
「さて、 おふざけはこれくらいにして、 武器を取りに行くわよ、 それと…」
月影は雀の体に手を当てて異能力を使った。
「『身体強化マイナス70』」
「 ────── なっ!? 」
フラフラと千鳥足になった雀は、 ぐったりとした様子で琥太郎の肩に捕まった。
「月影、 お前一体何を……?」
「そのままの意味よ、 身体強化マイナスは、 一定時間の間、身体能力を下げる事ができるのよ、 このちんちくりん改め、貧乳奴隷が何をしてくるか分からない、 だから念のためよ」
すごい、 月影の異能力は、触れた人間の身体能力を上げる事ができると言う力…… まさか上げるだけじゃなくて下げる事もできるとは……
「なるほど、 そう言う事なら仕方ないから…… けど、これじゃまともに歩けないだろ?」
「は? なら、アンタがおぶって行けばいいじゃない」
「え…… 」
俺はすごく嫌な予感がとても明確に見えていた…




