武器と先生
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俺は月影に身体能力を強化してもらい、身体能力を下げられた雀をせよって森を抜けていた。
くっそ…… 俺は不死身てはあるけど、体力は一般人と変わらない…
流石に疲労が限界を迎えそうだ……
そんな俺に応援の言葉など一声もなく、 2人は足軽に山を駆け降りる。
アイツら…… 体力ありすぎだろ……
「そう言えば、 2人とも俺と合流するまでは何をしてたんですかねー?」
「は? 体力温存してただけよ」
「うん、 体力温存、 隠れてたね」
「あの紅茶、 美味しかったわよね」
「はい! すごく美味しかったよ!変態くんも飲めばよかったのに」
「俺がめちゃめちゃ頑張っていた時に…… 」
「は? どうせボコボコにされてただけでしょ?」
「ボ、ボコボコになんてされてねーよ! ボコ!くらいだったわ!」
俺は動揺して、 よく分からないことを言ってしまった。
「あっそ、 なら良かったじゃない、 早く行くわよ」
俺は涙をグッと堪えた……
───── そして、 しばらくして俺たちはようやく店の前までやってきた。
ウキウキで店に入った月影たちだったが、 店内では沢山の人たちが慌ただしく走り回っていた。
「なんだお前らは? もう店は閉店してんだよォ! 店の前にも書いてあったろ!! 」
「は? なに、この一般人、 死にたいのかしら?」
「ぼくたち、 異能力者、 分かってるよね?」
2人は大人相手でも太々しい態度で店にいた男を脅していた。
「ちっ…… 旦那! 異能持ちほガキどもが店に…… 」
「うるせぇーな、 適当につまみ出したけって」
「「あっ」」
店の奥から現れたのは、 上半身が包帯でぐるぐる巻になった門田先生の姿だった。
「お前らか… 悪いが今はちょっとバタバタしててな」
「そう見たいですね、 所でそのケガ、どうしたんですか?」
月影がそう尋ねると、 先生は大きくため息を吐いた。
「ちょっと、 壕魔にやられちまってな」
壕魔!? あの毒男の名前だよな…?
先生が壕魔と戦っていた? いったい校内で何が起こっていたんだ……
先生の姿を見るに、相当な負荷でを負っていた。
全身に包帯が巻かれていて、まるでミイラ男だ。
それに、 先生の左腕がなくなってる……
相当な戦いだったのだろう。
「でも、壕魔は死んだって聞いたけど、 詳しく話を聞かせてもらっても良いかしら?」
そんな先生に心配の声すらかけず、 月影は壕魔の話に食いついた。
「だから忙しいって…… 」
「ほいっ!」
───── 痛ってぇ!!!
霧雨が先生の体をツンっと押した瞬間、 先生は絶叫した。
「お前! 俺はケガ人だぞ!!!」
「は? 早く説明を始めなさいよ!」
「おい琥太郎、 お前なんとかしろ!」
俺はスッと目を逸らして聞こえなかったフリを続けた。
───── 痛ってぇ!!!
月影と霧雨が負傷している先生の体をツンっと指で押す。
「分かった、 教えてやるから、やめろ」
「さすが先生! ありがとう!」
可愛らしい表情で月影がそう言っている姿を見て、 俺は先生に向けて無言で手を合わせた。
「俺は、宮森を探していた壕魔を殺さずに拘束するつもりだったんだが、 失敗したってわけだよ」
「なんで、殺さずに拘束しようと思ったんですか?」
つい俺が先に聞いてしまった。
「琥太郎、 お前さっき俺を無視したよなぁ?」
「え、いや、その…… 」
「どうでもいいのよ、 早く教えなさい!」
───── 痛っっっ!!!!
月影が容赦なく先生の足に蹴りを入れた。
もはや先生が月影に拷問されている様な光景だった…
「3年の霧雨霞の情報を聞き出すためだ、3年が単独で姿を表すこと自体が珍しいから、見つけたら即拘束は定石だ」
「ふーん、 それで、 まんまと捕まえそこでね、腕まで取られたってわけね」
「うっせーなクソガキ、 たまたまだ」
「そう、 それで壕魔は先生が殺したわけじゃないなら、 誰が殺したのかしら?」
「藤波帝だ…」
────── !?
マジかよ……
その名前を聞いた瞬間、 1人の男の名前が浮かんだ。
黒崎十夜
全てあいつ作戦通りだったのか?
どこまでがアイツの作戦なんだ……
そもそも、 アイツは何がしたいんだ?
ただ他クラスの生徒を殺しているって訳でも無さそうだ……
「それ、 クラスメイトの黒崎くんの作戦ね」
「どう言うことだ? 詳しく教えてくれてないか」
月影がそう言い放った途端、 先生の表情が変わった




