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18.「結果」

「……で? ここはどこでしょーか我が主ローサー殿」

「知ーりーまーせーんー」

「知らねぇわけねぇだろ!」


スパーンとローサーの頭を叩くエンベリラ。それを呆れた目で見つめるのはリスプとどらぱの二人だった。


 あの時、ローサーは他の仲間を守るために一人で扉の外に出、大勢詰めかけた騎士団へ身を晒した。本来ならば、そのまま騎士団の連中に連行されるはずだった。しかしその場へ、裏口から逃げるはずだったローサーの使い魔であるエンベリラが竜の姿へ戻って飛び出して来たのだ。当然、混乱に陥ったのは騎士団の面々だけではない。中にいたベトルもどらぱもリスプも、連行されるはずだったローサーでさえ目を大きく見開いて驚きの表情を浮かべていた。エンベリラにとっては、このまま暴れればローサーだけが連れていかれるということは起きないだろうと、捨て身の思いだったのだろう。しかし、流石は騎士団といったところか。混乱していたのもほんの数秒、すぐに剣でエンベリラを牽制しつつ、鎖やら縄で少しずつエンベリラと戸惑いの表情を浮かべていたローサーを拘束し、ついでに出てきてしまったどらぱとリスプ、ベトルも捕縛されてしまった。全員をこの場の全員がこの時頭に浮かべていたのは、牢での強制労働か、死刑。軽い刑だったとしても、これから先これからのように暮らすことは、不可能だと。しかし、連れていかれた先で騎士団の一人がこんなことを口にした。


「南東の霧の大聖地の調査へ向かわせる。もしそこで何か大きな成果を挙げるか……霧の正体を突き止めることができれば、貴様らは全員無事に帰してやろう」


戸惑いの色を見せるこの場全員が何か口に出す前に縄は解かれ、馬車に詰められて牢ではなく霧の大聖地へ連行された。ベトルは巻き込まれただけだと判明したため、どこか恨めしげに送られてくる視線を無視し、ベトルはそそくさと自分の屋敷へ戻っていった。


 そして、今現在ローサー、エンベリラ、どらぱ、リスプの四人はその霧の大聖地の真っ只中に居る。馬車は霧の大聖地へ到着すると同時に、ほぼ投げ飛ばされるようにして馬車を降ろされ、仕事は終わったとばかりに馬車もさっさと帰っていってしまった。


「だー! こんな霧ばっかの場所に投げ出されるとか事実上の死刑宣告じゃねぇか! どうしてくれる!」

「うるせぇ! お前が出てこなきゃあの後俺が脱走して帰ってくるつもりだったのにお前のせいでそれが台無しになったじゃねぇかよ! この馬鹿竜!」


ギャーギャーといつまでも喧嘩をしている二人に、頭が痛いとばかりにリスプが頭に手を当てた。

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