10.「ギルドの依頼」
「さーあてと。久しぶりにギルドから依頼でも受けるか!」
「ギルドの依頼?」
「ああ、んじゃ、詳しく説明しようか」
ローサーの話を要約すると、ギルドでは、『商人』と『冒険者』と『村人や町人』などは、ギルドから依頼を受けたり、依頼をしたりすることができる。主に、商人や町人が、村人の町や国などを移動する際の護衛の依頼や、魔物の討伐などが多い。ローサーは、主に魔物の討伐をしているらしい。
「さて、行くぞー」
カフェを出て、ギルドへ向かう。ドラパは、まだ人が怖いのか、ずっとエンベリラの腕をぎゅっと掴んで離さなかった。
ギルドに到着する。受付では、エイトがローサーたちを見つけてめんどくさそうに顔をしかめる。
「いらっしゃい。次こそは死にに行って来るのかしら?」
「………暴言ばっか吐きやがって。今回はどんな依頼が来てる?」
「そうねぇ、オオムカデの討伐、オークの討伐、スライムの討伐とかかしら?」
「なんだ。あんまり面白そうじゃないな」
「面白そうって、あなたねぇ…………あ、そうだわ」
何か思い出したように目を見開き、奥の戸棚から一枚の依頼書を取ってくる。
「はい、これ。これならあんたにオススメよ」
「んー、どれどれ………『老脈龍の討伐』?」
「そう、あのでっかい山に住んでる老いた龍のことよ」
「龍とは、腕がなるねぇ」
龍とは。竜よりも長く生き、天災的に強く、人々の脅威となる存在のことを主に言う。
「に、しても、この龍が何かしたのか?」
「それが、その龍から流れる気が近隣の魔物を刺激して村や町を襲っているらしいのよ。さっきのヒューズキャタピラーもその一つらしいわ」
「そういうことか。なら、討伐に行こうぜ。エンベリラ、ドラパ」
「おー」
「あー!」
さっそく山へと向かうため、一旦町を出て、人気のないところで竜になったエンベリラに二人が乗り込んで、山へと飛んで行くことにした。
びゅうびゅうと風が耳を撫でる音を聞きながら、目的の山に到着した。その山は、ゴツゴツとした岩が目立ち、草や木などはほとんど生えていないようだった。
その山の頂上に、ぽっかりと穴が空いたような大きな老脈龍の巣があった。さっそく、巣穴の中に入ってみる。
そこにいたのは、10mは余裕である巨体に、深緑色の硬い鱗に凶悪な長い爪とおおきな牙、立派な長い黄色の角の老脈龍がいた。老脈龍は動かなかった。
「さてと、さっさと討伐しちゃいますか」
そう言って前に出たローサーをエンベリラが腕を掴んで止める。焦ったような、そんな声でエンベリラが叫ぶ。
「待ってくれ!あいつは、あいつは俺の知り合いなんだ!」




