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二の舞
「ああっマズイ!」
次の瞬間には走っていた。
「ちょっと待て」「女神様!」「天使様はどちらへ!」
背後から声が追いかけてくる。
走る。走る。走る。
「なんで走ってるんですかー!!」
それを見た爆裂団の男が他人事のようほざく・・・おい誰か説明してくれ」
「説明できる者がいればとっくにしている」
「なんか全員顔色悪くないか」
「お前も見ただろう」
「何を」
「空が」「大地が」「世界が」
声が重なって収拾がつかなくなる。
男はしばらく群衆を眺めた。
それから遠ざかっていく少女の背中を眺めた。
少女は走りながら後ろを一瞥した。全員ついてきていた。
「なんでぇぇ!」
少女はさらに走った。
地形が変わった。荒野が終わり、断崖が現れる。眼下は深い霧。底は見えない。
少女は崖の手前で止まった。
「よかった。ここまでは来ないはず——」
どよめきが近づいてくる。
「女神様がお立ちになった」「崖か」「崖だ」
「あれはきっと」「導きに違いない」「我が身を捧げ——」
「ダメだダメだダメだダメだ!!」
少女が振り返った瞬間、一人が崖へ踏み出していた。もう一人、さらに一人と飛び込んでいく。
「ひぃぃぃぃ——!!」




