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黒隻の簒奪者  作者: ちよろ/ChiYoRo
第2章

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第30話 ローブ骸骨

「お疲れ様。君たちも一休み?あぁ、ボクはクスネ、左の彼女はミネルヴァ、右の大男はダンテって言うんだ。よろしくね!」


 真ん中の一見少年にしか見えない男は、自らをクスネと言い人懐っこい笑みでこちらに話しかけてきた。


「お疲れ様。ああそんなところだ。俺はカイト、左がサニアで右がレイミアって言うんだ。こちらこそよろしく」


 俺たちはしばらくクスネパーティと話した。なんと彼らはこの層のボス情報や下の層の情報まで教えてくれた。


 なぜそんなに教えてくれるのか問うと行ったことはあるのだが、自分たちではまだ力が足りず同じくらいの力を持っているパーティと一緒に行きたかったらしい。


「でもなかなかそういう人たちはいなくてね。みんなここまで来るのにだいたい5〜6人で来るんだ。でも君たちはボクらと同じ3人だった。それに実力もみんな高そうだしね」


 そう言って笑うクスネは無邪気にミアとサニアとはしゃいでいる。性別は男だそうだが見た目が幼く、また顔も中性的で親しみやすいのでミアたちも接しやすいようだ。


 それに3人とも人間ではない。


 それがサニアの警戒心を解かせる要因でもあった。クスネは見た目はほとんど人間なのだが、どうやらインキュバスという種族らしい。


 見分け方は少年ほどの身長からあまり伸びなくなることと、普段髪に隠れている額に3つ目の眼があるらしい。


 だが、彼が言うには幼い頃のトラウマで開かなくなったようだ。なので見た目と年齢は一致しない。魔法が得意らしい。


 紅一点のミネルヴァと大男のダンテは2人ともオーガという種族らしい。女性は1つ、男性は2つ額に角を持ち大柄で力が強いのが特徴だ。


 たしかにこれほど個人の能力が高くかつ、揃ったパーティはなかなかいないだろう。


「じゃあそろそろボスに突入してみる?ほかのパーティも準備できたみたいだし」

「そうだな、2人とも大丈夫か?」


 そう聞くと2人とも準備万端なようで力強くうなづいてくれた。


 何気に複数パーティでボスに挑むのは初めてだ。今までは俺たちだけで倒していたしやってこれた。


 もしかしたらここからのボスは協力しなければ倒せないのかもしれない。



 そして体は小さいのにまるでカリスマを背負ったようなクスネが率先して扉を開いていく。


 やはり開くとともに両端のろうそくが奥へと順についていった。この仕様は変わらないな。



 そうして奥に控えていたのはみすぼらしいローブをきた骸骨が何の変哲も無い杖を持っているだけだった。


 俺を含めてここのボスを初めて見たやつらが拍子抜けしていく。しかし、それは予期していたのかクスネは冒険者たちに叱咤していく。


「見た目で判断するな!こいつは4大魔法を上位で扱う!それに自らの骨から眷属も生み出してくるぞ!気を抜くな!」


 その言葉で大体の人間があらかた気を引き締めているが、あらかじめ聞いていた俺でさえ気が抜けてしまったのだ。


 他の初見の者なら余計気が抜けてしまってもおかしくは無い。


 そんな風に考えているとローブ骸骨は徐に杖の先をこちらに向ける。そうするとローブ骸骨の頭の上に10本の氷の槍が作り出される。それが俺たちに向けて一斉に放たれた。



 名前:レンマサナイトワイト

 種族:魔死骨

 Lv:50

 スキル:豪炎魔法Lv.4 極氷魔法Lv.4 雷嵐魔法Lv.4 大地魔法Lv.4 博識Lv.4 骨再生Lv.6 骨眷生成Lv.5 思考分割Lv.6



 “鑑定”で調べてみるとクスネが言った通り4大魔法を使える。さらに“骨再生”という“自己再生”の骨版のようなスキルも持っていた。それなりにレベルも高く舐めてかかれない相手だ。


 氷の槍を避けられたローブ骸骨は“豪炎魔法”を絨毯のようにして俺たちの方に向かって放つ。それをサニアや他の“水魔法”系統が使える者たちが瀬戸際で対抗するように消していく。


 だが、ロープ骸骨は“思考分割”スキルによってその絨毯を作りながら“雷嵐魔法”でランダムに雷を落としていく。


 その中で剣や槍を持つものたちが避雷針となってしまい何人かが電撃にやられ、さらに痛みと痺れで暴れた彼らは所々残っている床の炎に焼かれるという地獄絵図となっていた。


 それを俺や他の“光魔法”系統を使えるものが回復していくがなかなか手強い。


 急ごしらえだが、ミアたち弓矢隊は遠距離から攻撃出来ているもののローブ骸骨は自分の周りを風で覆っているため、なんとか当たっても有効打にならない。


 そこでクスネたちは俺や他の動けるものを率いて炎の床を一足飛びに飛び越え、食らうこと覚悟でローブ骸骨の懐へ潜り込む。


 しかし、ローブ骸骨も接近されると弱いことを知っているのかいつのまにか生み出していた眷属を身代わりにしその場を撤退、すぐに眷属ごと“大地魔法”で土の槍を地面から生み出す。


 俺はある程度味方を回復し他の人に任せられるようになってから、埃や炎などを使って偽装”と“闇無”で姿を隠す。


 そして俺は再度炎の床を飛び越えローブ骸骨の後ろに回る。


 俺の目の前のこちらに気づいていないローブ骸骨の後ろから刀を袈裟斬りに切り落とす。


「キエェェエエェ!!」


 奇怪な声を上げながらローブ骸骨は光と消えその眷属だった骨たちも同じように消えていった。


 また使用者がいなくなったからか未だ広がっていた炎の床も消えていた。


「驚いたよ、いつのまにそんなところにいたんだい?」

「まぁ俺のスキルだ。あんまり深くは詮索しないでくれ」

「そうだね。そう言われちゃ仕方ないかな」


 ま、俺は見たんだけどな。すまん。


 名前:クスネ・リトリス

 種族:淫男

 Lv:78

 ステータス:体力762

  魔力814

  攻撃756

  防御739

  敏捷704

  知力831

 スキル:第3の目Lv.- 豪炎魔法Lv.6 自然魔法Lv.4 神聖魔法Lv.5 付与魔法Lv.8 鼓舞Lv.6 博識Lv.3

 称号 全視者


 クスネのステータスはこんな感じだったはずだ。こちらばかりが知っているのは申し訳ないとも思ったが、それは冒険者の能力を使用しているだけだ。


 そしてクスネも言っていたように“第3の目”は使えないという表示なのか文字が薄くなっていた。


『経験値を獲得しました。スキル:簒奪により取得経験値が半減します。スキル:簒奪の効果により、スキル豪炎魔法 極氷魔法 雷嵐魔法 大地魔法 博識 骨再生 骨眷生成 思考分割を獲得しました。レベルが上がりました』


 名前:日向 海斗

 種族:人間

 年齢:18

 Lv:195

 スキル:

 《魔》Up豪炎魔法Lv.6 Up極氷魔法Lv.5 Up大地魔法Lv.5 Up光魔法Lv.8

 《常》Up体力自動回復Lv.9 Up魔力自動回復Lv.9 良識Lv.8→New博識Lv.4 Up夜目Lv.6 Up思考分割Lv.8 New水泳Lv.6 New骨再生Lv.6

 《能》Up融体Lv.9 限倉庫Lv.9→New無限倉庫Lv.1 Up飛行Lv.8 New水砲Lv.6 New水刃Lv.5 New骨眷生成Lv.5



 ひさびさにレベルが上がった。ちなみに今まで手に入れていたスキルや今回新しく手に入ったスキルもあったので結構いい収穫だったな。



 その後、次のエリアに行く前にクスネから提案があった。



「もしカイトくんたちが良かったらこの先も一緒に行かないかい?」

「それは...合同パーティみたいな感じか?」

「うん。そう思ってもらっていいよ。無理強いはしないからサニアちゃんたちと話してみてほしい」

「わかった。俺たちにとってもこの先を知っている人たちがいるのはありがたいからな」


 俺はサニアたちにクスネからの提案を話してみたがそんなに悩むこともなく了承が出た。


「クスネ、是非お願いしたい」

「よかった。それじゃこれからもお互いよろしくね」


 クスネは俺が女なら見惚れてしまいそうなほど爽やかな笑顔と共に手を差し出してきた。俺はその手を握り、つられて笑顔になってしまった。


ブクマとチャンネル登録よろしくね!

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