第20話 初ダンジョン
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諍いがあった次の日、俺たちは朝ごはんを食べた後ダンジョンに向かっていた。
「サニアデー...!」
「楽しそうだな」
「サニアデーだもの...」
「そうだな」
そんな話をしながら俺たちはさくっと5層のボス部屋の前らしき場所まで来ていた。どうやらボスは5層ごとにいるようだ。
ここまでやはりあまり強い魔物はいなかったのでここから少し強くなってもらえるといいが。
「ここがボス部屋っぽいし、入ってみるか」
「ボス...!」
扉を開けると真っ暗な部屋に少しずつロウソクの灯りがついていく。
そうして奥まで光が照らされると中には二足歩行のライオンのような鬣を持ち、頭にツノを一本があり、左手に盾と右手に斧を持った魔物がいた。大きさは2mほどでこちらを観察している。
名前:マストライゼイア
Lv:25
スキル:斧術Lv.5 水吐息Lv.3 両断Lv.3
ボスと言ってもやはりEランクダンジョンなためか、あまりレベルは高くない。だが、見たことのないスキルを持っている。
「サニア、見たことがないスキルを持っているから俺がとどめを刺していいか?」
「いいよ...。それまではやらせてくれる...?」
「あぁ、当たり前だよ」
「ならいい...」
サニアはそう言い終わるとともに自慢の速度をもって突っ込んでいく。
それをマストライゼイアは盾で身を守りながら斧を振り下ろす。俺はいつも通りサニアに注意が向いている間に“偽装”を纏い、マストライゼイアの後ろに回る。
サニアは撹乱を受け持ってくれているため、マストライゼイアの視界をくるくる動き回る。そして俺は後ろからサニアに異種伝心で3秒後に離れるように伝えると、“雷嵐魔法”で風と雷を刀に纏わせ力を溜めていく。サニアが離れたことを確認するとそれを一気に振り下ろした。
空間を無理やり引き裂くような音がした後、マストライゼイアがいた場所には何も残っておらず、黒く焦げた地面と肉が焼ける饐えた匂いだけが残った。そして、聞き慣れたアナウンスが流れてきた。
『経験値を獲得しました。スキル:簒奪により取得経験値が半減します。スキル:簒奪の効果により、スキル:斧術 水吐息 両断を獲得しました』
名前:日向 海斗
種族:人間
年齢:18
Lv:194
スキル:New水吐息Lv.3 New両断Lv.3
名前:サニア・バードレイ
種族:狐獣人
Lv:127
スキル:Up水魔法Lv.9 迅爪Lv.10→New閃爪Lv.1 Up俊敏Lv.8 Up闘術Lv.7
称号:尾格者 限界突破者
「...あんまり戦えなかった...」
「ごめんごめん、でもありがとう。新しいスキルを取れたよ」
「私もここまででスキル上がったからいいわ...」
「新しいスキルも獲得したね」
「これでもっと速くなるわ...」
「そうだね、それじゃ階段も出たしまた降りようか」
それから階段を降りるとそこは森の中だった。
今までの階層は全て鉱山や更地などの殺風景なエリアだったが、ダンジョンの中では景色が関係ないというのは小説の中だけではないお約束だったらしい。
それに、鉱山エリアなどは隠れる場所がほとんどないため、まっすぐ突っ込んでくる魔物が多かったが、森の中になった途端、隠れる魔物が増えた。
俺には“看破”も“超嗅覚”もあるのでどこに何体いるかがわかるからいいが、初心者は戸惑うだろう。現にサニアは突然の景色の変化に戸惑っていた。
「あ、あれなんで森...?さっきまで更地だったのに...」
「ダンジョンはそういうもんだよ」
「よく知ってるのね...」
「まぁね。それにこっちを伺っている奴もいるよ」
「ほんとだ...。気を抜いてちゃダメね...」
こちらを伺っているのは猿だった。だが、体が木と同化しているためわかりにくかった。
名前:ショートワイパー
Lv.21
スキル:投擲Lv.4 同化Lv.6 体臭遮断Lv.4
名前:ショートワイパー
Lv.20
スキル:投擲Lv.4 同化Lv.5 体臭遮断Lv.4
名前:ショートワイパー
Lv.23
スキル:投擲Lv.5 同化Lv.6 体臭遮断Lv.4
名前:ショートワイパー
Lv.21
スキル:投擲Lv.4 同化Lv.6 体臭遮断Lv.4
ひさびさに見たな、“体臭遮断”。この辺のレベルの奴が持っているってことはこれは下位スキルか。
あとレベルが上がるのももう少しだし、他にも持ってないスキルがあるから狩ってみよう。
「少し行ってくる。サニアはサニアで好きに倒してきていいよ」
「わかったわ...またさっきみたいにボスのところまで自由...?」
「うん、それでいいよ。でも気をつけてね」
「わかってるわ...」
そう、先ほどの5層までも同じように別行動をしていたのだ。まぁ俺はあまり魅力的なスキルは無かったし、心配だったので隠れてサニアについて行っていたのだが、問題ないことがわかったので、今度は本当に自由にさせてみようと思う。
サニアと別れたあと、俺は未だに機会を伺っているショートワイパーたちに向かって、“震空”を放つ。
本来、俺のスキルレベルは4なので届く距離も4mほどなのだが、“闘聖術”が育っているお陰でそこそこ距離が伸びた。
それによって10mほど離れたショートワイパーを粉微塵にし、一気に全員削れた。今のは全員固まっていたのも大きいな。
『経験値を獲得しました。スキル:簒奪により取得経験値が半減します。スキル:簒奪の効果により、スキル:投擲 同化 体臭遮断を獲得しました』
名前:日向 海斗
種族:人間
年齢:18
Lv.194
スキル:体臭遮断Lv.10→New体臭操作Lv.1 New投擲Lv.6 New同化Lv.7
そろそろスキルが見づらくなってきたな。どうにかして整理できないものか。
名前:日向 海斗
種族:人間
年齢:18
Lv:194
スキル:
《特》簒奪Lv.- 透破之魔眼Lv.-
《武》剣聖術Lv.10 槍聖術Lv.10 弓聖術Lv.10 闘聖術Lv.10 斧聖術Lv.7 槌聖術Lv.4 棒聖術Lv.8
《魔》火魔法Lv.5 水魔法Lv.7 雷嵐魔法Lv.10 大地魔法Lv.4 樹魔法Lv.6 光魔法Lv.6 暗黒魔法Lv.1 錬成術Lv.8 奴隷術Lv.7
《耐》豪炎耐性Lv.6 極氷耐性Lv.3 雷嵐耐性Lv.10 大地耐性Lv.6 自然耐性Lv.4 神聖耐性Lv.2 暗黒耐性Lv.4 毒耐性Lv.7 麻痺耐性Lv.8 昏睡耐性Lv.2 石化耐性Lv.3 阻害耐性Lv.4 精神耐性Lv.4
《常》体力自動回復Lv.7 魔力自動回復Lv.5 看破Lv.1 統率Lv.4剛力Lv.10 頑丈Lv.7 瞬動Lv.10 良識Lv.8 精密Lv.5 超嗅覚Lv.10 身代わりLv.3 夜目Lv.3 繁栄Lv.10 深化Lv.3 心眼Lv.8 虚言Lv.4 交渉Lv.5 予知Lv.3 闇討ちLv.1 投擲Lv.6 破掌Lv.6 震空Lv.4 両断Lv.3
《能》鑑定Lv.5 偽装Lv.2 死霊作製Lv.8 集団行動Lv.5 顎壊Lv.8 体臭操作Lv.1 幻惑Lv.4 融体Lv.3 遠視Lv.4 自己再生Lv.6 物理透過Lv.6 威圧Lv.6 念話Lv.6 限倉庫Lv.9 罠作成Lv.9 異種伝心Lv.10 空歩Lv.4 水吐息Lv.3 同化Lv.7
《補》採取Lv.8 伐採Lv.7 農業Lv.9 採掘Lv.6 解体Lv.8
称号:簒奪者 強者食い 限界突破者 透破者 武を知るもの 魔を知るもの 嗅知者 槍の寵愛 剣の寵愛 嵐の寵愛 弓の寵愛 速の寵愛 嵐の加護 闘の寵愛 栄える者 力の寵愛 通ずる者
おお、まとまった。これで少しは見やすくなったかな。前まではどこに何があるかわからなかったからな。
そうしてボス部屋の前まで来るとすでにサニアは着いていた。そして、サニアの周りには死体が転がっていた。
「待ってたわ...、それと絡んできたから退治したわ...」
サニアが言うには、ここで俺を待っていたところ、後からこの男ども来たらしい。
本来ならボス部屋は1パーティが入ると邪魔されないようになのか自動で閉まる。
それをボス待ちというのだそうだが、サニアはボス待ちはしていないので先に行っていいと言ったそうだ。
すると男たちはサニアをパーティに誘った。しかし、サニアは断る。しばらくそれを続けていると男どもがキレて襲いかかってきたため、正当防衛をしたようだ。
「サニアに怪我が無くて良かったよ。さぁボスに行こうか」
「ええ、行きましょう...」
こんな奴らがいくら死のうとなんとも思わない。だいぶ俺もこの世界の命の軽さに染まったのかもしれない。
俺とサニアは5層と同じように、中に入ると扉が閉まり、順にロウソクに灯りがついていく。
すると奥には炎を纏った10本足の蜘蛛がいた。そして、あたりに張り巡らされた糸は全て燃えているが、燃え尽きる様子はない。
名前:ビーストエンパイダー
Lv:39
スキル:操糸Lv.7 魔炎糸Lv.6 炎纏糸Lv.5 豪炎耐性Lv.3
正直に言おう。俺は蜘蛛が嫌いだ。一番苦手だ。見たくもない。大っ嫌いだ。
だから俺はまず本気の“威圧”を放って『ヤツ』の動きを止める。
そして“雷嵐魔法”で極小の嵐を作り出して丸く形作り、その中で雷と嵐を乱回転させ、さらに水を入れることでその中の電導率を高める。
それを“樹魔法”で燃えやすい材質の樹で包み、先程獲得した“投擲”と“遠視”と使い道のなかった“弓聖術”によって補正がかかった状態で思いっきり投げた。
“弓聖術”のスキルは遠距離の命中精度が上がるので無事、蜘蛛にぶち当たり、やつの炎で樹が燃える。
そして一瞬で燃え尽きた瞬間、圧縮から解放された嵐が周囲に暴風を疾らせ、視界を潰される。
そこに俺は肉片1つも残さんとさらに広範囲に雷を落としていく。
....それから魔力が無くなりそうなほど打ってようやくやめてやつがいた場所を見ると黒く焦げており、さらには地面がところどころ崩落していた。
....もちろん崩落したところはきちんと“大地魔法”で埋め立てし、アナウンスを聞いてようやく心を落ち着けた。
「ごめんサニア、何も言わずに始めてしまって」
「それはいいけど...突然どうしたの...?」
「いやぁ、あの存在が目の前にいることが許せなくてね」
「蜘蛛のこと...?」
「うん、でも名前すら聞きたくないからあまり言わないでもらえると助かるかな」
「わ、わかったわ...」
『経験値を獲得しました。スキル:簒奪により取得経験値が半減します。スキル:簒奪の効果により、スキル:操糸 魔炎糸 炎纏糸 豪炎耐性を獲得しました』
名前:日向 海斗
種族:人間
年齢:18
Lv:194
《耐》New恐怖耐性Lv.3
《常》New迅爪Lv.2 Up投擲Lv.8 New操糸Lv.7
《能》New罠解除Lv.6 Up空歩Lv.6 New隠射Lv.4 Up同化Lv.9 New魔炎糸Lv.6 New炎纏糸Lv.5
《補》New運搬Lv.4
ボスに来るまでの間にも新たなスキルがいくつか増えた。
そして、俺たちはボスドロップアイテムを拾ったあと、ボス部屋の奥にある転移陣のようなものの上に立つと景色が変わり、入口の景色が目の前にあった。
そして、ダンジョンをクリアしたことをアナウンスで伝えられた。
『Eランクダンジョンのクリアを確認しました。これによりランクに応じた経験値が付与されます』
どうやらこの経験値は簒奪による経験値半減の効果範囲には入らないようだ。
だが、俺のレベルが高すぎるためレベルアップしなかったので、どれくらい経験値が入ったのかがイマイチわからなかったのが残念だ。
そうしてダンジョンをクリアし、町に戻ってくると昨日俺たちを監視していたやつとは違う気配を感じた。
しかし、探してみるものの匂いすら分からなかった。“予知”が反応したので勘違いではないはずだが、見つけられなかったのは痛い。
俺が気づいた瞬間、向こうも俺から気配を逸らすことでうまく逃げられた。
だが、運良くもう1人の方は相変わらず監視しているようでウザくなってきたので、サニアにやらせてみようと思う。
「なぁサニア、振り返らないで聞いて欲しいんだが、今俺たちの左斜め後ろの2つ向こうの屋根の上に俺たちを監視しているやつがいる。昨日からいたんだが、そろそろ鬱陶しくなってきたから倒してもらいたい」
「わかったわ...。何をすればいいの...?」
「ありがとう。じゃあここから俺が居場所を伝えるから振り向かずに狙撃できるかやってみよう」
「やってみる...」
俺はまず“異種伝心”でサニアにここからの位置を伝え、後ろを振り返らずに“水魔法”で狙撃できるかを試してみた。
すると一発目はギリギリ耳の横を掠め外したものの、次の二発目で心臓を穿ち、見事狙撃を成し遂げた。
「よくやった。お手柄だよ」
「やったわ...。とても難しかった...でもスキルは取れたわ、隠射っていうの...」
「さすが、成長が早いな」
「そうでもないわ...」
そう言いながらもサニアは褒められたことが嬉しいのか、顔がにやけていた。
俺たちはそのまま宿へと帰り、今日の成果の確認とご飯を食べ、ゆっくり休んだ。
名前:サニア・バードレイ
種族:狐獣人
Lv:129
スキル:水魔法Lv.9→New極氷魔法Lv.1 Up閃爪Lv.2 Up俊敏Lv.9 Up闘術Lv.8 New隠射Lv.1
名前:日向 海斗
種族:人間
年齢:18
Lv:194
スキル:
《特》簒奪Lv.- 透破之魔眼Lv.-
《武》剣聖術Lv.10 槍聖術Lv.10 弓聖術Lv.10 闘聖術Lv.10 斧聖術Lv.7 槌聖術Lv.4 棒聖術Lv.8
《魔》火魔法Lv.5 水魔法Lv.7 雷嵐魔法Lv.10 大地魔法Lv.4 樹魔法Lv.6 光魔法Lv.6 暗黒魔法Lv.1 錬成術Lv.8 奴隷術Lv.7
《耐》豪炎耐性Lv.6 極氷耐性Lv.3 雷嵐耐性Lv.10 大地耐性Lv.6 自然耐性Lv.4 神聖耐性Lv.2 暗黒耐性Lv.4 毒耐性Lv.7 麻痺耐性Lv.8 昏睡耐性Lv.2 石化耐性Lv.3 阻害耐性Lv.4 精神耐性Lv.4 恐怖耐性Lv.3
《常》体力自動回復Lv.7 魔力自動回復Lv.5 看破Lv.1 統率Lv.4剛力Lv.10 頑丈Lv.7 瞬動Lv.10 良識Lv.8 精密Lv.5 超嗅覚Lv.10 身代わりLv.3 夜目Lv.3 繁栄Lv.10 深化Lv.3 心眼Lv.8 虚言Lv.4 交渉Lv.5 予知Lv.3 闇討ちLv.1 投擲Lv.8 破掌Lv.6 震空Lv.4 両断Lv.3 迅爪Lv.2 操糸Lv.7
《能》鑑定Lv.5 偽装Lv.2 死霊作製Lv.8 集団行動Lv.5 顎壊Lv.8 体臭操作Lv.1 幻惑Lv.4 融体Lv.3 遠視Lv.4 自己再生Lv.6 物理透過Lv.6 威圧Lv.6 念話Lv.6 限倉庫Lv.9 罠作成Lv.9 異種伝心Lv.10 空歩Lv.6 水吐息Lv.3 同化Lv.9 罠解除Lv.6 隠射Lv.4 魔炎糸Lv.6 炎纏糸Lv.5
《補》採取Lv.8 伐採Lv.7 農業Lv.9 採掘Lv.6 解体Lv.8 運搬Lv.4
称号:簒奪者 強者食い 限界突破者 透破者 武を知るもの 魔を知るもの 嗅知者 槍の寵愛 剣の寵愛 嵐の寵愛 弓の寵愛 速の寵愛 嵐の加護 闘の寵愛 栄える者 力の寵愛 通ずる者