表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ、ファンタジー世界へ。~赤い帽子とトナカイの物語~  作者: zienN
最終章:サンタクロースの仕事
87/95

サンタの買い物

「なんだ、、飾りつけの話だったんだ」


「最初からそういってるだろ。何とち狂った勘違いしてるんだ」


「う、ごめんってば!」


リィナの誤解を解くのに時間を要してしまい、大幅なロスに少しだけいら立ちを覚えながら、リィナの頭をくしゃくしゃとかき回す。


「まあ、ラストの言い方も悪かったからな。全部がお前のせいってわけじゃないだろう」


「い、いたい!言ってることとやってることが違う!サンタ!」


痛がるリィナをスルーして、手に持った箱を見せる。


「それで、この箱についてだけど」


「無視、、、あ、それって」


「クリスマスのシンボルたるこの木に飾りつけをしないといけないんだけど、準備するの忘れちゃってさ。それでラストが言うにはこれが装飾品になるっていうからさ」


「うん、なるよ!それ、私の自信作なの!」


嬉しそうにこちらを見上げるリィナを見て思う。

やはり自分の作ったものには愛がこもるのだろうか。

そんな職人に僕ができる最大の敬意の示し方はただ一つ。


「それじゃあ説明の前に。これ、買います」


「え?」


「いくら?」


「えと、2万ユインだったかな、、」


「ほら、2万ユイン。釣りはいらねえ。なぜならちょうど払ってるから!」


リィナは眉をしかめて僕を見てくる。


「なんだよ。そんなに今のつまらなかったか?」


「そうじゃないよ。お金なんて、要らないよ。どうせ売れ残りだったんだし」


「売れ残りってのは、金をとらないことの理由にはならないだろ」


「そうだけど、、」


お金をリィナの手に握らせて、頭に手をのせる。


「作った人に敬意を払うのは、買い手の礼儀だ。それに今日が初めてのファミリアでの買い物なんだ。それがリィナの自信作なんて、これ以上の思い出はないよ」


「まあ、サンタが良いなら、、」


手に乗せられた金貨を握ると、いつもの笑顔で、僕に一言。


「お買い上げ、ありがとうございます!」


「おう」


雪が囲むこの冷えた雰囲気は、このやり取りだけで何故か暖まったように感じた。

ご覧いただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ