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戦闘員だって考える、だって人間だもの  作者: 流離流留
第2歩「改造だって医学です、本質的には一緒なんです」
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『この悪の組織は求人広告を出しているのか』


「て、事はなに? 俺は戦闘員とやらに改造されちゃったわけ?」


「そうじゃ。改造と言っても、元々の持病の治療や肉体の細かい調整を人為的にやっただけ・・・、極端な例えじゃが治療、と言っても差支えない」


「肩からミサイルとか、口から炎とかは?」


「頼まれたらやるが・・・。 欲しいか、その機能?」


「遠慮しておきます」


「逆にその機能を欲しがってる人間はいるか?」


「いたら連れてきますよ」





物騒な質問を軽くいなすと(しかし、・・・頼めばやってくれるんだな)、目が覚めてからずっと持っていた疑問をぶつける。


「でも、何で俺を戦闘員にしたんだ? 謙遜じゃないが俺よりましな人間は世界に掃いて捨てるほどいるぞ」


「知らん。ワシはここに連れてこられたお前を手術しただけじゃ。いちいち検体の詳細なんか気にしておらん。確認しとるのは上のもんだけじゃ。ワシは知りたいとも思わん」


投げやりに吐き捨てる爺。急に口調が冷たくなったが・・・、なんか地雷が近いのだろうか。

この質問はあまり掘り下げないでおこう。





「まぁ、いづれ説明してもらう時が来るじゃろう。のんびり待っとたら嫌でも聞く機会が来るわ」


「俺みたいなタイプは多いのか? えっと・・・、連れてこられた、みたいな」


「先代の総統の時はしょっちゅうだったんじゃが、今の代になってからはお前が始めてじゃ。たいていは求人広告を見て募集してくるものがほとんどじゃし、話だけ聞きにきて、わしが現れた途端に帰りだす奴がほとんどじゃな」


「明らかに体イジられますもんね」

 



この悪の組織は求人広告を出しているのか、そっちの方が驚きだ。



 

それにしても、そこで帰る人間の判断が最も的確なんだろう。


そもそも拒否する暇すら与えられなかった俺はいったい何なんだろう、と遠い目をしてみる。

 



やっぱりあれか、ズルズルグダグダな人生を送ってる罰があたったのか?


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