『着物と同じじゃ。慣れれば何とかなる』
いくらなんでも全裸でいつまでもしゃべるわけにもいかないので手を伸ばし、無言で着るものを要求する。
休日、家では基本全裸だがまさか爺の前でいつまでも俺の相棒をさらしておくわけにもいかない。
「ああ、すっかり忘れておった。・・・ほら、おぬしの分の戦闘服じゃ。追加が欲しけりゃいつでも言え。オーダーメイドじゃから人のを借りようとか考えるなよ」
「あざす」
ポンと渡されたアタッシュケース。
・・・俺は別に戦闘服でなくてもよかったんだが。
と、言っても文句を言っても仕方がなさそうだったのでしぶしぶケースを開く。
すると、プシューと、いかにも密閉されてましたというような音が響き、いかにもといった白い煙がもうもうと立ち込め、いかにも戦闘服ですといったメタリックな質感の黒いボディースーツが姿を現した。
「てっきり布製だと思ってたんだが・・・、結構金掛かってるんだな」
「昔はショッカーモデルじゃったんだが、余りにも紙装甲という苦情が殺到してな。値はちょっと張るがかなりの高性能モデルに仕様を変更したんじゃ」
「・・・なんだかGANTZみたいだな」
こういうコスプレチックなものがそれほど嫌いじゃない俺は特に抵抗もなくするすると身に付け・・・、の前にふと気付く。
「これって、下着はつけないのか?」
「オーダーメイドと言ったじゃろう。そんなものを着けたら体のサイズが微妙に変わってしまってかなわん」
「何だか落ち着かねえな・・・」
「着物と同じじゃ。慣れれば何とかなる」
「どこの組織が戦闘服と着物を同じラインに並べるんだよ・・・」
少しサイズが大きいか? と、思うや否や、きゅっとスーツのサイズが縮み、俺の体にピッチリと密着した。
当たり前と言えば当たり前だが、別に体の突起物がそのまま浮き出ているということはない。
要するに男の股間が異様に盛り上がることもないし、女の子のあんなところやこんなところが強調されることもない。
「プラマイ0か・・・」
「何をブツブツいっとるんじゃおぬしは」




