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『異世界で「ツボ」を突いたら神と呼ばれた件 〜指一本で魔王も聖女も救い出す、世界唯一の最強聖鍼術〜  作者: 鍼灸師いのぴー
【第七章:東方寒冷大陸と絶命の寒邪(かんじゃ)】

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第586話「地下迷宮の狂瀾!アレルギー病魔と曲池の清熱刺」

氷が溶けたノース・ヴェイルの地下から露わになった「大湿気地下迷宮」。そこに待ち受けていたのは、凍結から解き放たれて異常増殖した「古代の巨大アレルギー病魔・ダニドラス」! 胞子とダニのフンが巻き散らかされる密室で、往診チームは激しい目のかゆみ、皮膚の蕁麻疹じんましん、鼻詰まりという「アレルギー性湿疹・鼻炎」の三重苦に見舞われます! 針で刺すだけでは追いつかない超高速アレルギーパンデミックに対し、枢先生が編み出したのは――「鼻通びつう」と「曲池きょくち」を同時に刺激し、体内の過剰免疫(ヒスタミン暴走)を鎮める「清熱止痒せいねつしようの大噴霧術」!

サスペンス&バトル新展開、開幕です!

 氷の床が溶け去り、泥と湿気が重く澱む「大湿気地下迷宮」の地下二層。

 そこは、数百年分の湿気と落ち葉、そして胞子が腐敗して混ざり合った、足を踏み入れるだけで眩暈がするほどの不快な熱気が立ち込める空間だった。


 「う……うげぇぇ……ッ。なんつー湿気だ……。肌がベタベタして、息をするだけで喉の奥がムズムズしやがる……」

ガストンが戦斧を杖代わりにしながら、首筋をバリバリと掻きむしる。


 「……気をつけろ、ガストン。ただの湿気じゃねえ。この空気……『目に見えねえ微細な動くヤツら』がうじゃうじゃ飛んでやがる……ッ!」

隠密・哭が鼻をハンカチで押さえ、鋭い視線を闇の奥へと向けた。


その直後――地下迷宮の天井から、無数の不気味な赤光が蠢き出した!


ズザザザザザザザザザッ!!!!!


「キシャァァァァァァッ! ぬくもりだ! 湿気だ! 人間の皮脂だぁぁぁッ!」

現れたのは、巨大なダニの形をした不気味な魔物――「古代アレルギー病魔・ダニドラス」の群れであった!

ダニドラスたちが一斉に身体を震わせると、目に見えないほどの微細な「フンと死骸の粉塵(強烈なアレルゲン)」が黄緑色の霧となって狭い地下通路に充満する!


バシィィィィィンッ!!


「うわあぁぁぁっ!? 目が……目が猛烈に痛痒いぃぃぃっ! 涙が止まらないよぉっ!」

ネネが目を開けていられなくなり、その場にしゃがみ込む!


「ハックショイッ! ハックショイッ! ガハッ……息が……鼻が完全に詰まって口呼吸しかできねぇッ!」

ガストンが鼻筋を真っ赤にしてくしゃみを連発し、全身に真っ赤な蕁麻疹じんましんがブツブツと浮き上がり始めた!


「くっ……! 目のかゆみと鼻詰まりで、視界と呼吸が奪われる……! clinical に見て、これは雑菌や冷えの攻撃じゃねぇ……体内の免疫がパニックを起こして爆発してやがるんだッ!」

哭も両目からボロボロと涙を流し、短剣を構える手が激しく震える。


ダニドラスたちは、往診チームが目や皮膚を掻きむしって隙だらけになった瞬間を狙い、鋭い毒針を突き立てんと空中から急降下してきた!


「ヒハハハッ! 掻け! 掻きむしれ! 己の爪で肉を割いてのたうち回るが良いッ!」


「皆さん、絶対に皮膚を掻いてはいけません! 掻けば掻くほど患部に熱がこもり、アレルギーの炎症(湿熱)が全身へ広がります!」


枢の声が、地下迷宮の混乱を破って響き渡る!

枢自身も皮膚に激しい痒みが走り、目頭が熱く痛んでいたが、彼の集中力は一切途切れていなかった。


「敵の狙いは、過剰な湿気と微細粉塵による『体内のヒスタミン・血熱けつねつの爆発』! 針で突くだけでは、この空間に充満するアレルゲンを無効化できません!」


枢は往診鞄から、いつもの長鍼だけでなく、特製の「銀製・微細ミスト噴射器」と「冷感生薬パック」を素早く取り出した!


「ハク、リナ! 体内の熱を冷まし、皮膚の毒素を解毒する最上級の清熱生薬――『金銀花きんぎんか』と『野菊花やきくか』、そして『薄荷はっか』を抽出した超冷却ハーブミストを空間全体へ噴霧しなさい!」


「了解です枢先生! 抗アレルギー・清熱解毒ミスト、全開噴射ッ!!」

ハクとリナがノズルを掲げると、清涼感あふれるミントと甘い花の香りが地下空間に広がり、ダニドラスが撒き散らしていた黄緑色の粉塵を一瞬で沈殿させていく!


「次は体内の過剰反応を鎮めるスイッチです! 哭さん、ガストンさん、腕を前に出しなさい!」


シュシュッ――!!


枢の手から放たれた白銀の短鍼が、二人とネネの「肘の曲がり角にある最重要穴」へ完璧に刺さった!

打ち込まれたのは、体内のあらゆる熱と皮膚の炎症・痒みを鎮める大腸経の要穴――『曲池きょくち』!

さらに、小鼻のすぐ脇にある鼻通りの神穴――『鼻通びつう』へ、清涼生薬を塗布した極小鍼をすっと添える!


ドクゥゥゥゥゥンッ!!


「――ッ!?!? 腕の肘から……氷水のような涼しい気が全身の血管に駆け巡る……ッ!?」

ガストンが目を見開く!

全身を苛んでいた狂おしい痒みが、まるで引き潮のようにスーッと引いていき、ブツブツの蕁麻疹が急速に消えていく!


「すっ……凄いです枢先生! 鼻がスーッと通って、目のかゆみが嘘みたいに消えましたぁっ!」

ネネが涙を拭い、パッチリと目を開ける!


「『曲池』は、体内の過剰な『熱』と『風邪(かゆみの原因)』を強力に清めて血液を綺麗にする清熱止痒の特効穴! そして『鼻通』は、粘膜の腫れを一瞬で引きかえさせる開竅の穴です! アレルギーの暴走など、この二穴の連動刺激で容易に鎮めることができます!」

枢が凛とした表情で言い放つ!


「 clinical に見て……完璧な手際だぜ、相棒ッ! 目が見えて息ができるなら、あんな害虫ども、ただのターゲットだッ!」


哭の視界が完全にクリアになり、足元の泥を蹴って跳躍!

「曲池」の刺激によって血流が整い、全身のキレを取り戻した哭の短剣が、空中を舞うダニドラスたちの核を正確無比に切り裂いていく!


ズバババババババッ!!


「ギギャァァァァァッ!? なぜだ……なぜ目も開けられぬはずの人間が、これほどの精度で動けるのだぁぁぁッ!?」


「俺たちの先生を舐めるんじゃねえぞぉぉッ! 豪力・清熱大ぶん回しッ!」

ガストンが痒みから解放された豪腕で戦斧を振り回し、残ったダニドラスの群れを一網打尽に打ち砕いた!


ドガァァァァァンッ!!


ダニドラスたちは悲鳴を上げながらただの乾燥したチリとなり、地下迷宮の闇の中へと消え去っていったのだった。



「ふぅ……間一髪でしたね。アレルギー性湿疹と粘膜の炎症は、一度こじらせると長引きますから」

枢は鍼を収め、仲間たちの状態を優しく確認する。


「助かったよ枢先生……。しかし、寒さが消えたと思ったら、今度はアレルギーとカビか。地下迷宮の奥には、一体何が眠ってるんだ?」

ガストンが迷宮のさらに深層へと続く暗い階段を見つめる。


その時、階段の底から、不気味な「ゴロゴロ……」という重低音と、ドロドロとした熱気混じりの怪しい液体が這い上がってきた。


「…… clinical に見て、おい相棒。どうやら次は『お腹の急変』になりそうだぜ。この匂い……腐敗した古代の毒水だ」

哭が短剣を握り直し、苦笑いを浮かべる。


「ええ。どんな病魔が潜んでいようと、私たちの往診に手加減はありません。行きましょう、皆さん!」


さらなる変幻自在のドタバタ救命劇を巻き起こしながら、往診チームは地下迷宮の最深部へと足を踏み入れていくのだった!

 第586話をお読みいただき、ありがとうございました!


今回は、地下迷宮で発生した「古代アレルギー病魔・ダニドラス」による激しい目のかゆみ・蕁麻疹・鼻詰まりというアレルギーパンデミックに対し、枢先生が『曲池きょくち』による清熱止痒刺と『鼻通びつう』の粘膜開竅、そして清熱生薬ミストによって見事に打ち破る怒涛の救命バトルをお届けいたしました!


 さて、今回は作中でガストンさんやネネたちの猛烈な痒みと鼻詰まりを劇的に解消した「血熱・湿熱(体内にこもった熱によるアレルギー・皮膚炎・かゆみ・鼻炎)」の病理に基づき、「花粉やハウスダストで目や鼻がムズムズする、寒暖差やストレスで肌に痒みや蕁麻疹が出る、体に熱がこもって皮膚が赤くかゆい時」に、体内の過剰な熱をスーッと冷まし、痒みのスイッチを安全にオフにしてくれる最高峰の清熱・アレルギー特効穴をお届けします。


 今回ご紹介するのは、肘の外側にある、皮膚病とアレルギーの最高峰の名穴『曲池きょくち』です。

場所は、**肘を曲げた時にできる「肘の内側の横シワ」の先端(親指側の端)で、骨の手前にある凹み(押すとズーンと気持ちよい響きがあるところ)**にあります。


東洋医学において『曲池』は、体内の「風邪(かゆみの原因)」と「熱(アレルギーや炎症)」を効率よく体外へ排出する大腸経の合穴です。花粉症やアレルギー、皮膚の蕁麻疹やニキビなどが起こっている時、この『曲池』には強い熱がこもり、押すと非常に強い響きや痛みを感じます。ここを刺激することで、作中の枢先生が清熱刺を行ったように、血液中の余分な熱がサッと冷め、激しい痒みや鼻粘膜の腫れが劇的に鎮まっていきます。


ケアする場合は、反対の手の親指を『曲池』に当て、肘の骨に向かってじわーっと5秒間押し込むのを左右5回ずつおこなってみてください。皮膚の不快な痒みや鼻のムズムズがスッキリと和らぎ、アレルギーに負けない健やかな身体を取り戻すことができますよ!


 次なる第587話は、明日**7月31日(金曜日)のお昼【12:00】**に更新を予定しております。

地下迷宮の最深部で待ち受ける「腐敗毒水」と往診チームの更なるハチャメチャ戦記! どうぞお楽しみに!

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