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オンライン予選に参加しよう

『Phase ZERO』の関東地区オンライン予選当日。


GATEの大会専用ロビーには、すでに多数の参加者がログインしていた。

高校生限定の大会のため、参加者は本人アバターでの参加を義務付けられている。皆、制服か学校指定のチームユニフォームのスキンを使用していた。


華湖たち今女チームは全員、部室に集まり、そこから参戦していた。

皆その場にいるが、すでにGATEに入っているためVRチャットを使い会話をする。


KAKO:《そういえば》

ROLU:《どうした?なんか忘れ物か?》

KAKO:《いえ、そうじゃなくて、今女ってユニフォームないんですか?ユニフォームのチームも結構いますね》

ROLU:《作るっていう話もあったんだけどなー》

UsagiPaisen:《そうだったのぴょん!?》

ROLU:《ウサキも知らなかったか。昔、作ろうって話があってさ。でも学長がこの制服でいくって聞かなくて》

KANKO:《学長、この制服がお気に入りだからさー》

KAKO:《そうなんですねー》

ROLU:《でも、これだとひと目で今女って分かるからさ、ウチもこれで良いとは思うけどね》

KAKO:《確かに、特徴的ですもんね》

UsagiPaisen:《特徴ありすぎで恥ずかしいぴょん》

ROLU:《いや、普段うさぎの被り物してるお前が言うか…?》


華湖は遠慮がちに笑った。栞子は爆笑している。

そんな話をしながら、華湖は参加者の面々を見渡した。ざっと見積もって200人以上いそうだ。


KAKO:《それにしても、人、多いですね。これぜんぶ参加者ですよね?》

ROLU:《そうだぞ。年々参加校が増えてるからなー》

KAKO:《勝ちあがれるのは何校でしたっけ?》

KANKO:《おいおいー。先生から説明されたろー?》

KAKO:《そ、そうでしたっけ?聞いてませんでした…》


関東予選の参加校は96校。

関東地区、関西地区(近畿、東海)、北地区(東北、北陸、北海道)、南地区(中国、四国、九州、沖縄)の4地区の予選を優勝した4校のみが、オフライン決勝大会に進出できるのだ。


KAKO:《うー、緊張してきました》

ROLU:《アッハッハ!まぁウチらなら、予選突破くらいヨユーよ》

UsagiPaisen:《そうだぴょん!》

ROLU:《予選負けなんて許されないぞ!気ぃ抜くなよ!》

KAKO:《プ、プレッシャーかけないでくださいぃ?》


みな緊張をほぐすため、そんな他愛ない会話を続けていたが、笑空はずっと無言だった。

緊張しているのか、それとも集中しているのだろうか。華湖は少し心配で、笑空をチラチラと見た。


ROLU:《笑空が心配か?》


そんな華湖に気づき、楼瑠が個人メッセージを送っていくる。これは他人には見えない。


KAKO:《あ、ハイ。調子悪いんでしょうかね?》

ROLU:《いや、笑空は普段もあんな感じよ。いや、大会だともっとひどくなるかな》

KAKO:《あ~、なんか、不思議な人ですよね》

ROLU:《ウチも未だに掴めてないね》


楼瑠はチームチャットに戻し、再び会話をする。


ROLU:《しっかし、思ったより多いなぁ。こっから1校だけだからな》

KAKO:《なんか、そう言われると、みんな強そうに見えてきます》

ROLU:《ふーむ。実際、どこが強いんだ?》

KANKO:《ハイハーーーイ!そういうことはアタイ、情報屋カンちゃんにお任せでぇ!》

UsagiPaisen:《まってたぴょん!》

ROLU:《出たな情報屋!で?注目チームは?》

KANKO:《やーっぱ、ウチら以外で優勝候補筆頭はP高!これで決まりっ!》

KAKO:《P高?それ高校の名前ですか?》

KANKO:《そう思うのも無理はねぇ。コイツが実はちょっと変わった高校でねぇ。動画配信サービスでお馴染みの『プンプン動画』が作ったネット高校なんでぇ》

KAKO:《ネット高校!?プンプンのPってことですか?》

ROLU:《そう。なんでもVRチャットで授業を受けられるってのが売りらしい》

KANKO:《そうそう。てなわけでぇ、ゲームにも強い生徒が多いってことらしいんでさぁ》

UsagiPaisen:《他のゲームでも強豪校ぴょん!》

KANKO:《あとは東京の迎夢大付属、そして神奈川の西風高校、横浜市立南東高校あたりですかいねぇ》

KAKO:《それだけですか?こんなにいっぱいいるのに?》

KANKO:《それがねぇ~。ほとんどがこの大会に合わせて作られた急造チームなんだよねぇ》

ROLU:《eスポーツに理解のある学校は、まだ少ないからな》

KAKO:《な、なるほど~!》


《みなさま、お待たせいたしました。これより1回戦を始めたいと思います》


その時、ロビーにアナウンスが流れた。

皆の雑談がピタッと止まり、静寂が訪れる。


《発表されているトーナメント表にしたがい、各番号の対戦ロビーに集合してください》


ROLU:《よーし、移動するぞー、ついてこい》

KAKO:《はーい!》

ROLU:《ウチら、初戦は配信ないからな。落ち着いてな》


各校選手たちは、目的のロビーに向かって移動を始めた。

(オンラインなのに歩いて移動って奇妙な光景よね…)

などという、どうでもいいことを考えられるほどには、華湖はほぐれてきていた。これも会話のおかげだろう。


1回戦目の高校は公立高校で、まさに先ほど話していた急造チームの1つ。

経験者はたった1人。あとは4月からはじめた初心者ばかり、というチームで、さすがに今女トップチームDestinationの相手ではなかった。

彼女達は1回戦を危なげなく突破した。

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