表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/166

収益化を目指そう

華湖は今日も、配信に励んでいた。

だいぶやりかたにも慣れてきて、今では日課のようになっている。


Samurai_ME:そういえば、KAKO殿は動画は上げないでござるか?


「ん?動画?なんの動画?」


Samurai_ME:KAKO殿のプレイ動画でござるよ。それほどの腕であれば、参考になる動画を見たいっていう人は多いと思うでござるよ


「えー!?そうかなぁ?」


Feer:見たい見たい!俺は見たいよ!

Coolout:是非プレイのコツおしえてください

Samurai_ME:このとおり、皆そう言ってるでござるよ?


「え、そそそんなこと言われても…」


この日の配信は開始10分程度ですでに200人の視聴者が来ていた。常連視聴者達が口コミで「凄いプレイヤーがいる」、「アバターがカワイイ」、「声もカワイイ」という話を広めてくれているのだ。

コメントをしてくれるのは、いつものメンバーが中心だった。

華湖はいつのまにか彼らとの会話に敬語をつかわなくなっていた。


「動画の作りかた、わからないし…」


Feer:なるほどー…

Samurai_ME:確かに、聞くところによると編集は大変だそうでござる

Feer:みんな字幕つけたり、凝ってるからね

Coolout:フリーで使えるソフトもありますよ。教えましょうか?


「ありがとう。ちょっと考えるね」


そうは言ったが、果たして自分にできるのだろうか?

自信がなかった華湖の本人アバターは困った顔になる。


アバターはスキャン時に対象の顔を解析し自動で笑う、泣く、怒る、などの表情を作成する。解析ソフトの発達により、表情のシュミレートが高精度でできるようになったおかげだ。

表情はVRゴーグルの脳波測定と、マイクから入力された音声の波長を解析し判断され、リアルタイムでアバターに適応されるという仕組みだ。

さらに、アイカメラという目線を追いかけるカメラも内蔵しており、これを使ってアバターの目を動かしていた。

これを使えば、プレイヤーが画面のどこを注視しているか、ということを表示できる便利な機能もあるのだが、華湖はそのやりかたについては知らなかった。


「でも、誰も見てくれないんじゃないかなぁ」


Samurai_ME:それはないでござる。需要はあるでござるよ

Feer:上手いから、解説動画作ったら人気でるよ!


「ホント?」


Samurai_ME:再生数が伸びれば、収益化も夢じゃないでござるよ


「収益化!?」


Feer:そうそう、海外のトッププレイヤーの中にはそれだけで、月に何千万も稼いでたりするらしいね


「な、なんぜんまん!?!?」


5AMMM:それと賞金とスポンサー料も入れたら、億越えのプロも今はいっぱいいるらしいで


「おく!!??」


もはや想像もできない金額に華湖は目をまるくした。開いた口がふさがらない。

(それだけあれば、叔父さん叔母さんに恩返しができるし、もう迷惑をかけなくてすむ…)


Samurai_ME:ま、そこまでいくのはトップ中のトップだけでござるよ


「そ、そうよね。私なんかまだまだ」


しかし、その金額は華湖にとって魅力であった。もちろん、今の知名度では夢物語だが、もっと有名になれば可能になるかもしれない。

(そうだなぁ、配信に千人以上来たら、やってみようかな?とりあえず、人気のあるゲーム動画を見て、参考にさせてもらおう。自分の生活費くらいは出せるようになりたいな)

華湖は新たに目標ができ、わくわくしていた。


Samurai_ME:でも、生配信だって収益化できるでござるよ?


「え?そうなの?」


Samurai_ME:やっぱり知らなかったでござるなw

Feer:うんうん。サブスクしようとしたんだけど、まだできなかったんだよね

5AMMM:いろいろ条件はあるんやけど、多分もうクリアしてると思うで?


「サブスク?」


Samurai_ME:『サブスクライブ』のことでござるよ。日本語では購読というでござる

5AMMM:要は有料会員やな

Coolout:KAKOさんに私達が会費を払うみたいな感じです。会費から運営費を引かれた分のお金がKAKOさんにはいるんですよ


「ええ?そんなことができるの!?」


5AMMM:有料会員はチャットで専用イラストスタンプが使えたりするんやで

Samurai_ME:フォロワーも視聴者平均も100人は超えてそうでござるから、余裕で審査は通ると思うでござる


「審査があるのね?」


Coolout:いくつか条件があるので、確認して、ご自分で申請してください

Feer:条件をクリアしてればほとんど落とされないらしいから大丈夫大丈夫!

5AMMM:専用スタンプを作っとくんやで


「え?!スタンプって自分で作るの?絵を描かなきゃいけないってこと?絵なんて描いたことないよぉ」


5AMMM:んー、まぁそうやな。誰か絵がかける友達おらんの?

Coolout:私、書きましょうか?

Feer:え!?Cooloutさんって絵師なんですか?

Coolout:いやまぁ、絵師っていうか、一応、プロっていうか…

5AMMM:ファーwwwwプロがおった!

Samurai_ME:スゴイでござる!!


「でも、プロの方にお願いするとなると、払えるお金が…」


Coolout:それは要りませんよwファンとして描かせてください!


「ありがとうごいます。この御恩は必ず返します!」


Coolout:そ、そんな大げさなw


華湖は配信終了後、件の視聴者とメールでやり取りし、スタンプの打ち合わせをした。聞けば、どうやら彼はプロのイラストレーターだったらしい。収益化へのハードルはまだまだあるが、幸先よく順調な一歩を踏み出せたといえよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ