ミスリル
ミスリル
「俺を買っても良いんだぜ?!いや、俺がお兄ちゃんを買っちゃおうかな?」
と、かぬかすおっさんは無視して物色を開始した。
投げナイフはやはり高い。金は有るけど、『戦闘中投げました、遠くへ飛んで行きました。探したけど見つかりませんでした』とか切ないよな、いちいち探すのも嫌だし。
戦いながら金をばらまくようなものだ。
「投げナイフを探してるのかい?それともガチムチの厳つい男?」
「ナイフ!」
いい加減ウザいので店を出ようと出口を目指す。
「投げても戻ってくる。そんなナイフがあるぞ」俺は顔を顔を歪めながらふりむいた。「ドワーフが作ったミスリルの投げナイフだ」
おっさんはドヤ顔をしている。
「無料?」
「いや、いや!金貨百枚!マジで!ガチでリアル!!無料とか無いから!」
無いらしい。
「ミスリルを使った武器はドワーフにしか作る事が出来ないの」アニエスが小さな声で教えてくれる。「しかも人間にはなかなか売ってくれないから、、、」
「へぇー」ドワーフ、いるのか。
「本当はミスリルの商品は常連にしか見せないんだぜ?だけど!お兄さんにだけ!特別!少し高いけど、、、」
おっさんが色目を使ってくる。
キモいな。
「金貨百枚!払えるかな?」
「はいよ、百枚だね」
おっさんが『ポカン』と口を空けた。
「いや?金貨百枚だよ?」
「あぁ、高いけどしょうがないな」
俺はアイテムボックスから財布を出すと金貨を数え出す。
「いや!まて!」おっさんが慌ててる「今なら俺とのワンナイトとセットで半額で良いぞ!!」
「いや、正規の金額で良いよ?金ならあるし」
「いやいや!俺とのキスとセットで半額だ!!どうだ!」
「いやいやいや、金貨百枚払うよ。無くならないならそのうち元は取れるでしょ」
「いやいやいやいや、今ならハグ!ハグで良い!!ハグで半額だ!!」
「いやいやいやいやいや、大丈夫です。男性に興味は無いので」
それからも男の良さ?
を必死で説明する店主を無視しながら商品をピックアップ。
他にもいくつか購入した。
黒曜鉄のロングソード
黒曜鉄のショートソード
ミスリルの投げナイフ六本
黒曜鉄は鉄と黒い石の合金で出来ていて、魔力を通さないという特徴があった。
飛んで来る魔法を切って散らす事が出来る。
両刃の黒い剣だ。
いわゆる西洋剣だね。
ミスリルの投げナイフは鉄とミスリルの合金で、
「ミスリルを3%も使ってるんだぜ!」
とおっさんが言っていた。
それって凄いのか?と思っていたら、
「やるわね!なかなか無いわよ」
と、アニエスが感心していた。




