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爆弾に吹っ飛ばされた私の着地の仕方  作者: サトウアラレ
番外編

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46/55

番外編 高木君とコーヒー豆

時系列的には武蔵ちゃんの誕生日のすぐ後位です。

俺は今日、マサトとショッピングモールに来た。



「よー。高木久しぶりー」



「おー。マサト元気か?」



待ち合わせの時間丁度にマサトはやって来た。



「この間はありがとなー。なんか相手の好きなキャラ?のスマホケースにしたら喜んでくれたわ」


「おーよかったなー。今日は付き合って貰って悪いな」



俺たちはショッピングモールの中を歩き、輸入食品店にやって来た。



「いやいいよー。どうせ暇だし。俺もこの間はアドバイス貰ったしな。でも、俺、コーヒー豆なんてわかんねえけど、いいの?」


「いや、俺も分かんねえ」



二人で今日は武蔵のコーヒー豆を選ぶ下見にやって来た。


マサトの休みと俺の休みが合い、「遊ぼうぜー」とマサトから誘われて「コーヒー豆見に行きたい」と言ったら付き合ってくれることになった。


俺、コーヒー豆全然知らないからな。

ネットで調べたりしたが、やっぱり実物見て香りを嗅ぎたいなと思った。


マサトも「面白そー。いいぜー」と言ってくれ、今二人でコーヒー豆を見ている。



「でも、誕生日プレゼントにコーヒー豆って、初めて聞いた。早瀬の友達の可愛い子だろ?カフェとかで働いてるのか?バリスタとか?」


「いや。普通の事務。でも、プレゼントは俺と飲むコーヒーがいいって言ってくれたんだ」



俺がそう言うとマサトは、え!!!と固まった。



「え、それってさ、どういう風に言われた?」



俺は思わず顔が二ヤケそうになったが、輸入店のコーヒー豆を眺めながら答えた。



「俺が落ち込んでて、頭撫でてくれながら、「私は高木君と一緒に飲むコーヒーがいい」って

感じかな。優しいだろ」


「高木!!ちょっと来い!!」


「なんだよ」



俺はマサトに引っ張られてカフェに入った。


二人でカフェオレを注文して待っていると、マサトがジッとこっちを見る。



「あのさ、この間母ちゃんが古い映画見てたんだよ。で、その中でな男が女を口説くシーンがあってな。君と一緒にコーヒーを飲みたい、みたいな事言ってたんだよ。母ちゃんに聞くと、そう言う口説き文句があるらしいんだよ。夜明けのコーヒーって言ってたかな?モーニングコーヒー?なんかそんなのだ。でな。あなたと一夜を共にしたいって意味らしいんだよ。」


「!!!!!」



「ひょっとして、誕生日は一緒に夜を過ごしたいって、意味なんじゃないか?」



「!!!!!」



「おい!!チャンスだぞ!!!女の子から誘ってんじゃないのか?これは行かないと失礼だぞ!!」




「!!!!!」



マジなのか?え?でも?そうなのか?



「え、でも違ったら?本当にコーヒー豆だったら?」



マサトはパタリと止まった。



「たしかに、俺も母ちゃんから聞いた情報だしな。それに古い映画だったしな。ねーちゃん達がそういうの使ってたら間違いないな。聞いてみるか?」



俺はゴクリと唾をのみ、宜しくお願いします、とマサトに頼んだ。



結果



「うーん。上のねーちゃんは意味は分かるけど使わない。真ん中のねーちゃんは聞いた事あるけど使わない。下のねーちゃんは知らない。だってよ。てことは普通のコーヒー豆が欲しいと言う事なのか?ねーちゃんに誕生日にコーヒー豆欲しいっていう女をどう思うか、聞いたら、上のねーちゃんは、いい子なんじゃない?私は無しだけど。真ん中のねーちゃんは、は?何それ?下のねーちゃんは、私コーヒー嫌い。だそうだ」



「マサト、結局どういう事なんだ?」



俺はドキドキが止まらない。



「うーん。高木の彼女が単純にコーヒーが好きで、高木と一緒に飲みたい、いい子なのか。それか、一緒に過ごしたいけど、恥ずかしくて言えないけど自分から攻めたいタイプか」


「自分から攻めたい・・・」



俺は武蔵からキスされた事を思い出した。



「うわあ。アリかもしれない。意外とアリかもしれない。普通にコーヒー豆を探しに行ったら怒られるのかな」



俺はワタワタとパニックになりそうになる。

マサトは腕を組み頷く。


「まあ、高木と一緒に過ごしたいって思ってたらがっかりするかもな。モテる男はすごいな。いいな。羨ましいぜ」



「俺、どうしよ。嬉しいけど、どうしよ」


「高木、ここはやっぱり高木がしっかりリードしないとな。頑張れよ!!」


「・・・・」


「ま、今日は一応コーヒー豆も見ようぜ」



俺はよろよろと立ち上がり、マサトに続く。


あれ、ひょっとして、俺の誕生日のコーヒー飲もうってそう言う事?


誕生日プレゼントは武蔵って事?


リボンを着けた武蔵が(高木君おめでとう)って事?


いや、嬉しいけど、すごく嬉しいけど。


うわあ、俺どうしよう。


俺とマサトはその後、コーヒー豆を見て回った。


数日後、武蔵から、


「高木君、ハワイのコーヒーとか、トラジャコーヒーとかも美味しそうなんだけど、高木君どんな豆がいいかな?豆を入れる入れ物も買いにいきたいな。」


とメッセージが入り、やっぱりそうだよな。


うん。そうだよな。


なんか武蔵ごめん。


心の中で武蔵に謝った。








今後もゆっくりと投稿していきたいです。


二人を見守って下さい。

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