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爆弾に吹っ飛ばされた私の着地の仕方  作者: サトウアラレ
2章

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5 思い出したのは金木犀の香り

高木君が頼んでくれていたのはランチのコースだった。


メインとドリンクを自分達で選ぶとウエイターの方は下がって、高木君と二人になった。



「素敵なお店だね」と、私が言うと、



「本当?良かった。俺、店とか知らないから先輩に聞いて。武蔵は普段どんな所行くの?」と聞かれた。



「んー。志麻ちゃんとはカフェが多いかな。志麻ちゃんが今パンにハマってるから美味しいパンが食べれるカフェとか?後は、なんでも食べるけど、中華とかも食べるよー。辛いの苦手だけど。エビチリとか、担々麺とか。会社の先輩と行ったよ」



「あー。中華いいな。俺らだとラーメン、チャーハンだけど。俺もエビチリは好き。麻婆豆腐も好きだな」



高木君はくしゃっと笑いながらそう言った。(笑うと、眉毛が片方あがるんだな)



「いいねー。この間、ここと反対側の駅の裏側の中華屋さん行ったよ。狭い店だったけど、美味しかったよ」と言うと、



「おー。今度行こうぜ」と言われた。



「うん、いいよ」と、答えた後に、



(あ、次の約束だ。すごい、モテ男は会話がスムーズだ。高木君、伊藤さん並みのコミュ力だな)と、思った。



「体は本当、もういいの?大丈夫?」と聞かれ、



「うん、違和感ある時もあるけど、徐々にみたい。普段の生活には問題ないよ。あの時助けてくれてありがとうね」



「いや、お礼はいいって。俺の仕事だし。気にすんな。しばらくは無理すんなよ」



「うん、有難う」と、話をしていると前菜が運ばれてきて、二人で料理を食べだした。


料理はどれもおいしかったし、綺麗に盛り付けてあってオシャレだった。高木君には量が少ないんじゃないかなと思って聞いたら、問題ないと言われた。


本当に全部美味しくて、デザートは盛り合わせで可愛かったし、食後に私はコーヒーにしたけど、コーヒーも美味しかった。



(今度、志麻ちゃんと来よう)



ご飯が終わり、そろそろ行こうか、と話すと、会計を高木君が持って払いに行こうとした。



「いや、別々に払おうよ」と私が言うと。



「俺が誘ったし、快気祝いでおごらせて」と言われ、「じゃあ、助けて貰った私がおごってもいいんじゃない?」と言うと、「なら、今度の中華はおごって」と言われた。


(値段のチェックもしたかったのにな。志麻ちゃん誘うのに、値段分からないと誘いにくな)と思ったが、有難うと言った。


「おう」と高木君が言い、高木君が払ってくれて二人で店を出た。


「ごちそうさまです」と私が言うと、「どういたしまして」と高木君に言われ、


これからどうしようかなー。と思ってるいると、高木君から「時間あるなら少し歩いて散歩しない?」と言われた。


私もどこに行っていいのか分からなかったので、「いいよー」と言うと、公園の方、行こうか。と言われた。



(デートなれしてるな。高木君やるな。成程、ランチの後は、少し歩くのね。食後の運動にいいものね。女同士なら、ランチの後は、ショッピング行って、またおしゃべりの為、カフェだわ。本屋言ったり、雑貨見たりもあるけど、デートはただ歩くのね。かおるこさんが言ってた高くないヒールがいいってこういう事かな)と、かおるこさんを思い出し、かおるこさん凄い、と思うと、かおるこさんが親指立ててウィンクしてる姿が目に浮かんだ。



そんなことを考えているうちに、高木君と大通り沿いの図書館やスポーツジムが併設してる大きな公園の方にむかって二人で歩いて行った。


途中でイチョウ並木があって、こことは別の道だけど、高校の時二人で歩いて駅まで歩いたのを思い出した。



「ねえ、高校の時もイチョウの季節に駅まで歩いたことあったね?」と私が言うと、「あー、覚えてる。武蔵が季節の中で秋が一番好きって言ってた」と言われた。



「え、そんなこと言ったんだ。よく覚えてるね。確かに暑いよりも、ちょっと寒くなるくらいの秋が好きだなー。それに金木犀の香りも好きだし。落ち葉が落ちて、寂しくなる感じも好き。秋は食べ物も美味しいしねー。うん、私好きだなぁ」と言って笑った。



高木君はイチョウの木を見ながら、「俺も好き」と、つぶやいた。



私も「いいよねー」と言った。



公園に着くと親子連れや子供たちのグループで結構人が多かった。大型遊具の周りは人が多かったので、公園をぐるりと一周歩くことにした。



「疲れてない?大丈夫?」と高木君は心配してくれたが、



「リハビリがてら散歩してるんだよ。だから大丈夫。今日は風がないしちょうどいいよね。もう少ししたらどんどん寒くなるもんね。火事が多くなるし、高木君も忙しくなる?」と聞くと、



「ああ、まあ、そうだな。年末年始関係ないし。正月はやっぱり餅詰まらせたりもあるし」と言われた。



「うわ、やっぱり、あるんだ。よくニュースで見たりするよ。大変だね。高木君も、明日は仕事でしょ?まだ時間は平気なの?」



「ああ、もうちょっと大丈夫。武蔵が用事あるなら帰るか?」



「いや、私はないよ。大丈夫。ただ、高木君の都合でいいからね」と、言うと、



「おー。わかった」と言われ、その後はとりとめのない話をしながら歩いた。



高校の時に駅まで歩いた時もこんな感じだったのかなあ。あの時の、景色や、金木犀の香りは覚えてるけど、何を話したかは覚えていない。


ただ、ゆっくり歩いて高木君と話す時間はとても楽しかった。









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