第81話 表はコック 裏は…
前回のあらすじ
死にかけた
「繁、ありがとう助けてくれて」
状況的に見て癒やしてくれたのはこの二人だよな
お礼をするのは当然だ
だがこんな短時間で傷は癒えるようなものじゃないよな
まあ今はそこを気にするより助かったことに感謝するのが先だ
「いや、お礼ならお兄ちゃんに言ってよ、私は何もできなかったから」
繁は癒やしたことには関係ないのか、でも見てくれただけでも助けることの一部だと思う
そこで違和感に気づいた
? お兄ちゃん?
凪が助けに来てくれたのか?
でもなぜここに?
「繁だってずっと見守っていだろ」
「それだけでも助けたことにはなると思うから、自分は何もしてないとか言うな」
コックの彼も俺と同じ考え方のようだ
だがそこより気になることがある
繁と呼び捨てにしたことだ
呼び捨てにするということは、元々知り合いである可能性が高い
そして俺の名前も知っていたことなども含めると…
彼は凪なのではないか?
そう思った
「もしかして、凪か?」
コックを指して尋ねる、確かめておきたい
「ああ、そういえば脱ぐの忘れてた」
顔は変装だった、そしてその裏からいつも学校で見る凪の顔が出てきた
「ほら凪だよ、さっきまで変装しててごめんね」
彼は凪だった、それで彼が俺のことを知っていた理由などは解けた
しかしわからないのは、なぜこんなところで変装までしてバイトしていたかだ
ここでバイトをする理由…特には思いつかない
「ところで、どうやって俺を助けたんだ?」
少なくとも普通の薬を塗ったぐらいではこんなに早く治るわけがない
そういえば、親善試合のときも異常な薬を飲ませていた
確か繁は異世界の武器を持っていた、それから考えると凪も異世界の武器を持っていてその力を使ったという可能性が高い
もしかして、あの包丁か?
学校七不思議のときに凪が持ってきていた包丁、それが武器だったのだろうか
それならスレイムを倒せたことにも合点がいく
「ああ、それはこれを使ったんだ」
彼が見せたのは包丁…ではなく謎の道具だった
舟型の容器と車輪状の道具、だがこんなもの見たことがない
どちらも青銅のようなもので出来てる
ただ分かったのは、包丁ではないことだ
「これはな…」
用語紹介
食堂
警察署の2階にある食堂
前までは使う人は全然いなく、閑古鳥が鳴いていた
だがバイトを雇ったことにより、めちゃくちゃ客の数が多くなった
看板メニューは「天然ズワイガニカレー」




