第十話 諦めずにまた……
第十話 諦めずにまた……
十二日
輝は洞窟の目の前まで来た。しかし輝は前回を踏まえ、洞窟内の狭い中で戦うことは難しいとわかっていたが、現在洞窟内にいるのかもわからないため、下手な行動はできなかった。そして、前回隠れていてバレることのかかった岩陰で隠れることにした。
すると、突然誰かが輝の肩を叩いた。
「なんだよ」
輝は振り返った途端、体が硬直した。あの熊だ。
「ウヮ!」
輝はお驚きと恐怖のために身動きひとつできなかった。熊は輝を右足で蹴飛ばした。
「いてー」
そして熊はそのまま岩を踏み台にして洞窟入って行った。
「おい、逃げるのか!お前チキンか」
どっちがチキンだと言いたくなるような言いぶりだ。
しかし輝は熊に勝てる気がしなかった。ただただ呆然とどうすることもできない自身を悔やみ、嘆いた。
「(くそ、なんで俺はいつもこうなんだ)」
輝は壁をよじ登り洞窟に上がろうとした。だが、前回必死になって登った時にできたくぼみは消されていた。てるは上がれないことも悔やんだところに、熊が出て来た。そして熊は骨槍を輝に落とし、奥に入って行った。
「(あぁ、これって。もうなくなったかと……)」
輝は一瞬熊をなぜ倒そうとしているのか忘れかけたが、傷跡を見るとおぼい出した。
「(リベンジだ)熊さん、出ておいで」
てるはそれを長らく繰り返し、さすがの熊も怒った出て来た。
「グーオーグォー」
輝は威圧に負けそうにはなったが、復讐を胸に熊に立ち向かった。とは言っても、結局は岩陰に隠れているだけであった。
「(これからどうすれば……)」
すると、熊が岩に向かった突進を繰り返した。輝の周りの岩は崩れおちていく。
「ドーン、ボロボロォォ」
「(やばい、一回でも食らったら…)」
「ドーン、ドーン、ドーン、ボロボロボロ.…..ボロ……」
そして最後に輝のいる岩が起こった。輝はここで熊が輝の居場所を知っていたことに気づいた。
「(まじかよ、体温はどうだ?)」
[平常です]
「(どうにかできないか)」
[やってみます]
すると輝の頭の中に映像のようなものが映し出された。
[
「ッハッは、見ろよあれ」
「ウァ、だっさ」
「小四んだぞ」
「おねしょのてる」
「マジウケル」
]
「(おいこれは…)」
「はい、あなたが最も恥をかいた記憶です。体温が上昇しています。百度、百十度、百二十度にまで達しました!」
「(クソ野郎)」
熊は最後の岩に突進した。
「ドーン、ボッロボロ」
輝はその時に岩の左手によけ、狼討伐の才以上のスピードで熊を撹乱した。そして、輝は一撃、右腕で熊を殴った。
しかし、熊は痛みを感じながらも、その輝の右腕を掴み、輝を力一杯引っ掻いた。輝の右腕は噛まれた衝撃で、治りきっていない傷口が開いた。対して左腕は引っ掻かれたために、深い傷を負った。
「(しぶといな)」
結局は恒例常時に入った。熊に抱きついたのだ。だが、体が大きいためか、倒れるまでに、十秒以上かかった。
「グァー」
「余裕だったわ(腕いてー)」
輝は薬草を取り出し、両腕に塗りつけた。
「(俺やったんだ! それにしてもあれはひどいぞ)」
[買ったのだからいいじゃありませんか]
輝が見た記憶は、彼が小学校四年生だった頃、家の庭に炎上に濡れた布団が干されていた時のことだ。すぐに人に知れ渡り、毎朝どうだったかと聞かれることもしばしばあった。しかしそこで輝は怒り以上に恥ずかしかったのだ。
「(まぁいいよ)」
輝は両腕を垂らしながら、渓谷を一周した。もちろん骨槍も置いて行っている。
「バーナス! 狼倒したぞ!(後熊も)」
「テル!」
「上げてくれるか?」
もちろんのこと輝は巣に上がることもできなかった。そして、バーナスは嘴で、輝とつまみあげた。
「ダイジョウブ?」
「それより、両腕が……」
巣には、多くの薬草、虫、そして水が準備されており。輝水を浴び、虫を食べ、薬草を塗りたくり、二日間で完治に成功した。
「本当に不思議な薬草だな」
「コレスゴインダヨ」
「わかったるよ、ありがとな」
十四日
「バーナス、俺上に帰るわ」
「エー」
「乗せて行ってくれるか?」
バーナスは悲しそうな表情をしながら、背中を輝の方へ向けた。輝は薬草を多少ズボンのポケットに入れて、バーナスの背中に乗った。
バーナスはイキヨイよく飛んだ。輝は空を舞う思いで、空の旅を楽しんだ。そして数分もすると、頂上に着いた。頂上は日が照っており、輝は何も見えず、はっきり見えるようになりまで、飛行時間以上の数十分かかった。
山の上ではベルトが寝転んでいた。
「輝、遅かったぞ! もう八日も経って」
「てめー、よくも!」
輝はバーナスの背中を飛び降りると、ベルトに向かって走り出した。しかし、ベルトはたやすく避け、輝を叩いた。
「まだまだだな、それよりまずはイークスに礼を言えよ」
「そうだった、バーナス、世話になったな、また会おうな」
「ウン」
「おぉ、お前意味が理解できるのか?」
「なぜか知らないけど、人間の言葉がわかるんだよ」
「いや、イークスのことじゃなくて、お前のことだよ」
「あぁ、そうだけど」
「じゃあ、行くぞ!」
「どこに?」
ベルトは答えずに歩き始めた。
「ちょっと待って、バーナス、またな」
「テル、マタキテヨ」
「約束だ!」
輝はベルトの後を急いで追いかけた。
山を下って行く途中、輝はベルトと話す機会があった。
「これからどこに行くんだ?」
「敬語を使え」
「どこに行くのですか?」
「それはお楽しみ!」
「そう言えば、ベルトはどんな魔法を使うんだよ」
「風の魔法だ」
「他にはないのか?」
「あっても言わないし、普通はあるまたはないの二択で、魔法は人なんだよ」
「なるほど、じゃあ魔法を学ぶこととかもできないと」
「あぁ、訓練すれば、強化はできる。だけど何もないところからは何も生まれない」
「じゃあ、魔法が使えるってすごいのか?」
「魔法にもよるし、まぁ、異世界人だからな、お前」
「なんでそれを!?」
「当たり前だ、この世界にあの値段でローブを買おうとするバカはいない」
「馬鹿ってなんだよ」
輝たちは山を降り切った。そこには、広々と広がる平原があり、多くの草花が咲いていた。
「テル、そういえば、この渓谷について知っていたか?」
「知るわけねーだろ」
「厳密にいえば、この島全体に言えることなんだけどな」
「島? 全体?」




