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エヴァンスの商売物語~黎明~  作者: 橘 六六六
二章、始まる異世界商売
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【11】ドルトリアに到着




 ドルトリアへ帰る馬車の中でフロイツはぼくに訊ねた。


「朝の答えは判りましたか?」


「美味しい。では売れない。売れるのは『美味しそう』な物ですね。そして、その『美味しそう』を商人が伝えなくてはいけない。」


「そうです。エヴァンス君。そしてその最もが『お金』です。」


フロイツはぼくの答えに満足らしく。右手を差し出してぼくと握手をした。小さい商人の誕生にフロイツは


「ドルトリア王国では経産省へ届け出を出し。金貨5枚を納めれば営業許可書が降ります。そうすれば店舗を構えての営業も出来ます。それまで商人としての研鑽を高めてください。」


そう助言をすると。ぼくは頭を下げてフロイツへ


「フロイツ様のお陰で今日1日は、ぼくにとって掛け替えの無い勉強が出来ました。ありがとうございました。」


そう礼を言うと


「明後日の朝。私はフランティア公国のリシュテル領へと向かいます。是非またその時に護衛を依頼したい。実は言うと今回の護衛のお陰で。私の移動時間は1時間以上短縮されました。ありがとうございます。それと君達が露店で買った麻袋は、私のフロイツ商会なら10枚を銅貨5枚で売っていますよ。」


とフロイツは、フロイツ商会の宣伝を交えてぼくに感謝を述べた。ぼくはこのフロイツと言う商人の底深さに感嘆としながらも、貪欲に学んで行こうと思った。 


 ぼく達は夕方の陽が落ちる前にドルトリア王国へ辿り着き。フロイツとは次の約束をし、お代を戴くと。ぼくとワルキュリアはお城の近くに在るフロイツ商会へと出向き麻袋20枚と枡と紙袋300枚と糊を銀貨2枚で購入した。


 ぼくは帰り道にワルキュリアへ今日の報酬として。馬車の護衛の代金、銀貨4枚をワルキュリアへ渡すとワルキュリアは大袈裟な程に喜んでいた。ぼくは手持ちのお金を数えると銀貨6枚に銅貨18枚と、少なくなっている事に少し不安になりながらも。フロイツの言葉を思い出し、明日の準備をする為に宿屋へと戻った。


 宿屋へ戻るとエリナが、ぼくとワルキュリアの帰りを待っており。魚の干物を見て


「わあ、カツオダラの干物だ。これって高くて買えないのよね。美味しいんだけどお魚1匹に銅貨5枚は出せないもの。」


そのエリナの言葉を聞いて。ぼくは


(銅貨5枚?それなら4枚で売っても利益率5割だ。)


そう考えて嬉しくなり。今後の事も考えてエリナに魚の干物を5枚と宿代の銅貨15枚を渡すとエリナは凄く喜んでくれた。そしてワルキュリアとぼくは部屋へと戻り明日の準備へと取り掛かった。




エヴァンス(10才)


銀貨6枚


銅貨3枚


木綿の服×2

柔らかい靴×1

青い布×1

皮の袋×1

紙×10

ペン×1

インク×1

白いシャツ×1

紺色のジャケット×1

塩×60㎏

魚の干物×45枚



【人脈】


露店商人の男 ジダン

露店商人の男 トルポ

宿屋の娘 エリナ

宿屋の親父 ガルボ

世界最強女戦士 ワルキュリア

フロイツ商会会長 フロイツ


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