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必滅の魔女  作者: 坂井 ユキ
第二部 魔女と学園
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作戦会議

そんな訳で、さっそく作戦会議。

とは言え、今はエフィーリア様の護衛役を仰せつかっている身。

勝手に一人で動き回る訳にもいかないので、王城での公務を終え、寮へと戻って来たエフィーリア様の元へと突撃をしているところである。


ちなみに、ソフィアとレイシアも学園事情に詳しいだろうってことで無理矢理連れて来てる。


「まぁ、その手の輩は以前からおりましたわね……。嘆かわしいことですが」


そう言って溜め息を吐いているのはレイシア。


「そうですね。私は一応は伯爵家だったのもあって特には何もされませんでしたが、爵位の低い方や平民の皆さんは色々と苦労されていたみたいです」


ソフィアもそう言って眉間に皺を寄せている。


「とりあえず、エミリーちゃんにはなるべく一人で行動しないようにだけは伝えておきました。

留学生のラシール姉妹も気にかけてくれるみたいでしたし」


ラシール家は、フォーリア王国でもかなり力のある侯爵家みたいだし、他国からの留学生の前で迂闊なことは出来ないだろうからそれなりの抑止力にはなると思う。

とは言っても、二人とも三年生のクラスに所属してるらしいから、他の学年までは中々目が届かないよねぇ。


「それはありがたいお話ですね。他国の方に我が国の端を晒すようで申し訳ない気持ちしかありませんが……。

お二人には、後日わたくしからも改めてお詫びとお礼を申し上げておきますわ」


公務で疲れてるだろうに、突然の突撃訪問にも嫌な顔一つせずに向かえてくれたエフィーリア様だけど、話を聞いてからは表情を曇らせている。


あぁ、そっか。

二人が申し出てくれたから、ありがたくお言葉に甘えちゃったけど、他国の人にこういう問題に関わらせちゃうと色々とまずかったかな。

私その辺のこと考えるの苦手だからなぁ。


「サキが気に病むことはありませんわ。

以前からあった問題に対し、きちんと対策をしていなかったわたくし達王家の責任ですから」


不味ったなって気持ちが顔に出ていたのか、エフィーリア様がフォローしてくれてる。

いや、なんかもう本当にごめんなさい。


「ですが、現実問題としてどのように対処するかですわね。

そう言った輩は己のしたことを隠蔽する能力にだけは長けていたりしますし」


レイシアが忌々しそうに言うけど、確かにその通り。

見つけ次第排除していっても、後から後から蛆虫みたいに湧き出して来るからねぇ。


でも少し意外だな。

レイシアも学園時代はかなりのいじめっ子だったはずなんだけど。


そう指摘してみると、レイシアはものすごく嫌そうに顔を顰め、ソフィアは笑っている。


「レイシアは1組の子達には何もしなかったんですよ。

2組以下の子達にはものすごく当たりが強かったですけど」


「いや、1組の子にさえしなけりゃ良いってもんじゃないんだよレイシア?

その辺わかってる?」


「わ、わかっておりますわよっ!

あの頃はわたくしもまだ若かったのですわ!」


今もまだ若い癖に何を言ってるんだこの子は。

そうは思うけど、まぁ本当にもう大丈夫だろうと思うからそこは言わないでおくかな。

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