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(ファーブラ・フィクタイズム3)【ウルティムス・ヴィクートリア】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編074/9月1日/【努追 卯月】、【パフォリス・デビュー】

「♪ハッピー バースデー トゥー ユー

 ハッピー バースデー トゥー ユー

 ハッピー バースデー ディア 【卯月ちゃん】

 ハッピー バースデー トゥー ユー

 はい、もう一回。

 ハッピー バースデー トゥー ユー

 ハッピー バースデー トゥー ユー

 ハッピー バースデー ディア 【卯月ちゃん】

 ハッピー バースデー トゥー ユー♪」

 5人の少女の中で【努追 卯月】が三番目に13歳になる。

 彼女の誕生日は、9月1日。

 と、同時に彼女の【パフォリス・デビュー】の日でもある。

 誕生会の後、【咲穂】が【卯月】に声をかける。

 【咲穂】は、

「【卯月】。

 今日はあんたの番だ。

 時が経つのは早いもんだねぇ。

 あんなに小さかったあんたがとうとう【パフォリス・デビュー】の日を迎える事になった。

 正直、嬉しいよ。

 よくまっすぐすくすくと育ってくれた。

 元気で居てくれるだけでありがたい。

 生きていてくれるだけで感謝だね。

 正しい子に育ってくれてありがとう。

 曲がった子に育たなくて本当に良かった。

 あんたはどこに出しても恥ずかしく無い子だよ。

 誇りに思う。

 【叔母】としてはそんな感想だ。

 だが、今日は、【叔母】としてよりも、【パフォリス創始者】としての助言なんかを言わなきゃならない。

 先にデビューした2人にも言ったけど、準備は出来て居るんだろうね?」

 と言った。

 【卯月】は、

「うん。

 卯月は、【才能ガチャ】で【妖精コネクト】って【ギフト】をもらって【妖精天域】と言う見えない【妖精さん】の世界へ言ってお友達を作る事が出来る様になったんだ。

 それで、【友達妖精】として【道化族】の【女道化師/ピエレッタのエレッタちゃん】と【職人族】の【キュッキュちゃん】とお友達になってきた。

 【ギブアンドテイク】でやってあげたりしてもらったりが出来ると言う力みたいだけど、まだ、そう言うのは無いよ」

 と答えた。

「おいおい、大丈夫かい?

 あんた、結局何がしたいんだい?」

「うん。

 色々なんだ」

「なんだい?

 ぼんやりした答えだね?

 そんなんで大丈夫なのかい?」

「【卯月】ね、色々考えたんだけど、回りの人達、人じゃない人達もだけど、色々お話して、対話して、何かをするのが一番良いのかな?って思ったんだ」

「まさかのノープランだってのかい?」

「違う、違う。

 目の前に居る人に声を掛けて、その人達と何かを始めるの。

 だから、いつだって新鮮な発見もあるし、毎回違ったドラマが生まれる。

 【卯月】はそれがやりたいんだって思ったんだ。

 もちろん、色んな事がやれる様に色んな道具は持っていくよ。

 でも、お客さんとのコミュニケーションは生き物の様なものだと思うんだ。

 だって、決まった事をやってもその時に来たお客さんにとってはつまんない事かも知れない。

 そうならない様に、目の前のお客さん達とその時やりたい事をやってみる。

 いっぱい道具を持っていったら何かやりたい事が見つかるかも知れない。

 お客さんと一緒に遊ぶ。

 それが、【卯月】が【パフォリス】としてやりたい事なんだよ。

 それが、【表現】したいこと。

 それじゃ駄目かな?

 これが【卯月】が考えて出した答えなんだけど・・・」

「なるほどねぇ・・・

 それがあんたが出した答えか・・・

 だけど、上手く行かない事だってあるかも知れない。

 あんたがやろうとしている事は客の善し悪しにも関わってくる。

 あんたに悪意を持ってやろうとしている奴だって居るかも知れない。

 それでも、やっていくのかい?

 アウェーな現場だってあるんだよ」

「そうかも知れないね。

 でも、そこから一緒に何かをやれば仲良くなれるかも知れない。

 【卯月】はその可能性に賭けたいんだ。

 もちろん、それだけじゃトップを目指せない事はわかってる。

 でも、デビュー日に合わせて慌てて作っても駄目だと思うんだ。

 だから、何か思いついた時にその思いついた事のデビュー日として別にやれば良いかなって思ったんだ。

 今日は【卯月】のデビュー日だから、【卯月】が今、一番やりたい事をしてみる。

 それが【卯月】のプランだよ」

「あんたって子は・・・

 さすがは私の姪だね。

 考える事がぶっ飛んでるね。

 いいね。

 やりな。

 そのままで良い。

 そのままがあんたらしいよ。

 あんたの表現。

 見てみたくなったよ。

 上手くやるんだよ。

 失敗なんかしたら承知しないからね」

「はい、【おばさま】に恥はかかせないよ。

 【おばさま】の【姪】として頑張ってきます」

「よし、いっておいで」

「はい」

 と言う話になったのだった。

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