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(ファーブラ・フィクタイズム3)【ウルティムス・ヴィクートリア】プロローグ編  作者: 羽絶 与鎮果


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プロローグ編001/5名の主人公候補

 【芦柄(あしがら) 吟侍(ぎんじ)】は、主人公のバトンを誰に渡すかで悩んでいた。

 【多元宇宙/マルチバース】と同じ意味の真っ黒な宇宙、【宇宙世界(うちゅうせかい)】とその上の単位、透明な宇宙、【世界他外(せかいたがい)】には無事、バトンを渡せた。

 だが、【世界他外】の上の単位である真っ白な宇宙、【偉唯位場(いゆいば)】を舞台とした物語の主人公を誰にするかで悩んでいた。

 基本的には男性である【吟侍】の後継者は男性という事にしていたが、この【偉唯位場】を舞台にした物語には該当する男性が居ない。

 それで悩んでいる時、ある女性が彼の元にやってきた。

 女性の名前は、【上原(うえはら) 咲穂(さきほ)】。

 【吟侍】と同年代の女性である。

 【咲穂】は、

「聞いたよ。

 あんたの後継者を探してるんだって?

 居ないんだったら、うちの姪っ子なんかどうだい?

 男にこだわる必要は無いじゃないか。

 男はこうあるべき、

 女はこうあるべき、

 そう言うものを嫌ってあんたは事を為したんだろ?

 だったら後継者が女でも良いんじゃないか?

 それとも何かい?

 女じゃ務まらないとでも言うのかい?」

 と言った。

 【吟侍】は、

「おいらの後継者になるって事は、女性としての幸せの形の1つ、結婚を捨てる事になることになるかも知れない。

 それでも、姪御さんを薦めるのかい?」

 と言った。

 【咲穂】は、

「結婚と出産だけが女の幸せじゃないってことさね。

 あんた、知ってるかい?

 13歳から24歳までの間だけ、女性が表現の頂点を目指す事が出来るって世界がある事を。

 13歳から24歳は女性にとって最も綺麗に輝く年代とされる【ゴールデン・ジェネレーション】と呼ばれている。

 それを活かさない手はないと私は考えているんだ。

 そこで私は考えた。

 【アンダー24(トゥエンティーフォー)/パフォリス】と言う文化をね。

 私が少し前に考えた文化だ。

 【パフォリス】は【パフォーマンス・アクトリス】の略さ。

 簡単に言ってしまえば、歌にダンス、演劇に芸術作品の公開に至るまで、13歳から24歳の若くてピチピチした女性が表現出来る全てを使って表現するって事さ。

 色んな魅力を提供する【表現者】として、13歳から24歳までの【ゴールデン・ジェネレーション】の年代の女子だけに許された期間限定の大会。

 それを私は主催していて【偉唯位場】の領域まで広まって、私の手を離れた所なんだ。。

 どんなに才能があっても12歳以下は参加出来ないし、25歳になったら卒業しなくてはならない。

 13歳から24歳までの花盛りの女性の限られた時間。

 その最も華やかな時期だけに許された最高の芸術さ。

 どうだい?

 私が主催しているのは最も小さい大会でね、姪っ子達をデビューさせようと思って居るんだ。

 上には上の大会が存在し、そのまた遙か上もいくつでも存在している。

 既に私の手を離れた果てしない世界さ。

 人間を超えた世界がそこには広がっている。

 まずは人間の世界でのナンバーワンを目指す。

 顔やスタイルだけでナンバーワンには決してなれない。

 その乙女達の全てを使って最高の女性の称号を得るために表現で戦うんだ。

 いつでも出来る事じゃない。

 13歳から24歳までの女性にだけ許された特権だよ。

 これはあんたの後継者とはならないかい?

 期間限定の後継者。

 推薦するのは私の姪っ子も含めて5名。

 私の姪【努追(ゆめおい) 卯月(うづき)】、

 【的藤(てきとう) 璃桜(りお)】、

 【遠歳(とおとし) 友加里(ゆかり)】、

 【花畑(はなばたけ) 殊深(しゅみ)】、

 【斉縁(さいえん) 空琉(くうる)】、

 の5名だ。

 現在、全員12歳で一年以内に13歳になる。

 どうだい?

 試しに逢っちゃ貰えないかな?

 この中に輝ける原石が居ると思うだけど。

 私が保証するよ」

 と言った。

 【吟侍】は、

「・・・まぁ・・・試しに逢ってみるか」

 とつぶやいた。

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