表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遺言状  作者: えるかしにい


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/3

1

また書き直す。

私の名前は八田四一やだ よいちで、

三十五歳の妻子持ちで、教師をしている。

始めは医者になろうと思い、

医大を目指していたのだが、高3の時の教師に

「君の性格では人を助ける医者より、人に教える教師のほうが向いている」と言われ、教師を目指すことにした。そのおかげで、今の妻と会うこともでき、こうして子供も生まれた。妻は今いる小学校に私が配属された時に一目惚れしてしまった。

その後、自分の方から頼んで付き合うことになり、

3年後には結婚した。

そろそろ九時だ。教室に行かなければ。

私は4年3組の担任を持っている。

教室に入った瞬間生徒達の顔がこわばっているのを感じた。私は厳しい先生だからだ。だが、私のことを

舐めている奴もいる。学年一の問題児の大井は

私がきているにも関わらず漫画を読んでいやがる。

そういうやつには視線を送る。「お前は私の前で漫画を読んでる自分がかっこいいと思っているのか?」

そういう意図で睨みつける。すると、視線に気づいたのか、あたふたしながら机の引き出しに漫画をしまう。私は大井に近づき漫画を奪った。

大井は絶望しすべてを物語った表情で止まっていた。

私は漫画のカバーだけちぎり、半泣きの大井に渡した。「かっこいいと思われるのは中身ではなく外見なんだよ。漫画を表紙をみてイキっていると思うやつはいるが、中身を見てイキっていると思うやつはいない。」

漫画の中身は職員室のゴミ箱に捨て、

ほかの教師になぜ漫画があるのか聞かれたが、

「大井の持ってた漫画です」と言うと納得した。

1、2時間目は特に何も起きなくなったが、

3時間目に大井が急に叫び出して、

「お前は俺の本を破って、ゴミ箱に捨て?

何がしたいんだよ!別に学校が終わってから返したらいいじゃねえかよ!」

内心イライラしていたが理由は伝えるべきだろう。「ここで返したらどうせお前はまた同じ漫画を持ってきて読み出すからだ。」

なんて言われるかはもうわかる。

大井が口を開くより先に、話す。

「お前は次に「やってみないとわからないじゃないか!」とか言うつもりだろう?仏の顔は通用しないんだよ!」

そう言うと、大井は泣き出し、教室は静かになった。

もう大井も変なことはしないだろう。

その後は何もなく、学校は終わった。

職員室に戻ると、ほかの教師に大井に何を

言ったのか聞かれた。どうやら3時間目の大井の

叫び声は一組まで届いていたそうだ。

一部始終を話すと、

「これ以上やると、PTAに相談されるので押さえてください。」と言われた。

生徒が悪いことをしたのに注意をしたら怒られるのはなぜだろうか?

歩いて家に帰ると、家の前に警察が止まっていて、妻が事情聴取を受けていた。

何かあったのかとスマホを見てみると、

メッセージが来ており、そこにはこう書かれていた。

「息子が自殺した。今すぐ帰ってきて。」

理不尽はわかりやすい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ