作戦
私の両親がかえってしばらくすると彼の両親がお見舞いにきてくれた。
彼母「大変だったわね」
彼父「体は大丈夫かい?」
私「はい、大丈夫です。」
彼の両親はお互いを見合う、決心したようにしゃべりだす
彼父「疲れている所悪いけれど、息子の事で話は聞いていると思うけれど、これからも息子をお願いしたいんだ、勝手なお願いだってわかってはいるんだけど」
彼母「私からもお願いします。」
私「頭を上げてください」
私は慌てる
私「そんな事お願いされる事なんかじゃありません、私がそれを望んでいるんです。昔から彼の事が大好きだったんです。彼の事を知っても私の気持ちは変わりません」
彼母「有難う」
彼父もうなずく
こんな、深刻な感じの中でも親公認と思うとちょっと胸躍るものがある、私にとってはお願いされる事でもなく、願っても無い事だし
彼父が口を開く
「その息子なんだけれど、1年間治療が必要になりそうなんだ、本人は気がつかない状態でいわゆるコールドスリープ状態になって」
私「1年間も!」
コールドスリープ自体は珍しい事ではない、技術の発展や医療の進歩を待ち難病などを克服するために時間を超越するためにできた技術。
彼母「あなたみたいな場合は、体の一部のメンテナンスで良いのだけれど息子は多くの部分を補っている為に多くの時間が必要なの、ごめんなさい」
彼父「息子の場合は意識を失う前に実行しないといけないんだ、実行まで時間がないんだ、しばらく会えなくなるから、一緒にそれまでの時間をすごしておいてほしい、もちろん時間はかかるが、その後はいつも通りすごしてもらってかまわない」
私「なぜ、本人に伝えないんですか?」
彼母「気持ちの部分にもなって来るのだけど、自分を純粋な人間とみているのと、機械とのハイブリッドだとみているのだと、判断が変わってくる可能性があるの、息子は生体パーツの依存度が高い、だから制御の変化も顕著に出やすい可能性が高いそのため研究所の議論のすえ、伝えないと決定しているの、本当にごめんね」
私は理解したうえでそれを受け入れた。
彼父「普通の幸せを君と息子には手に入れてほしいんだ」
彼がコールドスリープするまでに時間が無い事を知った。彼とずっと一緒にいると決めたばかりなのに・・1日1日を大切にしようと私は願った。
何か彼と私だけの絆の様なものが手に入らないかと願った。




