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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
闇夜のその先

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58/83

1-2

「いま何人になった?」


「やっと27人です」


「そうか、少ないな···

だが大々的に募集してってわけにもいかんか。

難しいところだな」


「まだ反対してると?」


「あぁ、表向きは財務省だ。

その財務省に圧力をかけているのが政治家だ。

吸血鬼どもから政治献金を受け取ってるって噂がある。

昔と違って今の吸血鬼どもは頭がいいよ。

巧妙だ」


「そうですか···」


「この国はなにをするにしても政治絡みだ。

こんな緊張状態なのにいい加減にしてほしいな」


川上幕僚長の言う通りだとは思うがどうしようもない。

自衛隊の一塊の2佐がどうこう言うだけの発言力もない。


対吸血鬼特別作戦室は千葉県にある陸上自衛隊松戸駐屯地内にひっそりとある。

同じ駐屯地内にいる他の隊員たちのほとんどがその存在すら知らないでいる。

駐屯地内でもその名称のつくものはいっさい出してない。


荒木は戻るとすぐ隊員たちを招集した。

最年長は荒木信長2佐で41歳。

他26名は20代と30代の男子隊員で構成されている。

翌朝8時に出発だと告げる。

これが対吸血鬼特別作戦室にとって初の実戦となる。

まだ十分な体勢としては整ってないのだが仕方ない。

脅威は待ってはくれない。

それと今回はわりと小規模な施設を制圧するといった作戦なので対応はできるはず。

これをきっかけにしてさらなる組織固めができるだろうと期待している。


その日の夜、隊員たちは総じて寝つけなかった。

いよいよだと緊張と興奮があったからだ。


翌朝、緊張した面持ちで集合。

乗っていく車両は小型バス2台と中身を改装した小型バス。

共通しているのは窓ガラスにはスモーク。

外から見られないため。

また普通のバスでの出動はあくまでも秘密裏に動くため。

世間一般には吸血鬼の存在は正式には伝えられてない。

それでも世の中の人々は「なにかがいる」といった不穏な気配は感じている。

認知されるのは時間の問題だとは思うのだが。


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