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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
ハーフムーンの激突

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56/80

5-3

初めて来た忍野村。

ここでと適当な場所で降ろしてもらった。

高い建物が見えない。

畑、そして山が近くにある。

聞いた話では山中湖の北東にある山中にグレゴール・ウォーターがいる。

赤い独特な家を研究室にしているのですぐわかるとも言われている。

そうなると山道に入らなければならない。


「午後3時11分っと···」


ちよは可愛らしいショルダーバッグからスマホを取り出して確認。

連絡手段として時雨と月読もスマホは持っている。

検索なんかでよく使うのは時雨くらい。


「時間がかかりそうだったらどこかで宿泊ね」


時雨としては怖さと不安が大きい。

特に人間化してしまってる今は。

ちよからは冒険でもしてるかのようにワクワクしてるのが伝わってくる。

アタッカーとディフェンダーとしての性格がよく現れている。


「いいねぇ、たまにお泊りも···

あれ?

あれは?」


月読たちは民家のなくなった山道を歩いている。

二十曲峠(にじゅうまがりとうげ)に向かう道路。

車も通ってないが道は舗装されている。

その道路の先にちよが見つけたのは1匹のクマ。

そのクマも月読たちに気づいたようだ。

ジッと見ている。

月読たちはまったく気にすることなくズンズン歩いている。


威嚇のためなのかクマがスクッと立ち上がった。

140センチほどのツキノワグマ。

オスかメスかはよくわからない。

クマの生態なんかは知らないが急に興奮状態にでもなったのか月読たちに突進してきた。

今のちよと時雨では対抗できない。

月読がクマを弾き飛ばしてやろうかとする前にクマの動きが止まった。

というよりも宙に浮かんで手足をバタバタと動かしている。

こんなことができるのはつぐみだ。

クマは山の方角に向かってつぐみの見えない力によってポイッて投げ飛ばされた。

「クマさん、さよならぁ」と可愛く手を振っているのがちよだ。


その後はだ〜れもいない一本道を進んでいくと右手側にポツンと赤い家があった。

ここが目指していた場所。

そして話を聞かせてもらいたい生物学者もいるはず。




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