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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
ハーフムーンの激突

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41/71

3-8

他には誰もいないのかと思った瞬間、礼拝堂の右側にあるドアが開いた。

暗闇の中に赤い目をした男たちが3人現れた。

3人はアサルトライフルを手にしていた。

アメリカ陸軍が採用している最新のXM7というライフルだ。

マガジンには6・8ミリのフューリー弾が20発入っている。

礼拝堂に入ってくるなり一斉射撃が始まった。


無防備な月読はかなりの数の銃弾を全身に受けてしまうことになった。

目が見えにくくなったなと思ってたら左目に弾丸が深く入り込んでいた。

弾が当たればそりゃ痛いんだけど心配してるのはそこじゃないと考えてる自分がおかしかった。

あ〜あ、着てるものに穴が空いたな、だった。

こういうこともあろうかと背中のリュックに着替えを入れといてよかったと心底思った。

帰る時に穴だらけじゃ周りに不審がられるだけ。

変に思われて余計なトラブルを起こしたくもない。


月読は倒れることはなかった。

3人の眷属はマガジンを交換して再びの攻撃を続けた。

主に上半身が穴だらけで血だらけだ。

穴はしょ〜がないが出血は本当に嫌なんだよなと耐えていた。

血が流れすぎるとすべての能力が減退していくからなと吸血鬼って面倒だなと弾丸を受けながらぼんやりと考えていた。

それにしても3人分の発砲ってうるさいよな。

外の人間に聞こえちゃいないか?

誰かが警察なんかに通報するとまた面倒になるぞ。


おいおい、まだやるのかと少しイラッとした。

またマガジンを替えてる3人組。

月読が倒れないからだ。

攻撃は続けるしかない。


マガジンが3本、段数180発で撃ち止めか。

その内いったい何発当たったのか知らないが蜂の巣状態になったことは間違いない。

一瞬、頭がクラッとしたので、その時は脳に弾が入ったんだろう。

すぐ意識は戻ったんだけどな。


体にめり込んだ弾丸が次々と床に落ちていく。

月読の再生能力の高さから異物は体外に押し出されている。

犬みたいに全身をブルブルってやれば弾丸がポロポロって床に落ちる。

目も普通に見えるようになった。

痛みもなくなった。

ここまでの再生能力を持ってる吸血鬼は他にはいないだろう。

3人の眷属たちが明らかに動揺してるのが見てとれる。


さてと反撃だ。

すでに体調も万全。

だらりと下げていた両腕が発光を始めた。

肘から先が光剣になる。

実はちょっと前に知ったことがある。

ちよがよく昔の映画なんかを見ている。

その中でどろろという映画があった。

侍のような男の両腕がカタナになって妖怪を倒すといった内容だったと記憶している。

なんだか自分と似たような感じだなとちょっと親近感を持ってちよと一緒に見ていた。

ひょっとして誰かが自分を見たことがあって参考にしたんだろうかと勘ぐってしまう。

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