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「キャプテン、どうです?
儲かってますか?」
ちよが思い出したように突然に月読に尋ねる。
生活するのにお金が大切なのは理解はしているが本当はよくわかってない。
有価証券ってものがいまひとつわからないでいる。
キッチンでは時雨が料理を始めている。
自分で食べるわけではないのだが料理そのものは好きだから。
人間と同じ食事をとるのは月読だけ。
謎の吸血鬼が建物の中に入ったのを確認。
そこが潜伏しているアジトだと思われる。
他の吸血鬼もいるかもしれない。
もしかすると「エドガーとラグルシュタインの共同グループ」か「黄河の宮廷」の吸血鬼かもしれない。
あるいはどこにも所属してない吸血鬼の小グループなのかもしれない。
どちらにせよ勝手な行動はできない。
マスターであるシレーヌに報告しなければならない。
もしかすると2人の仲間を殺ったのはこの吸血鬼かもしれない。
シレーヌの「1ダースの眷属」のメンバーの2人が消息不明になっている。
間違いなく殺られてしまったと思われる。
森川と足立はそれぞれ日本人の人間だった。
シレーヌが来日して自分の手足となる眷属12名を配置。
主に歌舞伎町を中心にして新宿界隈を拠点としている。
野心家であって勢力拡大を狙っているがなかなかうまくいってない。
フランスで活動していたのだが勢力争いに負けて追われるように日本にやって来たのが3年ほど前。
その間にデンゼルという独立眷属を引き取っている。
「カッツェ委員会」の中央入りを狙っている。
報告を受けたシレーヌは考え込んだ。
他の2つのグループの吸血鬼だとすれば慎重に対処しなければならない。
へたに揉めてしまうと大がかりな戦争に発展してしまうかもしれない。
「カッツェ委員会」の幹部連中には報告はしない。
1個小隊でも差し向けられたりしたらそれこそ戦争になってしまう。
相手の正体がわかってないのにそんな無謀なことは望まない。
だから黙っていることにする。
それでも眷属の2人が殺られたとあっちゃあ黙ってるわけにもいかない。
もう1ダースではなくなったけど眷属を引き連れて落とし前をつけさせてもらう。
新宿区内に誰がいるのかは把握している。
報告があった場所に吸血鬼がいるなんて記録にも記憶にもない。
おそらく友好関係は築けない吸血鬼がいる。
友好的なら必ず挨拶があるはずだから。




