第48話□妖精達の活躍
暑い日が続きます。皆様体調に注意してお過ごしください。よろしくお願いします。
女虎獣人のゴーレムを与えられた妖精達はしきりに人間と接触して色々なことを覚えたようだ。おかげでしばらくはこのアクア市にいることになった。
ミームちゃんは相談屋なる仕事を始めた。いったい何処でどう考えたらそんな仕事が浮かぶのか?
要するに揉め事を解決する何でも屋みたいなものだ。ミームちゃんにそんなことができるわけがない。まあしばらくは様子をみよう。
ミーミルちゃんは占い師ならぬ予知師という仕事を始めた。まあこちらは絶対に当たるだろうから需要はあるんじゃないかな。
ちょっと心配なので様子を見に行くことにした。 いつの間にかひとつ部屋を借りてそこで商売を始めたようだ。看板に予知屋と書いてある。
え?行列ができている!何か身なりのいい人が多いような気がする。
窓の近くから様子を見てみた。女虎獣人の前に水晶玉が置いてある。そして女虎獣人には真っ黒な服を着せて商売をしている。
「実は私は老舗温泉宿の主ですが最近近所の宿にお客を取られて宿の経営が悪化しています。立て直すにはどうしたらいいでしょうか?」
「それに答えるには銀貨が10枚必要です!」
「分かりました」
男は銀貨10枚を女虎獣人に渡した。
「うむ!それではお答えしましょう。元々の温泉の効能は同じです。だから他にはないものを用意すればいいのです。温泉に卵をつけて半熟状態にして温泉卵として売り出しなさい。そうすれば問題は片付きます」
「おおー分かりました。やってみます!」
男は喜び勇んで走って帰ってしまった。本当に大丈夫なのかな?あれ?お客さんとは別に違う人が入ってきた。
「お客様少々お待ちください」
「予知師様!昨日はありがとうございました。おかげで財産を取りもどすことができました。これはほんのお礼なのですがお納めください」
そう言って男は銀貨を10枚置いて行った。てっきり苦情かと思ったら逆だったのか。
「お客様お待たせしました」
「実はうちの娘が病にかかっておりましてもう立ち上がれないのです。何とか治す方法ありませんか?」
「解決方法を教えるには銀貨1枚が必要です」
「分かりました」
男は銀貨1枚を女虎獣人に渡した。
「それではお答えしましょう。今このアクア市のホテルカプリコーンに泊まっている冒険者セイという人が治せます」
「分かりました。頼んでみます」
ちょっと何で私の名前を出すのよ。他の人には治せないってこと?う〜ん。まあこれなら何とかなりそうね。しかし最初はどこかの教祖様かと思ったけど意外と商売になるものね。
ミームちゃんはどうしているかしら?中央広場に行くと女虎獣人が大勢の人の前で演説をしていた。 聞いてる人は50人ぐらいはいるな。
どうやら温泉組合の集会のようだ。聞いたところにライバル大手ホテルの急な進出で経営に影響が出たとのことだ。それをミームちゃんが何とかしようという事らしい。そんな難しい事いくら頭が回るミームちゃんでも無理じゃない?
話を聞いてみるとみんなの協力が大切だということ、目玉になるものが必要だということ、日々サービスを考えていくことが大切だと 力説していた。
まるっきり口から出まかせではないなと私も聞いていて思った。それにしてもよくここまで人を納得させられるなと思う。セールスマンになったらきっと成功するわね。
だけどこのままだと決め手にかけるので手伝ってあげることにした。スイカ大の魔鉱石にハイヒールやハイキュアをかけて治癒効果を与えそれをお湯の出る所に沈めて治癒の湯にしようと思う。ミームちゃんに説明すると大げさに感謝された。
「ありがとうセイー感謝するわー!」
「頑張ってね!」
「みなさん!こちらの魔鉱石には聖女様のハイヒールやハイキュアがかけられています。これを水源に入れておくだけで皆怪我や病気が治ってしまうんです。これで大手のホテルとの戦いはもう勝ったも同然です!」
「聖女って魔王軍四天王を倒したあの聖女様か?」
「うおー聖女様ばんざい!」
「「「「「うおー!!聖女様ばんざい!!」」」」」
まあこれが決め手になるなら聖女の名前を出されても仕方ないかな。よかったよかった!
「これでアクア市に当分いないとだめね」
それから1週間私たちはまだアクア市に滞在している。私は買い物をしたり治癒の仕事をしたりして過ごしている。
2人はまだ仕事をしているようだ。ミーミルちゃんは予知屋の仕事が軌道に乗り自然とお金持ちが寄って来ていた。
「んふふふふこれで金貨15枚になったわ。これだけあればしばらくは生クリームには困らないわね」
ミームちゃんは相談屋からアドバイザーに転職したようだがやってることはあまり変わらなかった。
「相談屋さん!おかげで温泉は大当たりです。 お客さんからの感謝の言葉が絶えないようになりました。これもひとえに相談屋さんと聖女様のおかげです。これは少しですが相談料としてお納めください」
組合に属しているホテルは20件あったようだ。みんなでお金を持ち寄ってミームちゃんに相談料を払ったようだ。
「んー?!金貨10枚も入っている。スイーツはみんな私の物ね」
「ねえ2人ともそろそろ他の町に移動したいんだけど?」
「私は大丈夫ですわ」
「私もいいわよー」
次は海の方へ行ってみようかなと思う。だから西になるけれども情報収集も兼ねて冒険者ギルドに寄ってみることにした。
「冒険者セイ様ロッドレイ王国のビオラ支部から通信が入っております。発信者はギルドマスターとタロスさんからですね。一度帰って来て欲しいと言うことです」
「分かりました」
タロスさんが帰ってこい というのだから少しはほとぼりが冷めたのかな。でもギルドマスターが出てくるとなると何か仕事が絡んでるような気がするわ。
「どうするのセイ?」
「·············」
ミーミルちゃんは黙っている。自分で考えろということね。タロスさんが帰ってこいと言ってるんだから何か困ってるのかもしれないわ。一旦帰ってみましょう。
「よし転移の羽で帰りますよ」
「分かりましたわ」
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