神様
※少しドロドロしています。吐き気の表現あり
ごめんなさ~い。3,4か月ぐらい更新できていませんでした。イベントが次から次へとやってきて、書く時間がございませんでした。
『神様』は他の誰かと笑っている。
なんで、なんで、なんで、なんで!
もっと僕だけを見て。
もっと笑って。
もっともっともっと
僕は『神様』に手を伸ばす。届かない。『神様』はいつも僕に見向きもしない。
『神様の全てになりたい』
意識が現実世界に戻される。
いつもの、僕の簡素な部屋。
カーテンの隙間から光が差し込み、机と時計を照らす。アラームが部屋に鳴り響いている。
「なんだ、夢か」
アラームを止めてから、手で目を覆い、もう片方の手を天井に伸ばす。夢と同じ伸ばし方。
まだ、若干震えている。
「学校の準備でもするか」
僕は、制服に着替えて階段を降りる。
一度大きく深呼吸をしてからリビングのドアを開けた。
「あら、澪。今日は起きるの早いわね」
僕の名前は、夜雨 澪
普通の男子高校生だ。
少なくともそういうふうに繕っている。
お母さんは僕が優秀だと機嫌がいい。高校もお母さんが決めた少し偏差値の高いところに入った。
「うん」
僕は、なるべく家では喋らないようにしている。何かお母さんの気に障ることを言うと、すぐ平手打ちをされるからだ。
僕は、小さい頃からそんなお母さんをずっと見てきた。
お父さんは、僕に重圧をかけるお母さんに疲れて出て行った。
「いってきます」
僕は、いつも早くに家を出ていく。
まだ、外の空気が少し冷たい。僕は、手に息を吹きかけながら歩く。
お母さんの所に居たくない。それも確かだ。
だけど、それよりも早く家を出た理由がある。
それが、『神様』
「よーす!今日も早いな夜雨!」
二人の男子が並んで歩いてこっちに来る。僕がよく一緒につるんでいる奴らだ。
「どーも。ってか、お前らが一限からサボらずに学校来るの珍しくね?」
二人は、同時に僕の肩に手を置き、ため息をつきながら僕を教室に誘導する
「聞いてくれよ。今日もっちゃんがさ、今日一限からサボったら放課後補習だ~っていうからさ。ひどくね?」
女遊びが激しいことで有名な晴日が慰めてくれよといわんばかりの目で訴えてくる。
「お前が、昨日捕まらなければ俺は逃げられた」
晴日とは正反対に、女が嫌いな黎が冷たい目で、晴日を見る。
「うるせぇ」
晴日は黎をにらむ。
そんな二人と、軽口をたたきながら僕たちは教室のドアを開ける。
「―――――――っ」
僕の呼吸が一瞬止まる。
教室にはまだ、誰もいなかった。朝日に照らされている姿が、やけにドラマのワンシーンのように見えた。
やっぱり居た。
『神様』が今日も朝早くから、教室にいた。律儀に朝の小テストの勉強をしている。
「よ。偉いなわざわざ小テストの勉強を朝からするなんて」
僕はわざと、横から『神様』の手元をのぞき込む。今『神様』の頭の中は僕だけだと思うと、とっても心がすっきりする。
「そうでしょうか?ですが、褒められるのはうれしいですね」
『神様』は少し照れくさそうに微笑む。
「いやいや。もっと自意識過剰になってもいいだろ」
晴日が呆れた口調で言う。黎も頷く。
「お前らは勉強したのか?」
二人は無言で首を振る。
「まあ、いけるっしょ」
「同じく」
二人は、案の定まるっきり勉強していない。だが、毎回それでテストの点数がいいところがむかつくところだ。
「まあ、人それぞれ勉強のスピードはありますし」
神様は苦笑しながら言う。
「流石、『神様』。神代 悠月は言うことが違うわ。だって、学年主席、運動もできて、謙遜上手。先生からの信頼も厚い」
晴日は「まじですげぇ」という目で『神様』を見る。
「お前は、もう少し謙遜というものを覚えた方がいい」
黎は晴日を冷たい目で見る。
「いや、無理無理。俺が謙遜なんかしたら、気持ち悪がられるだけだって」
『神様』はそんな晴日の言葉を聞いて笑った。
――――嫌だ!
僕の目線は晴日の首元に行き、指先がピクリと動いた。
―――僕は今何をしようとした?
僕は慌てて、何事無かったかのように手を下す。
なんで。今僕がここにいるよね?
僕だけを見ててよ。
なんで、笑いかけてるの?
僕は、ハッとする。
駄目だ。
またおかしくなりそうだった。
こんな僕ともなんだかんだ仲良くしてくれている晴日と黎。
二人は大切な友人だ。
なのに。
神様が二人に笑いかけるたび、殴りそうになる。
そして、いつの間にか教室にはほとんどの生徒が集まっていた。
やがて、ホームルームの時間になった。
「おーい。お前ら、そろそろ席につけー」
もっちゃんが教室に入ってきた。僕たちは慌てて席に着く。
「じゃあ、今日の連絡な。あと、定期テストまで2週間。勉強ちゃんとしてるか~?」
教室中が「まじかよー」「ええー」という声で溢れかえる。
僕は、何もかも聞こえなくなった。
テスト?
悪い点数を取ったら、お母さんに殴られる。
失望される。
無理
無理無理無理
僕は、ドクン、と心臓が跳ねると同時に、胃から何かが込み上げてくるのを感じる。僕は咄嗟に片手で口を塞ぐ。
「せんせい。トイレ行ってきます」
僕は慌てて席をふらつきながら立ち上がり、トイレに向かう。
なんとか、男子トイレについた。
僕は急いで、個室のトイレに入り、トイレの蓋を開ける。
「………うっ」
気持ち悪い感覚が限界に達した。
僕は、トイレの床だという事も気にする余裕もなく、膝から崩れ落ち、自分の腹を抑える。
「げほっ、うっ……おえっ、はぁ……うっ」
涙が止まらない。視界が滲む。
汗で制服が肌に張りつく。
止まれない。
「夜雨さん。大丈夫ですか?」
『神様』の声が聞こえる。
嫌だ。こんな僕を見られたくない。
来ないで来ないで来ないで
「……来んな。見たら気持ち悪くなるから」
『神様』が僕を心配してくれている。 そう思うと、少しだけ呼吸が楽になった。
だけど、止まれない
「うっ……」
僕は、また吐いた
「……失礼しますよ」
『神様』は僕の所にやってきた。そして、少し固まる
しかし、何も言わずに僕の背中に触れ、さすってくれた。
だけど、時々さする手が止まる。
ああ、『神様』が触ってくれた。
僕のことを心配してくれている
今は神様のことを僕が占領している
『神様』の手が、温かい。落ち着く。
不思議と、吐き気がだんだんと遠のいた。
「…すまなかった、神代」
僕は、吐き気が少し落ち着いたので、床に座る。
「おーい。夜雨大丈夫か~?」
もっちゃんが来た。
そのあとのことはあまり覚えていない。
保健室に移動したことも。
休んだことも。
晴日と黎が見舞いに来たことも。
今の僕の大部分を埋めていることは、
『神様』が僕に触れていたこと。
あの温かい手が、僕の背中をさすってくれていたこと。
『神様』にお詫びをしなきゃ。
コンコンコン
保健室のドアが開く
「夜雨さん。いますか?」
お久しぶりでーす!本当にすみません。色々イベントが立て込んで、出来ませんでした!この作品が終わるまでは、この作品をメインに書いていこうと思っています!他3作品の新しい投稿を待っててくれた人はすみません。2027年の春ぐらいになったら、どんどん今以上に投稿していきたいと思ってます!一定の期間で投稿できない私ですみません(泣)これからも、楽しみながら見てくれると嬉しいです!
さて、この作品はpixivの相棒さんと一緒に考えながら作っている作品です。微妙に色々お互い変えてたりします!相棒さんの方はまだ漫画が出来ていないみたいなので、そちらも気長に待ってくれると嬉しいです!
実は、あるメインキャラは勝手に私が追加したんです!さあ、そのキャラは誰でしょうか?
1.神代悠月
2.夜雨澪
3.黎
4.澪
※もっちゃんは勝手に私が付け加えたけど、案外気に入ってるかも?メインキャラにするかは考え中。




