side /A
WEATHER BREAK! 〜冬〜
早朝天気は〇。
空が白けてきたから私は外に出ようと彼を誘った。
冬の朝は空気がとげのように冷たくて、私は背中を丸めた。
ベランダのサッシに寄りかかってゆっくり呼吸をしながら冷たい温度にからだを慣らす。
体の力を抜いて思いっきり背伸びする。目を閉じて大きく深呼吸して朝日の温かさと空気の冷たさを同時に感じる。
気持がいい。
この景色を彼と眺めていると思うとなぜかほっとした。
その油断を突いて風は私の髪をなびかせてうなじにひやりとした感触を残す。
私は身震いして縮こまった。
そんな時、彼は抱きしめてくれた。
嬉しかった・・・・。
・・・・・・・・・・・・前言撤回。
急いで腕を振り払う。彼はいきなり胸を鷲掴みにもんできたのだ。
夜明け前にアレだけ揉んでおいてまだもみたりないらしい。
一言文句を言おうと振り返った。
・・・・・・・・・・・・・・・。
怒る気がうせるほど彼の表情は子供みたいだった。私から視線をそらす・・・。
その視線を追いかけるように彼の胸に飛び込む。
抱き寄せられて予想外に唇を奪われた。
前方に彼の温もりを、後方で朝日の温かさを感じながら北風ですら覚ますことのできない二人の熱に酔う。この瞬間がたまらなくいとおしい。
ほろ酔い加減の頭の中で、『今日の予定:彼の部屋の掃除を手伝う』というメモを抹消した。




