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第百三話 手土産はシュークリーム(前編)

今回と次回はレシピ回となり、本日中にも後半を掲載いたします。

コミュレットのプレパーティーに出席する事になった事で何かお祝いの品をと思ったが何を選べば良いのかが分からない。なにせ、お店に飾られているものすべてが庶民には手が届かない物ばかりだった。それゆえ相応しものが思いつかなかった。タージさんに相談しても手ぶらで行けば良いと言われたが、なんとなく気が引けたので手軽に食べられるお菓子を作って持って行くことにした。


プレパーティーを明日に控えた朝。市場で材料を買い込んできた。開始時間は翌日の準備も有る事から昼から行われると聞いている。当日の朝から作っていては時間が足りない事からタージさんにお願いをしてうまいっ亭の夜営業が終わってから厨房を借りれるようにお願いをしておいた。

それまでは俺もいつものように仕事を進めた。


夜になりタージさんが「使って良いぞ」と呼びに来てくれたから材料を持ってうまいっ亭に……。


「で、何を作るんだ?」

「シュークリームって言うお菓子だよ」

「ほぉ~ 初めて聞く物だな。美味いのか?」

「うん。美味しいよ。俺の家でも作れるけど、沢山は出来ないから厨房を貸してもらえて助かります」

「そうか。ついでと言ってなんだが、俺にも教えてくれ」

「はい。では一緒に作りましょう」


シュークリームに興味を抱いたタージさんが手伝ってくれることになり俺も大助かりだよ。


お菓子作りに大事なのは材料の分量だ。失敗しないためにもキチッと計る必要がある。タージさんに確認したらお店のオーブンなら一度に天板4枚分が焼けるというから36個が焼けると言う事で、その分量を用意をして行く。


レシピとしては9個分で牛乳80g・無塩バター30g・砂糖(グラニュー糖)2g・小麦粉45g・卵(Sサイズ)2個でシューが出来る。今回は36個分なのでこれを4倍にする。


作り方は初めの下準備として小麦粉はザルを使って一度ふるっておく。混ぜた時に玉になりにくくなるからだ。卵は良く攪拌して置く。


次に鍋に小麦粉以外の材料を入れ火に掛け軽く沸騰させ火を止め、そこにふるった小麦粉を入れ、一塊になるまで手早くしっかりと混ぜる。


塊が出来たら再び火に掛けて小麦粉に火を通していく。目安はなべ底に被膜が出来てくるまで。


火から降ろした鍋は濡れ布巾の上に鍋を置き、鍋底の温度を下げる。この後に卵を加える工程に入るので鍋底が熱いと卵に火が入ってしまうからそれを防ぐためにひと手間だ。


卵を少量づつ加えて、ヘラでよく混ぜながら生地に馴染ませていく。目安はヘラを持ち上げた時に

生地がゆっくり落ちて三角形に残るくらいになるくらい。これで生地が出来上がり。


天板にバターをぬり(現実ではクッキングペーパーを使えばOK)、9個分に絞って行く。

搾り袋が無い時はビニール袋に入れ、端を少し切って代用する事も出来ます。


後は200度に温めて置いたオーブンで30分程焼けだけ。この時のポイントは焼き上がるまで絶対にオーブンを開けない事だ。



焼きあがったシューを見て「こんなのは初めて見た」とタージさんが驚いていた。


「一つ割ってみて」

「……中が空洞になっているけどこれで良いのか?」

「そうだよ。この空洞部分にクリームを詰めて出来上がりなんだ」

「ちょっと待て」


そう言うとタージさんは生クリームを作り、シューに詰めて試食をした。


「……これは美味い。このシューの香りと食感がいい」

「これにカスタードクリームを詰めるともっと美味しいんだ」

「なんだそのカスタードクリームって……」


これから作るよ。


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