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第百一話 招待状で揉めました

コミュレットから届いた招待状には開催日と時間が書かれていた。


俺なんかにどうして招待状が届いたのか不思議だった。今までに一度も利用した事が無いからだ。

確かに復元の作業はしたが、それは仕事であってこのような晴れの催しに呼ばれるようなことはしていないと思っている。これはタージさんに相談してみようかな……


『おい。そのパーティーはもちろん行くんだろうな』

「えっ、行かないよ。断ろうと思ってるけど……」

『なぜだ! そこに行けば美味い物がたらふく食えるではないか』

『美味しいもの?? レーちゃんも行きたいなの~』

「……」

『絶対に断るなよ!』

「あのね……行くとしてもルーバとレーちゃんは留守番だよ」

『なせだ!』

「なぜって…… 貴族とかが一杯集まるような場所に連れていけるわけないだろう」

『そりゃそうかも知れんが……うまい飯が食えんではないか……』

『レーちゃんも残念なの……』

『そうだ。我とレーは庭で待っておるからお主が料理を持って来てくれ』


開いた口が塞がらないと言うのはこの事か?? そこまでして食べたいのか?? どんだけ飢えてんだよ……


たしかに下見の時に出してもらえた料理はどれもこれもが美味しいものばかりだった。

だけど、俺にはタージさんの料理の方が見た目の派手さは無いが美味しいと感じていた。


「とにかく結論はタージさんに相談してからな」

『よし、なら今すぐに隣に行くぞ』

『行くのなの~』

「行くのは昼休憩になってからだよ」




「おぉ~ それなら俺の所にも届いたぞ」

「それで、お断わりをしようと思ってるんだけど、どうやって断ろうかと……」

『おい。断る前提で相談とは聞いてないぞ』

「だから、行くとしてもルーバ達は連れて行けないって言っただろ」

『だから庭で待ってると言うておる』

「それでも目立つから」

「両方とも落ち着け!」

タージさんに怒られてしまった……


「確かにパーティーにルーバは連れては行けんな」

『タージお前まで……』

「ほら。この店だってそうだろう。客が居ない時は良いけど、居るときは入らせないだろう」

『それはそうだが……』

「いくら神獣だからと言っても知らない者から見たらただの動物だからな。食い物を出している店では当然入れる事は出来ない」

『ではどうすれば良いのだ。我はうまい料理が食いたいぞ』

「そうだな。ジュグレ師匠と相談して個室を用意してもらえ。要は人目に付かなければ良いだけの事だ。そこでゆっくり食わせてもらうんだな。」

『よし、今からあ奴に会いに行くぞ』


ルーバよ……その見事なまでの食い意地は何処から来てるんだ……


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