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『ソヴァ皇太子殿下、
この手紙は殿下のお手元に届くでしょうか。私は今、牢の中におります。
夫の身が心配で、いてもたってもいられず、王宮を訪ねましたところ、門番に捕らえられてしまいました。あやしい風体をしているからだそうです。ごく普通の農婦と変わらない格好なのに。
身元が明らかになった今も囚われたままです。
牢番は言いました。「反逆者の妻だからだ」と。
夫は反逆者なのですか。
ソヴァ殿下元侍女であること、殿下に証言したい旨があることなど、なんとか牢番を説き伏せて、紙とペンを拝借してこの手紙を書いております。
夫が反逆者と言われれば反逆者のような気がしてまいりました。私が裁判で証言する必要がありましたら、いつでも呼んでください。獄中のソーキより』




