第27話 教室対抗戦(4六銀左急戦-1)
ご覧いただきありがとうございます。
昨日はPV300を記録。
な、なにがあったのでしょうか・・・。
さて、今回より盤面図を導入してみました。少しはわかりやすくなったでしょうか。
「おねがいします」
対局が始まった。
僕は先手だ。
相川さんは今日はどんな将棋を指すのだろう?
強い相手と指すにはどきどきが止まらない。
たしか、前回は相居飛車戦だった。
今回は、また同じかな?
どちらでも対応できるよう「▲2六歩」と突く。
初手で一番多いのは「▲7六歩」だろうけれど、角交換は上位者相手に苦しいイメージ。
相手は「△3四歩」と角道を開ける。
駒組が進む。
戦型は「居飛車対四間飛車」の戦いだ。
「振り穴(振り飛車+穴熊囲い)だ」
僕は警戒感を強める。
四間飛車(振り飛車)はそもそもカウンターを狙う戦法だ。
受けの力に自信があると言える。
更に穴熊囲いという、囲いの中では最強クラスを用いてきた。
穴熊は一度組まれてしまうと、攻め切るのが大変だ。
相手に逃げ道がない分、防御力が落ちれば、持ち駒を使って壁を作ることができる。
これを完成させてしまうと「作戦負け」だ。
もともと相手は僕より強い。
その上、作戦負けとなると万が一の勝ち目もない。
(なんとか、囲いが完成する前に潰す!)
こちらの陣形はいつもの船囲いだ。
左銀を右上にあげて攻めていく「左銀戦法」
守りの銀を攻めに使っているので、攻め合いになった時の防御力は薄い。
一方で序盤の攻め合いになる前の守備力は右銀のおかげで少々高い。
そして、その左銀を「4六」の位置まで引き上げ、3筋にいる格の頭を狙おうとする作戦。
これが「4六銀左急戦」だ。
目的として、「穴熊に組ませる前に、角の頭を攻めて突破したい」んだ。
これはプロ棋士ではあまり指されていない。
正しくゆっくりと時間をかけた勝負になれば、居飛車側が不利となるのが理由らしい。
だけど、僕たちはアマチュアだ。
そんな何十手の先は読み切れるはずもないので、勇気を出して踏み込んでいく。
そうして指した「▲4六銀」。
相川さんは微笑んでいる。
受けて立つよ、そんな雰囲気が流れる。
次の僕の狙いは「▲3五歩」だ。
これが通れば、互角だろうけれど、僕が攻めやすい。
相川さんが指した手は「△4五歩」。
角道を開けるとともに、僕の攻めの要である銀取りをしてきた。
普通ならば、角銀の両取りなので、後手がよし、となるかもしれない。
だけど、この展開は想定済み。
「▲3三角成」「△同桂」と進む。
さて、ここだ。
銀を逃がして「▲5七銀」「▲5五銀」か、銀を無視して「▲3五歩」の三択。
じっくり指すなら、銀を逃がしたほうがいいな。
けれども、相手は穴熊だ。「4一」にいる金が守りに向かったらもう勝てないだろうなぁ。
(ここは!)
と僕は「▲3五歩」と攻めを選択した。
相川さんは驚き、僕を見る。
そして、ニコッとまた笑顔になった。
可愛い・・・。
と、思った瞬間、右隣りからすごい殺気を感じた。
なんだろうと右を向くと高槻さんがすごい目つきで僕を睨んでいた。
僕は何をしたんだろう?
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