八十一話 チラ見え
憂鬱な気分で待つこと10分ほど。
コンコン
「お客様がお見えです」
「…通してくれ」
社長は少し緊張しているのか…顔が強張っている。
あっ。だらしない顔したな今。
「失礼します」
入ってきたのは御子神さんと女性2人だった。
御子神さんが案内人だったのだろう。他2人の女性の片方は写真で見た面影がある。もう1人は知らない。
「「え!?」」
2人は社長を見て驚いているようだった。
「…ここ『ハンスト』の社長をしています。有多毛 拓です。今日はわざわざご足労いただいて…ありがとうございます」
久々に名前聞いたなぁ。……いつ聞いても信じられない名前だよな。
「やっぱり拓さんだ!すごい!ハンストの社長だったんだ!」
そう言ったのは護衛対象になるであろう少女だ。
かなり明るい性格のようだ。
「ははは…ユミルんに褒められると照れちゃうなぁ…」
おいおい。いい歳したおっさんのデレなんて誰も求めてないよ。しかもなんだユミルんて。
3人は顔見知りだからか世間話なんかを始めるが…正直ついていけない。自己紹介ぐらいしておくれ…。
居場所がないので置いてあるぬいぐるみに同化するように座る。以前行った遊園地のマスコットキャラのぬいぐるみを買ってからか、エマはぬいぐるみが大好きみたいだ。
甘噛みをしている。
「エマたんまじかわ……」
「きゅいぃ…」
エマが幸せなら俺も幸せだよ!
「あっ!この子がエマちゃん!?」
そういって近くに来たユミルん?は屈んでエマと同じ高さで話しかけてきた。
(うぉぉ!?パンツ!パンツ見えてる!黒のフリフリパンティだ!エロい!エロいぞこのおなご!グッジョブ!まじグッジョブ!)
「……変態」
そう言ってユミルん?はスカートを押さえる。
「はっ!!?俺は今何を!?」
手をみるとサムズアップをしていた。
どうしてか冷や汗が止まらない。
「てめぇ…俺の天使にいかがわしい目向けてんじゃねぇぞ!ゴルァ!」
そう言って社長は俺の頭にゲンコツをした。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「…先程は失礼をいたしました。お許しください。俺は奧崎なぎです。よろしくお願いします」
俺は毅然と紳士のように丁寧にふるまう。これでさっきのはチャラにできるはず。
「…お前まじで肝が据わってんな」
「ははは…それほどでもー」
社長と軽い会話をしてから
「仲間外れみたくなってごめんなさい。私はユミルです!」
そう言ったのは黒パン……じゃない。護衛対象となる少女だ。年は俺と同じぐらいで茶髪の髪を肩まで伸ばした笑顔の眩しい子だ。さらに言うとお尻がいいラインしてるしおっぱいもそれなりに大きい。Dはある。下着センスもいいという極めて完璧なアイドルだ。
「…ごほんっ!私はユミルさんのマネージャーをしています。森 美沙です。本日はよろしくお願いします」
…うん。興味ない。ぺちゃんこだ。
「よろしくお願いします」
それからは今回の依頼についてだったり報酬についてを話してお開きとなった。
まとめると、ユミルさん18歳。アイドルをしているが芸能界にも最近進出しているそう。しかしそれをよく思わない人がいるのか、脅迫が来たという。それがエスカレートしていき殺害予告も来るようになったという。それを俺が護衛をするわけだ。ただ…さっきのあれで俺への信頼がゼロなのか遠目からでの護衛ということになった。
(くっそ!ユミルさんめちゃくちゃいい匂いだし天然入ってそうでパンティ見放題だと思ったのに…っ!なんという失態!)
代わりに近くでの護衛はエマがすることになった。
数ヶ月前は俺から離れたくない病だったのに今では半日ぐらいなら離れても大丈夫になった。これが反抗期というやつなのかもしれない。
「きゅい!」
エマが手をユミルさんの頭に乗せる。
なにそれ可愛いんだけど。
「あはは!エマちゃん可愛いね〜」
ユミルさんはエマをぎゅっと抱きしめる。
それをみた社長の顔はもう…なんというか幸せそうだった。
俺もエマとぎゅっとした時にできた谷間を見て幸せ気分だ。
今日の護衛はいいというのでそのまま部屋に戻る。
ちなみにぬいぐるみも少し取ってきた。
エマがじゃれていると
ピンポーン
とインターホンが鳴った。
外に出てみるといたのはユミルさんだった。
「あれ。どうしたんですか?」
そう聞いてみるがもじもじして下を向いたままだ。
「トイレですか?」
「ち…違います!その…さ……サインください!」
「…なぎオタってやつですか?」
「私はそこまでではないですけど…!でもか…かっこいい…とは思います…」
母さん。産んでくれてありがとう。
巨乳美少女にかっこいいって言われたよ。
「…ありがとうございます。書かせていただきます」
そう言ってサインペンと良質な紙をもらう。
読んでいただきありがとうございます。
結構忙しいのもあって気まぐれ更新なのでご了承下さい。




