六十五話 レベル上げ
夕方にももう一話更新します
「あの!…どうですか!?」
相手は本気なんだろう。
「…すみません。今はダンジョンで頭がいっぱいなので…」
「今じゃなくていいです!今後機会をください!」
めっちゃぐいぐいくるな。ちゃんと断りたいけど…胸が大きい人がいいなんて言えない。でもここでちゃんと答えないと相手ももやもやして次の恋にいけないだろうし…。何か……!?
「…すみません。もう心に決めた人がいるんです」
これならバッチリ回避できる。
「そうだったんですか…。ははは…初恋だったんですけどね」
やばい。空気が重い。初恋とか知らない。うまくかわせる方法も知らん。つまりこれはしょうがないということだ。
「新しい恋見つけてください。きっといい人がいますよ……!」
「そうですね…!あっ!なぎオタはやめるつもりないのでそこは誤解とかしないでくださいね!」
なぎオタだったんかい。え?これもしかしてなぎオタに遭遇すると告られるの?みんながみんなそうじゃないだろうけど……俺の精神がもたない。これからは話しかけられても軽くかわそう。
3人と別れ熊を探す。当初はあの3人にも質問に答えた対価として少しだけ探してもらおうなんて考えてたけど……そこまでアダマンタイトメンタルではない。
気配探知は使わず目視で熊を探す。
少し歩くと熊を見つけたが…どうしようか。
エマの攻撃じゃたぶん倒せない。俺が瀕死まで追い込む必要がある。
「グアァァァ!」
熊から近づいてきたので両足を切断する。それでもまだ死なないので両腕も落とす。
これならエマも近づいても大丈夫なはずだ。
「エマ、魔物倒せるか?」
「きゅい!」
エマは怯えることなく熊に触れて炎纒を発動。一瞬だったが炎は熊に燃え移り絶命させることに成功した。
鑑定メガネで見るとエマのレベルが3になっていた。それ以外に変化はないが。
これでエマのレベルが上がることはわかった。エマに熊の魔石を吸収してもらう。これで新しいスキルを何かしら覚えたと思う。腕力強化とか爪攻撃とか。
「きゅい〜!」
レベルが上がったことに喜んでいるのだろうか。
可愛い奴め。
その後も見つけた熊は瀕死にしてエマが狩るのを繰り返し10レベルまで上がった。10体ほど狩るだけでそこまで上がった。
昼食のため一度外に戻ってからまた入る。
今度は20階層からだ。
見つけた亀を片っ端から瀕死に追い込んでいく。
何度も何度も。途中、エマの体が甲羅のように固くなったことからちゃんとスキルも使えることが判明した。ワニもぶっ殺して進む。倒した魔物の魔石は全てエマに吸収してもらっている。
持ち帰らなくていいので楽だ。
30階層に降りたのはもう夕方を過ぎた時間だった。
「……ここはとばそう」
「きゅい?」
「ここはちょっと気持ち悪い奴がいるんだ。魔石なんか食べても毒だぞ。エマが死んじゃうかもしれん」
そう言うと言葉を理解しているエマは慌てだしリュックの中に隠れてしまった。
一度外に出て40階から入る。
ここからは俺もまだ知らないので楽しみではあるが……人がいた。
これには少し驚いた。のんびりしてる暇ないかもしれない。
「すみません、最前線って何階ですか?」
近くにいた男性に聞いてみる。
「うぉ!奧崎!……たしか45階だったと思うぞ」
知らないうちに結構進んでた。この情報を知ってるってことはもう少し先にいるかもしれない。
「ありがとうございます」
「てっきりもっと下にいると思ってたぜ」
嬉しそうだ。ちょっとむかつく。
「今から下を目指しますよ。それでは」
今日中に追いつく必要はないが…なんかむかつくので行けるところまで行こうと思う。幸いエマはバッグの中で熟睡してるので魔物を倒すことなく進める。
ダンッ!
さっそく小走りで下の階段を探す。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
今、私たちは47階層にいる。
ここに出てくるのは色々な種類のゴーレム。
「ごめん抜けちゃった!」
一体のゴーレムが私の方にくる。
「大丈夫!……聖弾!」
聖属性の弾を4つゴーレムに向けて放つ。
当たった箇所は陥没するだけにとどまる。
……だけど時間稼ぎには充分だ。
「はあぁ…っ!!!」
杏奈がゴーレムを斬り刻み…核を斬って終了だ。
「お疲れ様」
「はいはーい」
40階層から私の出番はほとんどない。聖魔法の威力ではゴーレムに大ダメージは与えられず足止めぐらいにしかならない。あとは杏奈が怪我した時に回復魔法を使うぐらい。
「何しけた顔してんの!」
「私全然役に立ててないわ…」
「しょうがないって。人それぞれ役割があるじゃん」
「そうだけど……もっと強力なスキル一つぐらい覚えようかな…」
これから探索していく中で足はひっぱりたくない。
「ふふーん…彼ピッピに相談したら?」
えげつない笑みを浮かべてからかってくる杏奈。
「…彼ピッピじゃないし。いとこだし」
「えぇー?誰なんて一言も言ってないんだけどなぁ?」
(…………うざ…………)
表情を戻し
「真剣な話するとパーティメンバー増やすのもありかなー」
なんて言ってきた。たしかに私たち2人だけじゃ限界はすぐに訪れると思う。ただ私たちの身分的に本当に信頼できる人とじゃなければ組めない。それも女性に限られる。
「今度探してみるわ」
「頼んだー!」
こういうのは全て投げやりなのが杏奈。
ため息をつき先を急ごうとするが……。
「…!?ストップ!何かくる!」
気配探知に物凄いスピードで何かが近づいてくる反応があった。
杏奈も気づいたのか臨戦態勢をとる。
数秒後目に入ったのは……
「……なぎ?」
「おぉ…由衣か」
いとこである奧崎なぎだった。
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