六十六話 模擬戦
Twitterのフォローもよろしくぅっ!
走り始めて2時間ぐらい経っただろうか。エマを起こさないように走っているため48階に来るのに時間がかかってしまった。
出てくる魔物はゴーレムばかり……。下層に行くにつれて色の違うゴーレムもいたが…相手にもならなかった。
48階をしばらく走ると前方に2つの反応があった。進んでいくとそれが人だとわかり徐々に減速をする。
いたのは…
「……なぎ?」
「おぉ…由衣か」
由衣と橋本杏奈だった。
「なんだ。最前線って由衣たちだったのか」
「私たちって最前線なの?」
「聞いた話だとたぶんそうだぞ。頑張ってるんだな」
「…頑張らなきゃお金稼げないし」
そうだった。芸能界辞めたんだった。
「久しぶりだね!なぎ君!」
「お久しぶりです。橋本さん」
「杏奈でいいよー!……それより模擬戦やらない?」
元芸能人だが下の名前で呼んでいいとか役得。
「では…杏奈さん」
模擬戦か。前は不意打ちで卑怯な手を使ってしまったのでそのお詫びとして受けようかな。
この人剣聖だし、学べるものも多いはず。
「始まった…どうなっても知らないからね」
「大丈夫大丈夫!」
「やりましょう模擬戦。いつにしますか?」
「今から!」
…この人頭大丈夫だろうか。ここダンジョン内だし。模擬戦のあと進むか戻るかしないといけないのに。
「わかりました。よろしくお願いします」
バッグを下ろして距離を取り由衣に始めの合図をしてもらう。
「はじめ!」
この際だ。魔法は使わず刀だけで闘おうと思う。
先に動いたのは杏奈さんだ。常人からしたらありえないスピードで突っ込んでくるが…俺には遅く見える。
「はあぁっ!!」
無数の斬撃を繰り出してくるが全てを避ける。
…スキルは使わないのだろうか。
一度距離を取り
「スキルは使わないんですか?」
「魔法は使わないよー、剣で勝ちたいの」
「そうじゃなくて…剣のスキルのことです」
「私、剣のスキル持ってないよ?でもね………シッ!」
驚いた。スキルを持ってないと言いながら飛斬を飛ばしてきた。こっちも飛斬を飛ばし相殺…ではなくぶち破って杏奈さんに進んでいく。
「まじっ!?」
杏奈さんはぎりぎりで避けることに成功する。
「ひどいじゃないですか。スキル持ってないって言ったのに飛斬飛ばしてくるなんて」
「これね…スキルじゃないの。なんていうか…感覚でできるの」
え…嘘でしょ?ここに天才がいました。
剣神のユニークスキル持ちだし…できても不思議ではないかもしれない。
「まだまだいくよっ!」
杏奈さんは一瞬で間合いを詰めてきた。縮地だろうか…でも俺は今違うことを考えていた。
(イクよだって。女の子の口から俺の聞きたい言葉ランキング3位の言葉が聞けるなんて……!!?今日は幸せな日だ!!)
おっと。剣がもうすぐ届きそうだ。
俺も縮地を使い杏奈さんの後ろに回る。
刀を首筋にあててチェックメイト…………!?
なんと杏奈さんがこっちを向いて剣を振るっていた。俺の動きを予想していないとこうはならない。もしかしたらこの前の不意打ちで縮地が使えることがばれていたのかも。
剣をギリギリで避け、カウンターを放つ……がそれを避けられた。
圧倒的なまでの戦闘センスだ。
「あれー。今のは絶対に当たると思ったんだけどなぁ…」
確信していたのか驚いている。
「俺もカウンターは入ると思ったんですけどね…」
「ふふふふ…」
「はははは…」
シッ!!
2人同時に動く。
ステータスを少し解放すれば難なく勝てるだろうが…絶対に意地でもこのまま勝ちたい。
何度か打ち合いお互いに離れる。
「はぁはぁ……強いねー。しかも今セーブしてるでしょ…。やんなっちゃうね」
セーブというかステータスは常人にしてます。
「対等じゃないと意味ないですから」
次の一撃で終わらせようと思う。
刀を鞘にしまい…構える。
静寂が訪れ先に動いたのは……俺だ。
縮地を使い後ろに回る。これは気づいていたのだろう。だが……もう斬り終わった。
「…!?」
杏奈さんの剣が真っ二つに折れた。
「勝負ありですね」
ふぅ…。疲れた。でも良い経験になった。
「…お疲れ様。あんた生身でもそんな強いのね」
あれぇ?気づいてらっしゃる?
「ははは…。それより杏奈さん、剣の弁償させてください」
体を斬るわけにいかなかったので剣を斬った。大事なものだったらほんとにごめんなさい。
「また負けた……」
どうやら相当悔しいらしい。
杏奈さんは砂いじり中だ。
由衣が慰めにいったあと…
「きゅい!きゅい!」
エマが鳴いていた。
急いでエマの元へ行く。
「パパはここだぞー」
「きゅいぃ…」
安心したのかぐりぐり頭を擦ってくる。
「…うちの娘かわいくね?」
2人にそう問う。
由衣なんて笑顔が迸っている。昔から可愛いの好きだもんな。
杏奈さんもちょっと照れてる。
「今ならお触り自由です」
俺に気を取られている間は嫌がらない。最近わかったことだ。
2人とも幸せそうに触っている。杏奈さんなんて落ち込んでたのが嘘のようだ。
「「かわいい……」」
お気に召したようだ。
俺…思ったんだが、エマと離れられないってことはオ◯ニーできないってことだろ?トイレまでついてくるしな……さすがに外で待ってもらったがずっと鳴いてた。これはもうエロを卒業しなければいけないのかもしれない。
いい機会なのではないだろうか。処女膜を貫くために生きるのではなく……エマのために生きる…。
俺ならできるはずだ。……エロを切り離せなくても週一ぐらいなら…っ!
ぐっ!!
この決断は……辛い。
「……なに泣いてんの」
「決断したんだ…っ!」
そうだ。童貞は大事にしよう。失う必要なんてない。……良い人がいれば、まぁ……ね。
「きも」
侮辱したような目で見ないでくれ。その目は人に向けちゃいけないやつ。
「きゅい?」
「ああ…大丈夫だぞ、先急ぐか。……2人はどうします?剣折っちゃったので50階まで一緒に行きますか?」
「「頼んだ」」
息ぴったりだな…。
「わかりました、いきますか」
仮のパーティを組み50階を目指した。
読んでいただきありがとうございます。
もし、この作品が面白いと思ったら下にある評価を押していただけると嬉しいです。
感想、ブクマも待ってます!
よろしくお願いします。




