表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リベラティオ・コロナ  作者: 白黒 猫助
37/39

新たな出会い2

 ~ジルside~

 時は少し遡って、蓮夜たちが任務に向かった直後の事だった。

 一人の女性サポーターが叫んだ。


「ちょ、ジルさん!勝手な真似はやめてください。それにゼン隊長からもジルさんが転移魔法使いそうになったら止めろって言われてるんですから!」


 彼女はつい先ほど任務へと向かった蓮夜、凛、ベンを見送った後だった。タイミングを見計らったかのようにジルが現れ、急に「僕も行く」と言い出したので、今はそれを全力で止めている最中である。


「知らないよそんなもん!豪華客船での任務なんて絶対楽しいに決まってるのに行かないって選択肢無いでしょ!」

「貴方のは私情入りまくりでしょ、いや私情百パーセントでしょ!」

「果汁百パーセントみたいに言わないで!…新人二人にいきなり任務なんて大変でしょ?ここは先輩として後輩を導かねば!」

「目をキラキラさせて言うんじゃない!」

「いーいーかーらー行かせろー!」

「あ!」


 そう言ってジルは持ち前の身体能力で体で押さえようとしていた女性サポーターをひらりと躱して、転移魔法の魔法陣の上に乗る。それを見た彼女は慌てたようにジルを制止しようとする。


「ちょちょ、降りてください。それ、まだ!」

「まだ何?ていうか君も行きたいの?魔法陣の上に乗っちゃってぇ」


ジルを引きずり降ろそうとする彼女を無視して、ジルは魔法を発動させるために魔法陣に魔力を流し始める。彼女はぞっとした顔に変わる。


「まだ座標を設定してないんです!このままだとどこか知らない場所に飛ばされてしまいますよ!」

「ええぇ!早く言ってよ、てかもう発動するわこれ」


 二人の足元に描かれていた魔法陣が光を放ち始める。


「恨みますよジルさーん!」

「はっはっはぁ!……ごめーん」


 そして事故という形でジルと女性サポーターは蓮夜たちとは違う場所へ飛ばされてしまった。


 ジルとサポーターは浮遊感を感じ、次には目の前に広がる光景が変わっていた。


「豪華客船どころか海もないじゃん、どこだここ?」

「知りませんよ、おそらくはどこかの国の街ですが…」

「それはまあ、分かるけど」


 ジルとサポーターが降り立った場所は、人が多く行き交い、生活するであろう建物はレンガ調のどこか昔ながらの伝統的な建物が多く見て取れる。街には赤い電話ボックスが点々と設置してあった。そして、ジルとサポーターが街を散策してるとその街を代表すると言っても過言ではない建造物が見えてきた。


「どうやら私たちはロンドンに来てしまったようですね」


 そこには十一世紀のヨーロッパを代表するゴシック様式で建築された時計塔、ビッグベンがあった。


「へーここがロンドンかぁ!すごい街並みだね」


 冷静に状況を分析する女性サポーターに対して、ジルは旅行に来た子供のように目をキラキラさせてはしゃいでいた。そんなジルを見て思わず手が出そうになるが彼女は何とかそれをこらえる。


「とりあえず帰る手立てを探しましょう」

「えー」

「えー、じゃない!私も仕事が残ってますし、ジルさんも任務が無いわけじゃないですよね?」

「て、言うかまた魔法陣使って帰ればいいんじゃない?」

「そうですが、この転移魔法は本来、座標の設定と適切な量の魔力を流し込んで発動させ、魔法陣から魔法陣への移動、つまり移動範囲の限定により正常に機能する魔法なんです。今回ジルさんがアホみたいな量の魔力を流し込んでくれたおかげで二人とも到着地点の魔法陣なしでここまで移動できましたが、到着地点の魔法陣はそのまま帰りの出発地点になるので困ってるんです」

「oh…」

「あと、普通の人がやると上半身だけロンドンに着くことになる可能性があったんですよ」

「wow……」


 女性サポーターの説明を聞いてジルがどんどん小動物みたいになっていく。今更ながら事の重大さに気付いたジルであったが、


「ま、まぁとりあえず。観光、行っときます?」


 反省の色は見えなかった。


 ~sideゼン~

 凛の報告書を読み返しながらゼンは物思いにふけっていた。


(魔道具と組織に関しては、長期的な目で見れば第七のメンバーだけでもなんとかできると思うけど、天使もとい箱の存在がなー、これは隊長案件かもしれないな。セルバの殺された状況を読む限り今回彼らが生き残ったのは奇跡としか言いようがない。もしくは第三者の介入の可能性があるが報告書にそんなことは書かれていない。隠している可能性はあるがそうすることのメリットはなんだ?もしくは忘れちゃったとかかな?それだったら仕方ないんだけどな。………まあいいか、とりあえずは魔道具関連の任務が優先かな。俺は個人で動かせてもらうとして、他部隊との連携は他の隊長たちに任せよう)


 ゼンは一人、隊長室を見渡す。


(ジル、君は一体どこに行ったんだい?君の事だから死なないとは思うけど、呑気に女の子なんて連れ帰ってきたら流石にお説教だよ)


 ゼンは一人、隊長室で笑った。

 

ここまで読んでくださりありがとうございます。

評価【☆☆☆☆☆】、いいねよろしくお願いします。

出会いとかタイトルで言ってるのにまだ一人しか新キャラ出てませんね。いつ出るのやら

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ