エピローグ
「どうやら思った以上に面白い存在のようですな」
「そうであろう? なんせわしの創った『暇つぶしの道具』の一員じゃからな。面白くないわけがない」
「なるほど。ではあの者たちを滅亡させるようなことは……」
「まあ、当分あるまいよ。少なくともあやつがこの世にある間はの。それにあやつのような者がこれからも現れんとは限らんからのう」
「なるほど。特にあれの子や孫……、といったところですかな」
「まあそういうところじゃ。ところでおぬし、久しぶりにわしと一局やらんか」
「ほう、よいですな。またチェスですかな」
「いや、今は将棋にせぬか。どうやら地上では大層なブームになっておるらしいからのう」
「将棋ですか。それはいい。あれなら先手後手で勝負は決まりませんからな」
「であろう。なにもわしは勝ちたくておぬしとゲームしているわけではないのじゃからな」
「またまた。もしあっしが勝ったらまたちゃぶ台返しをおやりになるのでは」
「いやいや、それはせぬ。もうそれはせぬ。おぬしが勝とうがかまわん。どうせこれは遊びじゃ。記録には残らん」
「なるほど、そうでしたな。それじゃあひとつお手合わせ願うといたしやしょうか」
『人類滅亡の可否を背負わされるなんてまっぴらごめん』これにて完結です。最後まで読んで下さってありがとうございます。感想など頂けると喜びます。なろうのアカウントをお持ちでない方は作者のTwitterアカウント(@kanayakatsuhisa)宛てでお願いします。