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生まれてからずっと、私の周りにはたくさんの人がいた。
気の良いおばあちゃんに、厳格なおじいちゃん。
しっかりもののお姉ちゃんと、やんちゃなお兄ちゃん。
優しいお母さんと、無口なお父さん。
後は、お喋りなお隣のおばさんに、おっちょこちょいのお隣のおじさんとかも。
たくさんの人が私の事を気にかけてくれた。
生まれてすぐ、熱を出した時はつきっきりで看病してくれた。病院までつれていってくれたり、体に良い食べ物をかってくれたり。
五歳くらいになって初めてお使いするときは、近所中の人が見守っていたっけ。
十歳くらいになると、勉強で分からない事がでてきたから、たくさんの人に聞き回った。
十五歳くらいになったら、将来の事で悩むようになった。
人生の先輩達に、有意義なお話をきかせてもらったっけ。
そんな私は、もうすぐ二十歳になる。
こんな別嬪さんになって、そろそろお婿さん見つけないとね。
なんて、みんなから言われてる。
成人式の日には大勢の人が、かけつけてきてくれた。
私はとっても幸せだ。
世界中で一番の幸せ者。
だって。
だって……。
「これでもう思い残す事はないね」
「これでわし等の役目は終わったな」
そんな事言わないで。おばあちゃん、おじいちゃん。
「立派になったわね」
「もう、俺達がいなくても大丈夫だ」
まだ、妹でいたいよお姉ちゃん、お兄ちゃん。
「しっかり頑張るのよ」
「これからは何でも一人でこなせるようになるんだぞ」
お母さん、お父さん。
「大丈夫よ、〇〇ちゃんなら、おばちゃんが保証するわ」
「頑張れ、大丈夫だ」
おばさん、おじさん。
皆の姿が透けている。
こんな姿になってまで私を見守ってくれてたんだから。




