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第32話 知将マクギリス

知将マクギリス

────────────────────────

私はイーリス教の十天聖の1人であり、特級職、知将に就いている。


十天聖となりまだ60年ほどと十天聖の中では若い方で有るが、ジョブと【スキル】のお陰もあり、十天聖筆頭である、ギーツ様の補佐をさせて頂いている。


今日は魔将討伐の為に十天聖だけでなく、聖堂騎士団と聖騎士隊、宣教師、異端審問部、更には法王猊下まで戦地に赴いている。


通常であれば聖騎士隊の1部か、十天聖のうちの誰か討伐を行うのだが、聖騎士隊と十天聖が全て参加している。


私が聖騎士隊に居た時から十天聖となった今まで十天聖が複数参加する事等は何度かあったが全員が参加する事など無かった。


ましてや法王猊下が直々に等。


他にも宣教師が参加している所も異常と言えよう。


彼らは戦闘要員では無いのだから。


異端審問部は正直よく分かっていない。教の中でも極1部にのみその存在が知らされ、指揮権は法王に有る。


私も存在は知っていたがどういった組織なのか、また普段の活動までは知らない。


異端審問官であった十天聖の闇祓ナルクならば知って居るだろうが、彼女は私的な会話に一切反応しない為、よく分かっていない。


ギーツ様曰く200年前の魔竜討伐の際や、500年前の魔将討伐の際にもこのように教内の戦力をほぼ全て投入することは事はあったらしい。


無論私は200年前には産まれてなどいない。


つまり200年前や500年前と今回の戦いは同レベルの危険を孕んでいると言う事だろう。


200年前や500年前と言えば、当時の十天聖の多くが代替わりした時だ。


つまり死んだか、あるいは戦えなくなったということだろう。


3年前に結婚した妻と1年前に産まれたばかりの娘の顔が浮かぶ。


無事に帰れると良いのだが。


そうやって考え込んで居ると目の前に突然悪魔が現れた。


何も無かったはずの場所からまるで瞬間移動でもしてきたかのように。


次いでその悪魔は2つの巨大な火球を作り出した。


それこそ太陽と見間違うかのような巨大な熱の塊だ。


大分離れたここでもその凄まじい熱量で肌が焼けるようだった。


あれほどの火球はかつて見た賢者オースティン殿のサンフレアぐらいだろう。


ただ違いが有るとすればオースティン殿のサンフレアは熱が外に漏れていなかった。


そう考えると目の前の悪魔は賢者より魔術の腕では劣るのだろうか。


いや、違う。オースティン殿が外に熱が漏れないようにしていたのは自らや味方に害が及ぶのを防ぐため。


しかし目の前の悪魔には仲間らしき者も見当たらず、奴からすれば、あの程度の熱量なんと言うことも無いだろう。


しかし今はまず混乱を収める必要が有るだろう。そう考えて混乱を沈めようとすると、同じ事を考えていたのか、


紅い金属の全身鎧を纏い鎧と同じ紅の戦鎚を持った身長2m以上ある大男、十天聖の1人である戦王グレゴリオが声を上げていた。


戦士系のジョブを多く修める彼ならば、〖戦士の咆哮〗を初めとしたスキルも持つ為、適任だろう。


直後何かが地面に叩きつけられる轟音とその影に隠れるように金属がひしゃげる音と、


水分を含んだ何かが弾けるような、潰れる様な、そんな音が響いた。


見れば戦王グレゴリオの姿が無かった。


代わりに先程まで彼が居た場所に悪魔の巨木の様に太く、分厚い筋肉で覆われた腕があった。


よく見ればその腕と地面との間に紅い金属のようなものと、それとは別の赤い色が見えた。


それがグレゴリオだと気付くのに私は幾らかの時間を要した。


彼はステータスの耐久が20万に先日達したと皆に自慢していた。


その上に防御系の【スキル】を複数持ち、その防御力は十天聖の中でもトップクラスだと言える。


その彼がいとも容易く叩き潰されたのだ。


そもそも悪魔という種族はステータスも高いが傾向として魔力やMPが高く魔術型のステータスをしており、


その脅威は〖呪術〗や〖闇魔術〗、〖契約魔術〗、〖憑依〗と言った絡め手にあるはずである。


しかしあの悪魔は素手で物理特化のグレゴリオを一撃で殺したのだ。


それがどれほどに異常であり、そして絶望的な状況かは明白であった。


希望が有るとすれば物理に特化した、特殊な個体で有ることを祈るぐらいだろう。


その時、今まで弾かれていた〖鑑定〗が通った。


───────────

名前 ルシフェル

種族 半悪魔王

Lv5038

HP3952340/39523400

MP60832450/608324500

SP4206240/42062400

筋力1923630

耐久1709610

敏捷3230520

魔力8005230

魂力3053650

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【スキル】

〖転移魔法〗〖並列思考〗〖剣の申し子〗〖賢者〗〖超位魔術剣士〗〖双剣王〗〖属性魔術〗〖魔王之体〗〖呪詛魔法〗〖魔眼〗〖言語理解〗〖呪術〗〖契約魔術〗〖悪魔召喚〗〖傲慢Lv1〗

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私は絶望した。


最も低い耐久ですら170万を越す。まさに神話の怪物だ。


その上魔将だと聞いていたが実際は半悪魔王という種族だった。


悪魔王と言えば、魔将より更に1つ上の階級の悪魔であり、竜王などと同格の神話の怪物だ。


私は震える声で法王様にステータスを伝えた。

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