第30話 魔王之宴
賢者にデミウルゴスの代わりの悪魔の育成とバラスト都市連合の残党狩りを命じた後、私はしばし休息をとっていた。
3日ほどが過ぎた頃、王宮へ賢者が〖転移魔法〗を使って入ってきた。
「陛下、無事にバラストを滅ぼし、陛下より与えられていた悪魔も魔将まで育て上げることに成功いたしました。」
「そうか、してその悪魔はどこに居るのだ?」
「今はバラストのアルターにおります。」
「貴様の〖転移魔法〗とやらは他の人間も転移させれるのか?」
「大人数は無理ですが可能でございます。」
「ではその魔将の所まで我とそこの2人の騎士を送ってくれ。」
そこには先程皇帝に呼び出された双剣王と超位魔術剣士の2人が居た。
「かしこまりました。」
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旧バラスト都市連合構成都市アルター
「これが魔将でございます。」
そこには身長5m程の巨大な悪魔がいた。
「ところで陛下、何故わざわざ足をお運びになられたのですか。」
「少し試したい事があってな。貴様らにも協力してもらうぞ。〖魔王之宴・傲慢〗」
スキルを発動させると悪魔の歓喜の声と3人の人間の絶叫が廃墟にこだました。
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〖魔王之宴・傲慢〗
悪魔を召喚する。召喚した悪魔と人類を融合させる事で悪魔を受肉させる事が出来る。その場合悪魔から〖憑依〗は消える。
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どうやら悪魔は魂を魔界に残したまま、MPとSPを使い肉体を作りこの世界に現れているらしい。
そのためこちらで死んでも悪魔は本当の意味では死んでいない様だ。
ただしデミウルゴスの場合は剣聖により魔界の魂ごと斬られたため再召喚は出来なかった。
そして受肉とは肉体を完全に得ることで魂をこちらへと移す事らしい。
肉体を完全に得ることで〖憑依〗が使えなくなるが、代わりに悪魔本来の力を出せるようだ。
そして今回は賢者、双剣王、超位魔術剣士の3人の特級職持ちを使い悪魔を受肉させる。
賢者は少し惜しいが他の2人はどちらにせよ今のままでは使い潰す事になっただろうから、彼らからしても幸運だろう。
なんせ強くなれ、私の役に立てるのだから。
そうこうしているうちに、融合が終わった様だ。
そこには異形が居た。パッと見は悪魔と阿修羅を合わせたような感じだろうか。
3対の目は黒目は紅くそして白目は黒くなっており、紅い血管が浮かび上がっていた。
額に有る目は黒目が黄金に輝き、白目は黒かった。不思議とコレが〖魔眼〗なのだろうと云う気がした。
そして翼と尾は悪魔というよりは竜を彷彿とさせる様な黒い鱗に覆われていた。
3対ある腕には鋭い爪が生えており、指1本1本に黄金の人の腕が2本絡まって出来た指輪のような物が、手首には黄金の人の頭を繋げたような腕輪がハマっていた。
そして分厚い胸筋がある胸の中央には3人の人間の肩から上が生えていた。1人は中年の男、1人は白く長い髪と髭を生やした老人、1人は若い女。融合させた3人だろう。
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名前 無し
種族 半悪魔王
Lv5038
HP3952340/39523400
MP60832450/608324500
SP4206240/42062400
筋力1923630
耐久2709610
敏捷3230520
魔力8005230
魂力3053650
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【スキル】
〖転移魔法〗〖並列思考〗〖剣の申し子〗〖賢者〗〖超位魔術剣士〗〖双剣王〗〖属性魔術〗〖魔王之体〗〖呪詛魔法〗〖魔眼〗〖言語理解〗〖呪術〗〖契約魔術〗〖悪魔召喚〗〖傲慢Lv1〗
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3人のスキルの1部を引き継いでいるようだ。
そして特級職の名前がついたスキルはそのジョブで使えたスキルが使えるらしい。
そして〖魔王之体〗これはハッキリ言ってチートだと言える。
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〖魔王之体〗
ステータスを10倍にする。
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これにより6億を越すMPと3000万を越すHPとSPを手に入れている。
「陛下、お初にお目にかかります。」
低い魂を震わせる様な声が響いた。
この悪魔の声だろう。
「貴様に名をやろう。貴様は今日からルシフェルと名乗れ。」
「恐悦至極に存じます。陛下。」
私がルシフェルに名を与えていた時。大勢の人間が近付いて来ていた。
「早速仕事だ。あそこに居る人間共を皆殺しにしてこい。デミウルゴスの様なヘマはするなよ。」
「お任せを。」
そう言うと巨大な悪魔は人間の居る方へ転移した。




