その43 だから言ってやったのさ。俺のマグナムで一発だってな。
次の日
俺は俺に聞きたかった、なぜ俺は友美達と一緒にモンハンをしているのかと。
正確には、俺、友美、芽衣、房代さんの四人で3DSの通信対戦でモンハンをしている。
おかしい、なぜ俺までゲームの仲間に入っているのだ?。
この娘たちがゲームをしている隙に逃げる予定だったのに。これじゃ絶対逃げられない。
房代さんと遊ぶのは悪くないが、それはエッチなお店に行ってからでも遅くは無いと思うのだ。
そもそも何で俺がゲームを一緒にやることになったのか?
それは・・・気がついたら、芽衣が気を利かせて俺と房代さんと天道夏子の分まで買っていたからだ。
こういう時は、気が利くのも考え物だな。
いっそ、このゲームをバキッと壊して
『いっけねえ壊しちゃった、新しいの買いに行かなくちゃ』
とか言って抜け出すか・・・。
一瞬俺は、3DSをへし折るために手をかける。
そのとき、背後からのんきな声が聞こえてきた。
「友美ちゃーん、私もお仲間に入れてくださーい。レベルが上がらなくって。」
振り向くと、天道夏子だった。
ナイスタイミング、ないす夏子さん。
おれはすぐに夏子を手招きする。
「あれれ、モンハンは4人までしか入れないのか。じゃあ俺は抜けるから、あとは夏子を入れてあげてな。」
そう言って、立ち上がり夏子を自分の座っていた場所に座らせた。
夏子は『悪いですよー』とか言ってるが、うっさい。いいから俺の代わりにモンハンやれ!。
すると房代さんがちょっと困った顔で
「そういえばVさんはコーヒーを買いに行きたいとおっしゃってましたから、ちょうど良いのではないですか?。」
と助け舟を出してくれた。
目が合うと、なんとなく「今のうちにエッチなお店に行って来てください」と言っているのがわかる。
ありがとう房代さん、叔母さんだとしても好きだ!
そう思いながら、友美がモンスターを狩り終る前にすばやく部屋を飛び出した。
部屋を出ると、金子が壁に背を預けながらカッコよくプリントアウトした紙を渡してくれる。
小声で
「Vさん、ここが評判いいらしいですわ。」
そうい言いながらウィンクした。
ありがとう、みんなありがとう。
俺は、一人ではないという思いを胸に、歓楽街を目指した。
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教団の本部をでてタクシーで歓楽街に来た。
金子のくれた印刷物を頼りに店に着く。
お店の名前は
「エロッ娘スイッチ」
・・・なんだろう、なんかちょっと悪い予感がする。
しかし、エロ欲求がたまると人の判断力は鈍る。
おれは「まあ良いか」と思い、店に入った。
受付の男は、ずいぶんと不細工な男だった。
男はすばやく写真を出すと
「今すぐ入れるのはこの5人です、どの娘にしますか?。」
そう聞いてきた。
どれでもいいわい。
俺は適当に指差すと、すぐに奥の個室に通された。
「はい、りなちゃんですね、ではこちらへどうぞ。」
そこで、嬢が待っていた。
充分かわいい。
すると、その嬢から衝撃的な言葉が飛び出した。
「あら不細工さんね。彼女いないでしょ」
がーん、いきなりその一言かよ。
そりゃそうだ。彼女がいたらこんな店など来るか、このくそびっちめ、美人だからっていい気になるなよ。
しかし、このごろは友美や芽衣になつかれていて忘れていたが、おれは不細工なんだった。
最近はイケメン気取りのセリフとかよく言っていたけど、あれってやっぱり痛いよな・・・。
「は、はずかしいよ。めっちゃ恥ずかしいよ。」
おれがそういうと、りな嬢は
「あら、こういうお店は初めてですか?細かいことはこちらに任せて服をお脱ぎください。」
そういう意味ではないのだけれど・・・
「俺ははずかしくて、穴があったら入りたい気持ちなのだよ。」
すると、りな嬢はくすくす笑い
「まあ気が早いですね。」
そういって、俺の服を脱がしにかかった。
あ、また勘違いされた。超恥ずかしい。
ーーーーー
ハッキリ言おう、素晴らしい体験だったと。
りな嬢か、よかったな。もう二度とこないだろうけど、りな嬢よかったな・・・。
お店を出た後しばらく散策して、俺はふらふらとコーヒー豆を買いにいった。
南米豆の中でもコロンビアやアンデスの豆とかが癖があって好きなんだよな。
昔、任務でコロンビアに行ったとき、知り合った少年にいれて貰ったコーヒーを思い出す。
それが、俺のコーヒーを好きになった原点だ。
そう思いながらコーヒーショップに入る。
平和だ。
最近感じたことのない平和だ。
友美と一緒にいるのが嫌なわけではない。
だが、こうも一緒にい続けると一人の時間が恋しくなる。
時々は、こうやって一人ですごさないとな。
そうおもって豆を見ていると、俺の横のコーヒー豆がチュインと弾けた。
まわりの人間は気にしていないが、俺はあわてた。
今のは狙撃だ。
狙撃手が遠いと銃声は聞こえない。ただ銃弾が着弾するキンとかチュンという小さい音だけが聞こえるだけだ。
反射的に俺は店から走り出る。
万引きと勘違いされてないか心配だったが、今はそんなことも言ってもいられない。
こころのなかで、自分も狙撃をするイメージを持つ。
自分なら引き金を引くタイミングで、おれは突然しゃがんでみた。
キュン
俺の上を弾丸が通る音がした。
着弾の煙が道路にあがる。
よし、敵の位置は逆算できた。
おれは、その方向から死角になるように走り、敵がいると思われるビルに走りこむ。
何度か狙撃の弾が掠めるが、タイミングをずらして動いているのでギリギリどうにかなった。
狙撃手が居ると思われるビルは200mほど先だったが、何度も撃ってくるところを見ると逃げる気は無いようだ。
物陰を利用して、どうにか俺は目的のビルに着く。
一見普通のオフィスビルだ。
敵はおそらく8階。
ポストを見ると、8階は入居者募集らしい。
まちがいない、敵は8階だ。
もう逃げているかもしれないが、それだとしても確認はしなくてはいけない。
まず階段を駆け上がり6階までいく。
そこで俺は、エレベータを呼び、8階にセットするとエレベーターから出てまた階段を駆け上がる。
8階まで駆け上がると、まずは息を整え、小銭を全部出して握りこむ。
すると、チンというエレベーターがついた音がした。
その瞬間
バンバンバン
銃声がした。
エレベーターに向けて敵が発砲したようだ。
馬鹿なやつ。
おれは、すぐに銃声の方向に飛び込む。
敵は二人居た。
一人は、風俗店の受付に居た不細工な男。拳銃を構えている。
もう一人は、りなちゃんと言われた、あの風俗嬢だ。ライフルを持っている。
まずは当然拳銃から対処だ。
接近戦ではライフルより怖い。
走りながら握りこんでいた小銭を一枚、人差し指と中指の間に挟むと、指を弾く要領で、手首を返しながら男の目にコインを打ち込む。
「うわあ!」
まっすぐ目に飛んでくるものは、案外よけられないものだ。
男は目にコインを受けてのけぞる。
俺はすばやく男の手の拳銃を左手でつかむと、手の甲をひねる要領でねじりあげて拳銃を奪った。
男を蹴倒しながら、次はすばやく回転するようにりな嬢のライフルをつかむ。
一瞬りな嬢は抵抗したが、俺はりな嬢の両膝を奪った拳銃で打ち抜く。
バン
バン
「うわああ!」
りな嬢は崩れるように両膝をつき、ライフルを放した。
ひざを突いたリナ嬢の頭に拳銃を突きつける。
するとりな嬢は落ち着いた表情で微笑んだ。
「お客様、当店ではそのような過激なサービスは禁止させていただいております。」
なかなかイカした殺し屋だな。
「じゃあ店長を呼んでくれよ。」
そう言って振り返り、起き上がろうとしている不細工な男を拳銃で射殺した。
バン
バン
バン
頭と背骨を打ち抜いた。
おそらく即死だろう。
さらにもう一度りな嬢に向きなおしつつ、しゃがみながら肘でりな嬢の顎を打ち抜く。
カコンという間抜けな音ともに、りな嬢は失神した。
倒れたりな嬢に俺は言った
「まあいいさ、さすがに俺のマグナムで本番行為はしないでおいてやるよ。」
ま、りなちゃん失神しているけどね。
お読みくださりありがとうございます。
りな嬢、がんばれ!




