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7月10日 ネタ


 世田「誕生日?」

 私 「うん」


 わざわざ、宿題をするのを止めて、私の話に耳を傾けてくれた。世田は、那奈の話さえ出せば、なんとかなると思っていた。


 世田「いかないよ、俺は」

 私 「えー。来なよ。暇でしょ?」


 怪訝な顔をした。まぁ、私になんか言われたら、そりゃあ腹が立つかぁ。というか、誰に対しても、こういう顔をするんだろうな。勝手に思ってしまった。


 世田「嫌だよ。勉強も忙しいし」

 私 「だって、誕生日は、18日だよ?余裕でしょ」


 真紀の誕生日は18日だ。当日、那奈が来る可能性もゼロではない。連絡しても返信はないけど。


 世田「テスト終わっても勉強は続くでしょ」

 私 「そうだけど。考えといてよ」

   

 窓と世田の顔を交互に見ながら話した。


 世田「どこでするの?」

 私 「一応、私の家でしようかなと思ってる」


 ホントは、家に人を呼びたくない。けど、楓が家に人を呼ぶなんて考えられない。かといって、外のカフェとかでするのも、なんか違うと思っていた。


 世田「ふーん。他誰来るの?」

 私 「まだ、決まってないけど楓とかかな」


 楓の名前を出したけど、全然反応してくれない。やっぱり、世田は那奈しかいない野田ろうか?


 世田「男子誰も来ないんだろ?」

 私 「男子来ても来ないでしょ?」


 痛いところを突かれたような表情をしていた。


 世田「まぁ、人によるよ」

 私 「もう、早く来てって言ってよね」


 なかなか、来ると言ってくれない。わざとなのか、本当に嫌なのか?


 世田「もう、僕に関係ないところで巻き込まないでよ。もう、帰るよ」


 もう、私の話に興味はないみたいだ。なんとか引き留めないと、、、、。


 私 「いいの?」

 世田「何が?」

 私 「私、那奈の情報知ってるけど?」


 このネタで世田を惹きつけられるだろうか?


 世田「は?」


 なんか、怒らせてしまったのか?見えない圧を感じていた。


 私 「別に、興味なかったらいいけど」

 世田「別に、アイツは僕に関係ないよ」


 意外だった。もっと、食いついてくれると思ったのに。


 私 「あっそ。じゃあ、教えなーい」

 世田「勝手にしてくれ。僕は帰るよ」

 

 カバンを背負い、立ち上がった。そんな簡単に出ていかなければいいのに。相変わらず、世田のよさがよくわからなかった。

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